eぶらあぼ 2020.3月号
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168音楽プロデューサーとしても舞台芸術に精通しているとして、初代監督に選ばれた。近年は既成のジャンルにとらわれない新しい試みにも積極的に取り組んでいる大友。「都市は劇場であり、劇場は都市である」という理念を持つ同劇場と、大友が高崎から発信する新たな都市文化の創造に期待が高まる。高崎芸術劇場http://takasaki-foundation.or.jp/theatre/■ロームシアター京都の館長に演出家の 三浦基が就任 ロームシアター京都は、現館長の平竹耕三(京都市文化市民局参事)が退任し、2020年4月1日付で演出家の三浦基が新館長に就任すると発表した。任期は2年。 三浦は、桐朋学園芸術短期大学演劇科・専攻科卒業。京都を拠点に活動している劇団「地点」を率い、利賀演出家コンクールをはじめ、文化庁芸術祭新人賞、京都市芸術新人賞などを受賞。12年には、ロンドン・グローブ座からの招聘でシェイクスピア作『コリオレイナス』を上演するなど、海外でも評価が高い。ロームシアター京都オープニング事業のオペラ《フィデリオ》や、京都芸術センター10周年記念『式典』の演出も手がけている。ロームシアター京都https://rohmtheatrekyoto.jp■第29回青山音楽賞の受賞者が決定 第29回青山音楽賞の受賞者が決定した。同賞は、今年設立30周年を迎える公益財団法人青山音楽財団が1991年より継続している顕彰事業。毎年1月から12月までに京都の青山音楽記念館 バロックザールで開催された公演の中から選考し、個人または団体に授与される。 25歳以下(演奏会当日)が対象の新人賞には、今岡秀輝(ヴァイオリン)と佐山裕樹(チェロ)、26歳以上(同)が対象の青山賞には豊嶋泰嗣と石上真由子(以上ヴァイオリン)、アンサンブルを対象とするバロックザール賞にはYugen Trio(ピアノ三重奏)と小島燎(ヴァイオリン)・久末航(ピアノ)のデュオが選ばれた。青山音楽財団https://aoyama-music-foundation.or.jp■ヤマハ銀座ビルがリニューアル 株式会社ヤマハミュージックリテイリングは、この3月2日より7月(予定)まで、ヤマハ銀座ビルの地下1階から地上2階までの3フロアをリニューアルのため改装休業することを発表した。期間中、3階から5階は3月2日から8日まで休業し、9日より営業する。 改装に伴う商品取り扱いフロアの変更(3月9日以降)は下記の通り。◆ギター・ドラム・デジタル楽器(現)地下1階 → 4階「管楽器・弦楽器・打楽器売場」◆電子ピアノ・エレクトーン(現)1階 → 5階「ピアノ・アビテックス(防音室)売場」◆CD・DVD・楽譜・音楽書(現)2階 → 3階「楽譜・音楽書売場」ヤマハ銀座ビルhttps://www.yamahaginza.com■訃報:ピーター・ゼルキン氏 現代を代表するアメリカのピアニスト、ピーター・ゼルキン氏が2月1日、ニューヨークの自宅にて膵臓がんのため死去した。72歳。1947年生まれ。大ピアニスト、ルドルフ・ゼルキンを父に持ち、母方の祖父も往年の名ヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュという音楽一家に生まれたゼルキンは、父とミエチスラフ・ホルショフスキにピアノを学び、59年、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団と共演しデビューを飾った。以後、小澤征爾、ピエール・ブーレーズら世界的指揮者との共演を重ねた。ソリストとしても活躍する一方で、リチャード・ストルツマンらとメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」の演奏を目的として結成した室内楽集団「タッシ TASHI」での活動も話題を呼んだ。レパートリーは幅広く、バッハから20、21世紀の作品まで手がけ、武満徹からも厚い信頼を寄せられていた。75年以来たびたび来日し、2017年には広島交響楽団「平和の夕べ」コンサートにも参加した。三浦 基 ©松本久木©Regina Touhey Serkin©Rowland Kirishima

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