eぶらあぼ 2020.3月号
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165コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALレロ」などで盛大に幕を開ける(6/14)。フェスティバル・オーケストラの公演では、マルティン・シュタットフェルトが弾き振りでベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を披露。鈴木雅明、鈴木優人も登壇する贅沢な一夜となる(6/20)。ベートーヴェンの交響曲第2〜4番を室内楽やピアノ独奏で楽しむ企画も用意されている。第3番「英雄」は鈴木優人と森下によるオリジナル・アレンジ(6/18)。今年のトピックスのひとつとなりそうなのが、NHK交響楽団の初参加。鈴木雅明が6月中旬のN響定期で「ミサ・ソレムニス」を取り上げることもあり、直後の音楽祭でも、N響および同じソリスト陣とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の合唱を率いて「第九」を振る(6/21)。そして、フィナーレは、鈴木優人とBCJによる、ベートーヴェンの交響曲3曲(第5、6、8番)。BCJがベートーヴェンの非声楽曲に挑むのはこれが初めてで、注目を集めそうだ(6/21)。 恒例の深大寺本堂でのコンサートや、鈴木秀美(チェロ)、木嶋真優(ヴァイオリン)のリサイタル、キッズ向けコンサートなど、他にもさまざまな公演が予定されており、3会場を周遊し、ベートーヴェンを満喫できる「ベートーヴェン・セット」券も限定で販売される。一般発売は3月13日より。調布国際音楽祭http://chofumusicfestival.com/cmf2020/■勅使川原三郎が4月より愛知県芸術 劇場の芸術監督に就任 ダンサー、振付家、演出家として国内外で高い評価を得ている勅使川原三郎が、4月より愛知県芸術劇場の芸術監督に就任する。任期は2024年3月末までの4年間。1月30日、勅使川原のほか、愛知県文化振興事業団理事長の菅沼綾子、同劇場館長の丹羽康雄が登壇し、勅使川原の拠点である東京・荻窪のカラス・アパラタスにて会見を行った。 1992年10月に開館した愛知県芸術劇場は、今回初めて芸術監督のポストを設ける。そこには、「劇場の特性を活かした事業展開を行うことにより、愛知、中部圏全体の芸術文化のさらなる発展への貢献と、同劇場の国際プレゼンスの向上に寄与してほしい」(菅沼)という狙いがある。今後、勅使川原は自主事業の方向性、年間のラインナップの策定、芸術監督によるプロデュース公演の実施などに携わる。 勅使川原は就任にあたり、「とても誇りに感じています。アーティストである私がその任に適しているか戸惑いがありましたが、アーティストではない立場で劇場に関わることに興味を持ち、自分にとって面白い機会になり得るかもしれないとお引き受けしました」と経緯を語る。 また「芸術監督としての勅使川原と、アーティストとしての勅使川原をできる限り分けたい」とし、今後のラインナップは「勅使川原好みの作品をちりばめようと思っていません。ただ“勅使川原カラー”を完全に消し去るつもりもありません。私が退任したあとも“継続”的に行われていくような、“やる価値のある仕事”を今から仕掛けていかなければと考えています。実行するプロジェクトを絵空事のような、宙に浮いたものにはしません」と述べた。 今後のプロジェクトについて、任期4年間の企画はだいたい考えており、随時発表していくとしながらも、まずは県内のバレエ団と協力し、新しいプロジェクトを立ち上げたいと意気込む。 なお、3月12日には芸術監督就任記念プレ事業として、同劇場コンサートホールにて、協働する佐東利穂子、ヴァイオリンの庄司紗矢香と新作『三つ折りの夜』を上演する他、7月から21年2月までには就任記念シリーズとして、3演目の上演が決定している。愛知県芸術劇場https://www-stage.aac.pref.aichi.jp■神奈川フィルが創立50周年記念事業 を発表 2020年に創立50周年を迎える神奈川フィルハーモニー管弦楽団が1月17日、神奈川県庁で記念左より:菅沼綾子、勅使川原三郎、丹羽康雄提供:愛知県芸術劇場 ©Naoshi Hatori左より:上野 孝、黒岩佑治、川瀬賢太郎    Photo:M.Suzuki/Tokyo MDE

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