eぶらあぼ 2020.2月号
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46レクチャー 3/13(金)19:00 白寿生科学研究所 本社ビル2階・大研修室リサイタル 3/17(火)19:00 Hakuju Hall問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 https://www.hakujuhall.jp原田英代ピアノ・リサイタル 第4回〈統一〉ドイツとロシアの作品解釈を演奏とレクチャーで深く掘り下げる文:長井進之介©Uwe Arens 原田英代はジュネーヴ国際コンクール最高位、シューベルト国際ピアノコンクール優勝などの入賞歴を誇り、現在はドイツを拠点に活躍するピアニスト。ロシア・ピアニズムの神髄を伝える伝説的指導者、ヴィクトル・メルジャーノフの薫陶を受けた彼女はロシア音楽の正当な継承者であり、国際的な演奏活動や幅広い見識を活かしたレクチャーなどでそれを広く伝えている。 そんな原田が2017年からHakuju Hallで行っているコンサートシリーズの第4回のテーマは「統一」。ロシアの作曲家たちにも多大な影響を与えたベートーヴェン(ピアノ・ソナタ第31番)とシューマン(「ダヴィッド同盟舞曲集」)で開始し、ロシアの精神と西洋音楽を融合させた作曲家であるチャイコフスキー(「四季」)とラフマニノフ(ピアノ・ソナタ第2番)へと続いていく。ドイツ“的”な音楽とロシア“的”な音楽の違いは何か…それが示されるリサイタルとなるだろう。リサイタルの4日前に開催されるレクチャーにも注目だ。2/11(火・祝)14:00 びわ湖ホール問 びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136 https://www.biwako-hall.or.jpアリーナ・コジョカル ドリーム・プロジェクト2020トップ・プリマと仲間たちが織りなす美の饗宴文:高橋森彦 ©Andre Uspenski 名実ともに当代随一のバレリーナとして活躍するアリーナ・コジョカル。愛らしい少女の純情から成熟した女性の感情の機微までを体現し、役を生きる名花が、2012年、14年に続いて日本で座長公演を行う。 このシリーズの眼目はパ・ド・ドゥや小品だけでなく一幕物を通して本格的に「作品」を見せることだ。びわ湖ホール公演では名匠アシュトンがデュマ・フィスの『椿姫』を基につむいだ『マルグリットとアルマン』を披露。マルグリットはコジョカル、アルマンは自伝映画で注目された気鋭セルゲイ・ポルーニンが演じ、ドラマティックな舞台を展開する。『ドン・キホーテ』よりディヴェルティスマンでは華麗な妙技の数々を楽しめるだろう。 他の出演者もコジョカルの公私にわたるパートナーのヨハン・コボーをはじめ、フリーデマン・フォーゲル、オシール・グネーオ、ナンシー・オスバルデストンらスター揃い。極上のバレエの饗宴を満喫したい。3/7(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 https://www.japanarts.co.jp東日本大震災復興支援チャリティコンサート ~クラシック・エイドVol.10~子どもたちの未来を願い、スター演奏家が一堂に会するステージ文:東端哲也2019年クラシック・エイドVol.9より ©K.Miura 東日本大震災からまもなく9年。ジャパン・アーツとその所属アーティストたちは、「真の芸術にふれた感動は、人々に生きる力を与えてくれる」という信念のもとに復興支援のチャリティコンサートを続けており、昨年のVol.9では約453万円を「公益財団法人みちのく未来基金」などを通じて被災した子どもたちに寄付している。今回のVol.10もスター演奏家たちが東京オペラシティ コンサートホールに集結。小林沙羅のソプラノ歌唱と大谷康子のヴァイオリン、椎野伸一のピアノによるR.シュトラウスの歌曲〈明日の朝〉など、ここでしか聴けない魅惑の組み合わせが目白押し。舘野泉によるスクリャービン「2つの左手のための小品」や仲道郁代のドビュッシー「月の光」など、まるでガラ・コンサートのようなラインナップ。最後を締める日本のトップ・ソプラノ松本美和子と福島県立郡山高等学校合唱団による〈花は咲く〉もきっと心にしみるはず。

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