eぶらあぼ 2020.2月号
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168「オペラシアターこんにゃく座」は「新しい日本のオペラの創造と普及」を目指し、自国語での舞台上演に取り組む。今回は、坂手洋二の台本・演出、萩京子作曲の新作《イワンのばか》を初演。広く愛されるトルストイの児童文学が、佐藤敏之(イワン)、大石哲史(大悪魔)、岡原真弓(小悪魔)ら実力派声楽陣、山田百子(ヴァイオリン)、前田正志(ファゴット他)、服部真理子(ピアノ)ら手練の楽士により、新たな輝きを放つ。ヴァイオリンの大宮臨太郎は、プラハの春国際音楽コンクールでファイナリストとなるなど、数々の登竜門で実績を重ね、現在はソリスト活動の一方、NHK交響楽団のフォアシュピーラーとしても活躍する。ヴァイオリン倉冨亮太、ヴィオラの中村翔太郎と村松龍、チェロ市寛也と、気心の知れたN響の“同僚”4人と共演するステージ。ブラームスの第2番とドヴォルザーク、2つの弦楽五重奏曲の佳品を紡ぐ。スロヴァキア・フィルの第1ソロ・チェリストやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席奏者を歴任、現在も精力的に活動する名手、ルドヴィート・カンタ。ドイツのピアノの名手ユリアン・リイムとともに、ベートーヴェン生誕250年に、チェロ・ソナタ全5曲へ改めて向き合う。“旧約”のバッハの無伴奏組曲に対して、“チェリストの新約聖書”とも称される傑作群。深い人間性と美しい音色、確かな技巧で本質へ迫る。春は歌いながらやって来る! わが国を代表するオペラ指揮のスペシャリストで、藤沢市民オペラ芸術監督の園田隆一郎がピアノと解説を担当、傑作の“聴きどころ”を紐解く好評シリーズ。第10弾は、歌唱力と表現力を兼ね備えた2人の名手、ソプラノの砂川涼子とメゾソプラノの林美智子を迎え、「宝石の歌」と題して。モーツァルト《フィガロの結婚》やビゼー《カルメン》、ベッリーニ《ノルマ》などから、名旋律をたっぷりと。月の2オペラシアターこんにゃく座公演オペラ《イワンのばか》(新作初演)大宮臨太郎(ヴァイオリン)とN響の仲間たち園田隆一郎のオペラを100倍楽しむ方法 Vol.10 ~宝石の歌~フレッシュ・コンサート Vol.8青木尚佳(ヴァイオリン)ルドヴィート・カンタ(チェロ) ベートーヴェン チェロ・ソナタ全曲コンサートサンアゼリア国際音楽演奏会 近藤嘉宏(ピアノ)究極のベートーヴェン 四大ピアノソナタを弾く!2/6(木)~2/11(火・祝) あうるすぽっと2/11(火・祝)15:00 市川市文化会館(小)2/8(土)15:00 藤沢市民会館(小)2/8(土)14:00 越谷市中央市民会館2/16(日)14:00 石川県立音楽堂2/18(火)18:30 よみうり大手町ホール2/11(火・祝)14:00 和光市民文化センター サンアゼリア文:笹田和人坂手洋二萩 京子大宮臨太郎ルドヴィート・カンタユリアン・リイム時に熱く、時に繊細に。2014年にロン=ティボー国際コンクールで第2位となり、現在はミュンヘン音大でさらなる研鑽を積む一方、国内外の檜舞台に立つヴァイオリンの青木尚佳。ピアノの津田裕也と共演する今回は、フランクの名ソナタとショーソン「詩曲」、サン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」を柱に。ドヴォルザーク「4つのロマンティックな小品」と、「愛の喜び」ほかクライスラーの小品を添えて。©井村重人林 美智子©Toru Hiraiwa砂川涼子 ©Yoshinobu Fukaya園田隆一郎 ©Fabio Parenzan1992年にミュンヘン響との共演で鮮烈なデビューを果たして以来、第一線を疾走し続けるピアノの近藤嘉宏。ミュンヘン国立音大で名匠ゲルハルト・オピッツの薫陶を受け、国内外の主要楽団と共演、2016年にはウィーン・ムジークフェライン大ホールでのデビューを果たした。そんな名手がベートーヴェン生誕250年に対峙する、「悲愴」「月光」「ワルトシュタイン」「熱情」の“四大ソナタ”。心に残る名演が約束できよう。©中村風詩人

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