157コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報4月の見もの・聴きもの2020年4月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場4月1、4、7日 サン=サーンス:サムソンとデリラ指/F.シャスラン、演出/A.リートケ4月2、5、8日 ヒンデミット:カルディヤック 指/M.ボーダー、演出/S=E.ベヒトルフ、出/T.コニエチュニー、A.デノーケ4月3、6日 モーツァルト:フィガロの結婚 指/S.スカップッチ、演出/J=L.マルティノーティ、出/A.アルドゥイーニ、O.ベスメルトナ◎4月9、12、15日 ワーグナー:パルジファル指/H.ヘンヒェン、演出/A.ヘルマニス、出/M.ゲルネ、R.パーペ、S.スケルトン4月13、16、19日 R.シュトラウス:ばらの騎士指/A.アルティノグリュ、演出/O.シェンク、出/C.ニールント、W.バンクル4月17、20、23、26日 ロッシーニ:アルジェのイタリア女 指/J=C.スピノジ、演出/J=P.ポネル、出/N.アライモ4月22、25、28日 ベートーヴェン:フィデリオ指/A.フィッシャー、演出/O.シェンク、出/T.コニエチュニー、A.シャーガー4月24、27日 プッチーニ:蝶々夫人 指/S.スカップッチ、演出/J.ギーレン◎4月30日 ロッシーニ:ギョーム・テル(ウィリアム・テル) 指/M.マリオッティ、演出/D.パウントニー、出/J.D.フローレスウィーン・フォルクスオーパー4月2(19:00)、11(19:00)、16(19:00)、22(19:00)、28(19:00)日 ヴェルディ:リゴレット演出/S.ラングリッジ4月3(19:00)、13(18:00)、21(19:00)、25(19:00)、26(19:00)、30(19:00)日 C.コロノヴィツ:ヴィヴァルディ-第5の季節(ミュージカル)演出/R.マイヤー4月4(19:00)日 ベナツキー:姉さんとぼく演出/R.マイヤー4月5(16:30)日 J.シュトラウスⅡ:ジプシー男爵[20年2月プレミエ] 演出/P.ルント4月7(19:00)、15(19:00)日 F.ロウ:マイ・フェア・レディ(ミュージカル) 演出/R.ヘルツル4月9(19:00)、14(19:00)、19(16:30)、27(19:00)日 レハール:メリー・ウィドウ 演出/M.A.マレッリ4月12(19:00)、24(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 演出(校訂)/H.ツェドニク4月18(18:00)日 M.F.ランゲ:カンタヴィルの亡霊 演出/P.M.クレンアン・デア・ウィーン劇場★◎4月16(19:00)、18(19:00)、21(19:00)、23(19:00)、26(19:00)、28(19:00)日 プロコフィエフ:炎の天使[プレミエ] 指/C.トリンクス、演出/A.ブレート、出/J.ルンドグレン、演奏/ウィーン放送響◎4月20(19:00)日 ヘンデル:ロデリンダ(演奏会形式) 指/H.ビケット、出/L.クロウ、演奏/イングリッシュ・コンサートウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(FRA)=アルテオーパー(フランクフルト)、(KOL)=フィルハーモニー(ケルン)、(LUX)=フィルハーモニー(ルクセンブルク)、(BCN)=パラウ・デ・ラ・ムジカ・カタルーニャ(バルセロナ)、(VLC)=パラウ・デ・ラ・ムシカ(バレンシア)、(MAD)=アウディトリオ・ナシオナル・デ・ムシカ(マドリード)、(GVA)=ヴィクトリア・ホール(ジュネーヴ)]◎4月17(19:30)、18(15:30)、19(11:00)、21(20:00)(FRA)、22(20:00)(KOL)、23(20:00)(LUX)、25(20:00)(BCN)、26(20:00)(VLC)、27(20:00)(MAD)、29(20:00)(GVA)日 Z.メータ指揮 エルガー:ヴァイオリン協奏曲(17/18/19/22/23日)/ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(21/25/26/27/29日)、ドヴォルザーク:交響曲第7番 独/P.ズーカーマンvn(17/18/19/21/22/23日)/J.ヤンセンvn(25/26/27/29日)ウィーン響[会場:(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)]4月1(19:30)(MV)、2(19:30)(MV)、3(19:30)(MV)日 C.マイスター指揮 ワーグナー:タンホイザー〜序曲、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番、R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき 独/R.カプソンvn4月11(19:30)(MV)、12(19:30)(MV)日M.ホーネック指揮 モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト他の作品 独/A.シューエンBr4月17(19:30)(KH)、19(11:00)(KH)日S.ヴァイグレ指揮 ブラームス:ドイツ・レクイエム、リーム:Das Lesen der Schrift 独/M.ベンクトソンS、G.フィンリーBs-Br、プレゼンテーション/B.レット(19日のみ)4月22(19:30)(MV)、23(19:30)(MV)日B.ド・ビリー指揮 フォーレ:ペレアスとメリザンド(組曲)、マドリガル、ラシーヌ讃歌、シューベルト:ミサ曲第6番 独/M.ベンクトソンS、C.マーンケA、M.シュミットT、他◎4月25(19:30)(MV)、26(19:30)(MV)日V.フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー:エフゲニー・オネーギン〜序奏・ワルツとポロネーズ、ヴァイオリン協奏曲、ムソルグスキー(ラヴェル編曲):展覧会の絵 独/J.ラクリンvn◎4月29(19:30)(KH)、30(19:30)(KH)日F=X.ロト指揮 ウェーベルン:パッサカリア、ベルク:ヴァイオリン協奏曲、シェーンベルク:ペレアスとメリザンド(交響詩) 独/F.P.ツィンマーマンvn【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 4月は復活祭(イースター)関連の音楽祭データを追加掲載した関係上、通常のオーケストラ情報等を割愛せざるを得なくなった部分が多々生じている。どうかご容赦願いたい。 さて復活祭関係の一つである「バーデン=バーデン復活祭音楽祭」。周知の通り、ベルリン・フィルの主催音楽祭…ということは、今年からいよいよ首席指揮者のキリル・ペトレンコが公演の中心的役割を担う。注目は、ペトレンコ指揮のベートーヴェンの「フィデリオ」と「ミサ・ソレムニス」、それにマーラーの交響曲第6番。加えて、ソヒエフ、ネゼ=セガン、ブロムシュテットが、得意なレパートリーをひっさげて客演する。ラトル時代に劣らぬ豪華なラインナップだ。ペトレンコがベルリン・フィルと共にこの音楽祭をどう盛り上げていくのか、まずはお手並み拝見というところ。ちなみに、ラトル時代のやり方と同じく、音楽祭直後のベルリン・フィルの定期で「フィデリオ」を演奏会形式で再び取り上げる。 一方、ティーレマンとシュターツカペレ・ドレスデンが主役となる「ザルツブルク復活祭音楽祭」の今年のオペラはヴェルディ「ドン・カルロ」。ネトレプコの出演はない(5月のドレスデン公演でエリザベッタ役に登場予定)が、ハルテロスのエリザベッタは期待値高し。他に、シェーンベルクの「グレの歌」、ハーディング指揮のマーラーの交響曲第10番(クック版)など興味深い公演が並ぶ。ドレスデンではなく、ベルリン州立歌劇場との共同製作でヘンツェの室内オペラ「小さなキューバ人」が上演されるのも意外性のあるコープロダクション。そのベルリンでは、「フェストターゲ」でバレンボイム=シュターツカペレ・ベルリンがベートーヴェンの全交響曲をツィクルス公演。第九の歌手陣は、スティヒナ、マイヤー、シャーガー、コッホと非常に強力。オペラはモーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」。ドラベッラを歌うクレバッサが魅力的。 さらには「エクサン・プロヴァンス復活祭音楽祭」では、ヤーコプス=バーゼル室内管のハイドン「スターバト・マーテル」やミンコフスキ=レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルのバッハ「ヨハネ受難曲」、ロト=レ・シエクルのストラヴィンスキー「春の祭典」などが聴ける。なお、ミンコフスキの「ヨハネ」は、ポーランド、グダニスクの「Actus Humanus音楽祭」でも演奏される。もう一つ、従来「ルツェルン復活祭音楽祭」として開催されていたイベントが、今年は「テオドール」としてクルレンツィスと手兵のムジカエテルナによる企画公演に変貌した。チケットはすでに取りにくくなっているが、古代から現代まで実に多彩な曲目の饗宴となっている。 通常公演としては、オペラでは、ハンブルク州立歌劇場のR.シュトラウス「エレクトラ」、ドレスデン・ゼンパーオーパーで宮本亜門(!!)が演出を担当するプッチーニ「蝶々夫人」、パリ・オペラ座のワーグナー「ラインの黄金」(ビエイト演出)、ケイティー・ミッチェルが演出する2公演(ケルン歌劇場のパーセル「ミランダ」とオランダ国立オペラのR.シュトラウス「影のない女」)、バイエルン州立歌劇場でのマリア・カラスをテーマとした新作、ミラノ・スカラ座のドビュッシー「ペレアスとメリザンド」など。オーケストラでは、ロトがウィーン響とミュンヘン・フィルで演奏するシェーンベルクの「ペレアスとメリザンド」、古楽系ではヘンゲルブロック指揮バルタザール=ノイマン=アンサンブルのオルガンを伴うリスト、ブルックナー、レーガー等の作品集、サヴァール指揮のバッハ「ヨハネ受難曲」(フィラルモニー・ドゥ・パリ)、室内楽ではムターと仲間たちのアンサンブル(フランクフルト、エクサン・プロヴァンス)などキリがない。なお、大野和士はバルセロナ響の他、4月はフランス国立放送フィルに客演する。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)
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