621/21(火)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール問 東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999 https://www.operacity.jp東京オペラシティ Bビートゥーシー→C 塙 美里(サクソフォン)「鳥」をメインテーマに時空を超えた音楽の旅文:伊藤制子©Akira Muto 天空を自在に舞う、時を告げる、さらにミステリアスな鳴き声で魅了する…。鳥の姿や鳴き声、営みを鮮やかに描きだそうとする異色のコンサートである。 フランスで学んだ気鋭の奏者、塙美里がB→Cに登場。バッハから現代まで、鳥がテーマの作品を中心に意欲的なプログラムを組んだ。2曲をのぞき、フルートとクラリネットが混ざったような、彼女ならではのソプラノ・サクソフォンの音色を味わえるのも魅力だ。鳥の生態が浮き彫りにされたメシアンの「黒つぐみ」、ヴィラ=ロボスの少々けだるく懐かしい響きの「黒鳥の歌」があるかと思えば、田中カレンの「Night Bird」ではエレクトロニクスを用いて野心的な一面も見せてくれる。フランスの現代作曲家アラのアルト・サクソフォンと電子音響のための「鳥」は、激しさと神秘的な側面を合わせ持つ曲だという。池辺晋一郎の「沈黙… おや、どこやらでほととぎす」など楽しい曲もラインナップ。共演のピアノはAKI マツモト。1/27(月)19:00 紀尾井ホール問 紀尾井ホールチケットセンター 03-3237-0061 http://www.kioi-hall.or.jp紀尾井ホール室内管弦楽団によるアンサンブル6「音楽の冗談」̶少年アマデウスから壮年モーツァルトへ(日本モーツァルト協会 第615回例会)天才作曲家の成熟の軌跡と嗜好をクローズアップ文:笹田和人©ヒダキトモコ 第一線のソリストや首席級奏者で構成された、紀尾井ホール室内管弦楽団のメンバーによるアンサンブル公演。第6弾では、モーツァルトの少年期と壮年期の作品を特集する。モーツァルトの誕生日に行われる当公演は、研究者や愛好家で組織されている日本モーツァルト協会の第615回例会でもある。 前半は、9~10歳の「神童」時代の作品を。1765年、ロンドン滞在中に書いたとされるヘ長調(K.19a)、翌年に修道院での宿泊のお礼として残したと伝わる「旧ランバッハ」ことト長調(K.45a)という2つの交響曲に加え、様々な体裁の曲の集成ながら交響曲としても演奏可能な「ガリマティアス・ムジクム」(K.32)と、機知に富んだ3作品が登場する。 そして後半は、31歳の時に作曲された「音楽の冗談」(K.522)が軸に。下手な音楽家をからかうように、無茶な転調や和音などが満載されている。これに先立ち、踊り好きのモーツァルトならではの、数組のカップルで踊る「6つのコントルダンス」(K.462)なども披露。天才作曲家の成熟の軌跡と洒落っ気が、同時に体感できよう。1/31(金)18:30 日経ホール問 日経公演事務局03-5227-4227http://www.nikkei-hall.com第492回 日経ミューズサロンヨハネス・フライシュマン(ヴァイオリン) & 髙木竜馬(ピアノ)優雅な「ウィーンの薫り」に酔うひととき文:林 昌英ヨハネス・フライシュマン ヨハネス・フライシュマンは、ウィーンで育ち、学び、ソロ活動のほかウィーン・フィルにも客演するヴァイオリニスト。オーストリア音楽大使も務める正統派のサラブレッドである一方、声を出して踊れる人気のエレクトロ・クラシックバンド「SYMPHONIACS」のメンバーとして軽快なパフォーマンスも見せる。端正なルックスも相まって、世界中で人気の名手である。 そんな多彩な顔をもつフライシュマンが日経ミューズサロンに登場。「ウィーンの薫り」と題して、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第4番・第5番「春」、コルンゴルト「から騒ぎ」、クライスラーの小品集など、クラシック名品でその美音を聴かせる。共演は2018年グリーグ国際ピアノコンクール第1位受賞、いま最も旬なピアニストである髙木竜馬。現在はウィーンで学びながらソロ活動を展開、NHKアニメ『ピアノの森』では雨宮修平役のピアノ演奏を担当。同地で学び、多彩な活動という共通点もある、気心知れたふたりによるウィーンの夕べをじっくりと。髙木竜馬
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