eぶらあぼ 2020.1月号
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サントリーホール スペシャルステージ 2020 アンネ゠ゾフィー・ムター 〜ベートーヴェン生誕250周年記念〜[協奏曲] 2/20(木)19:00 サントリーホール 大ホール [室内楽] 2/22(土)16:00 サントリーホール 大ホール[リサイタル] 2/24(月・休)14:00 サントリーホール 大ホール[公開マスタークラス with サントリーホール室内楽アカデミー] 2/21(金)開始時間調整中 サントリーホール ブルーローズ(小ホール)問 サントリーホールチケットセンター0570-55-0017(10:00~18:00 休館日を除く)※各公演の詳細は右記QRコードよりご確認ください。サントリーホール スペシャルステージ 2020 アンネ゠ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)変ホ長調は、6つの楽章からなり、約40分に及ぶ大作。ムター、バベシコ、ミュラー゠ショットの名手3人がスケールの大きな演奏を聴かせてくれるに違いない。弦楽四重奏は弦楽三重奏以上に緻密さが要求されるジャンルであり、常設の弦楽四重奏団にとってもベートーヴェンの弦楽四重奏曲は容易でない。ピッツィカートでのフレーズの受け渡しから「ハープ」の愛称で呼ばれる第10番を、ムターが“弟子”たちとどんな親密なアンサンブルを作り上げるのか、楽しみである。ドイツ出身のヴィトマンは、今、最も注目されている作曲家の一人。クラリネット奏者としても著名である。18年は、サントリーホール「サマーフェスティバル」の「テーマ作曲家」に選ばれていた。今回のベートーヴェンをテーマとした弦楽四重奏曲の日本初演が興味津々である。 「協奏曲」では、ヴァイオリン協奏曲のほかに、ピアノのランバート・オルキスや「室内楽」でも共演するミュラー゠ショットとともに三重協奏曲など、「リサイタル」は、オルキスとのヴァイオリン・ソナタ第4番、第5番「春」や第9番「クロイツェル」。「公開マスタークラス」では、サントリーホール室内楽アカデミー生を相手にどんな指導をするのか注目したい。 2020年3月、アンネ゠ゾフィー・ムターが、16年に続いて再び、「サントリーホール スペシャルステージ」に登場する。 一人のアーティストの多彩な魅力が示されるこのシリーズ。今回、ムターは、ベートーヴェンの生誕250年を記念するプログラムを披露し、協奏曲、室内楽、リサイタルのほか、マスタークラスにも取り組む。 「室内楽」では、ヴァイオリンのイェウン・チェ、ヴィオラのウラディーミル・バベシコ、チェロのダニエル・ミュラー゠ショットとアンサンブルを組む。3人とも、アンネ゠ゾフィー・ムター財団の奨学生、またはかつて奨学生であった、ムターが期待と信頼を寄せる弦楽器奏者。韓国出身のイェウン・チェは、11年にプレヴィン&NHK交響楽団とショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番を弾き、読売日本交響楽団、新日本フィル、大阪フィルとも共演しているので、日本の音楽ファンにもお馴染みであろう。ムターが主宰する奨学生によるアンサンブル、“ムター・ヴィルトゥオージ”のメンバーでもある。ロシア出身のバベシコは、現在、ベルギー国立管弦楽団の首席ヴィオラ奏者を務める。彼もまた、ムター・ヴィルトゥオージに参加している。ドイツ出身のミュラー゠ショットは、早くからソリストとして活躍。ハイドン、ドヴォルザーク、プロコフィエフ、ブリテンの協奏曲のほか、ムター、プレヴィンとともにモーツァルトのピアノ三重奏曲集などの録音も残している。 「室内楽」の曲目は、ベートーヴェンの弦楽三重奏曲 変ホ長調と弦楽四重奏曲第10番「ハープ」、そして、イェルク・ヴィトマンの「スタディー・オン・ベートーヴェン」(弦楽四重奏曲第6番)。弦楽三重奏曲 ヴァイオリンの女王、ムターが若き名手たちと聴かせるベートーヴェンと現代作品の魅力文:山田治生写真提供:サントリーホールPresented by Suntory HallStageFocus

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