157コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL穂が受賞した。 洋楽部門本賞の贈賞理由として、選考委員の中村孝義は「昨年、大阪フィルの音楽監督に着任し、オケの真の実力を問われるベートーヴェンの交響曲全集に敢えて既存のスタイルで挑戦し、作品の真価は演奏スタイルを超えたところにあることを、円熟、果敢な解釈で示した。その完成度の高さは、自らの指揮芸術の集大成を計ろうとしているようで、さらなる高みへの飛翔を期待する」としている。 受賞スピーチで尾高は、「これまで国内外の多くのオケを振ってきたが、大阪フィルとの仕事で自分の中の“何か”が変わったと思う。ベートーヴェンの交響曲についても大阪フィルは“何か”を持っている、その“何か”によってこれまでと違うベートーヴェンができた。かつて恩師(故・齋藤秀雄)から『指揮者は50歳からが第一歩だぞ』と言われた。いま自分は72歳だから、まだ22歳。せっかくこの賞をいただいたからには三十路の80歳までは頑張りたい」と語った。 洋楽部門奨励賞の贈賞理由を選考委員の舩木篤也は「マーラー室内管の首席奏者を長年務めるなど海外での成果を日本に還元するべく力を注いでいる。自ら設立した音楽祭『レゾナンス 鎌倉の響き』では、舞踊など異分野と協働し、寺院や学校など様々な生活圏に出向くという斬新な試みを継続していて、その高い社会意識も合わせて顕彰したい」とした。 吉井は受賞スピーチで「自分が所属しているマーラー室内管は約20ヵ国の演奏家で構成されている。言葉も価値観も全く違う人たちが、一つの音楽を目指し出来上がる瞬間がある。それは音楽が世界共通語だから。音楽を通して互いの気持ちが通じ合い、その美しさを愛で楽しむ時間を共有する。そこには目に見えない幸せな会話がもたらす平和がある。我々音楽家は、音楽という平和の実現ツールによって、社会の役に立てるようこれからも頑張っていきたい」と希望を述べた。JXTGホールディングスhttps://www.hd.jxtg-group.co.jp■濱田芳通が第6回JASRAC音楽文化賞 受賞 日本音楽著作権協会(JASRAC)は、音楽文化の発展に寄与した個人・団体などを顕彰するJASRAC音楽文化賞の第6回受賞者を発表し、クラシック音楽部門では、指揮者/リコーダー&コルネット奏者の濱田芳通、音楽プロデューサーの平井滿が選ばれた。 濱田は、古楽アンサンブル「アントネッロ」を主宰し、中世・ルネサンスやバロック期の音楽を主なレパートリーとして、多岐にわたる活動を展開。近年では、オペラ創成期の作品を中心に上演するプロジェクト〈オペラ・フレスカ〉を立ち上げ、モンテヴェルディやカッチーニなどのバロック・オペラを上演、また19年8月に「ダ・ヴィンチ音楽祭」を成功させたことなどが高く評価された。日本音楽著作権協会https://www.jasrac.or.jp■「メセナアワード2019」贈呈式 企業メセナ協議会が主催する「メセナアワード2019」の贈呈式が11月20日に都内で行われた。本賞は、企業などが取り組む芸術・文化振興による社会創造活動を表彰するもの。 音楽分野では、日本ユニシス株式会社の「川畠成道コンサートプログラム」が優秀賞〈耳を澄ませば心に響く賞〉を受賞した。1998年の初リサイタル以来、自身と同じ視覚障がいを持つ人々をコンサートに招待する活動を行っていた川畠に共鳴し、同社がサポートを実施。また、「川畠成道チャリティコンサート」も開催し、会場内で視覚障がいや盲導犬についての啓蒙を目的とした講座を行うなど、NPOや地域住民とも協働してコンサートを運営。社会貢献活動に長年にわたり取り組んできたことが高く評価された。 同社代表取締役社長 CEO CHOの平岡昭良は「21年間、目の不自由な方に音楽を楽しんでいただける場を提供したいという思いで活動を続けてまいりました。この賞を励みに、テクノロジーやイノベーションをもって社会課題の解決にチャレンジしていきたい」と語った。企業メセナ協議会https://www.mecenat.or.jp日本ユニシス株式会社関係者と川畠成道(前列右から2番目) 写真提供:企業メセナ協議会
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