eぶらあぼ 2019.12月号
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66Japanese Bolero 2020 山下洋輔 × 林 英哲 × 森山開次JAZZ × 和太鼓 × DANCE 3人の達人による唯一無二のボレロ文:オヤマダアツシ2020.3/14(土)18:00 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) 11/22(金)発売問 チケットポート03-5561-9001 https://linecubeshibuya.com/ ラヴェル作曲の「ボレロ」といえばオーケストラ・コンサートではおなじみの作品だが、オリジナルはバレエであり、時には和の装束をまとった舞やコンテンポラリー・ダンスとして踊られることも。常に斬新な動きによりダンスの新時代をリードし続けている森山開次がこの曲で踊ると聞けば、鳥肌が立つほど興奮するという人も多いのではないだろうか。しかもそのダンスをサポートし、グルーヴ感満載の音楽で共演するのが、ジャズ・ピアニストの山下洋輔、そして海外でも絶大な人気を誇る和太鼓奏者の林英哲であるなら、その興奮も頂点に達するだろう。 「Japanese Bolero 2020」と題されたこの公演は、数々のコンサートやイベントを行ってきた渋谷公会堂が「LINE CUBE SHIBUYA」という名称で再び始動する記念コンサート。駅周辺の大規模な再開発で生まれ変わる渋谷の街だが、文化の発信地としても変わらず時代をリードしようという宣言のようなものかもしれない。いうまでもなく「ボレロ」は繰り返されるリズムパターンに乗って2つのメロディが繰り返し演奏され、ラストの頂点へ向かってエネルギーがふつふつと湧き上がっていくような音楽。3人の個性とセンスがぶつかり合い、万華鏡のような色彩と光が生まれるステージは、超一流のアーティストだからこそ実現できる。唯一無二のチャンスを見逃すことがありませんよう。森山開次 ©Shingo Shimizuウィーン・シェーンブルン宮殿オーケストラ歌ありダンスあり 貴族気分に浸る華やかなニューイヤー文:オヤマダアツシ2020.1/10(金)13:30 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 https://www.japanarts.co.jp/※全国ツアーの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。 ウィーンのシェーンブルン宮殿といえば、かの女帝マリア・テレジアや幼いマリー・アントワネットをはじめ、歴史の上で多くの貴族たちが華麗な日々をおくった離宮。現在は世界文化遺産として多くの観光客を集めるなど、その栄華を現代に伝えている。そこで生まれ、育まれた音楽文化も多彩であり、いうまでもなくシュトラウス・ファミリーやウィーンが誇る作曲家たちによるワルツやポルカもこの宮殿の宝なのだ。 ここを拠点に演奏活動を行っているウィーン・シェーンブルン宮殿オーケストラは、地元の人々が毎年、新年のコンサートを心待ちにしているという楽団。首席客演指揮者を務めるヴィニシウス・カターを指揮台に迎えた日本ツアーは、まさに“コンサートホールが宮殿に!”という興奮を味わえる。演奏されるのは「美しく青きドナウ」をはじめとするヨハン・シュトラウスⅡのワルツやポルカ、そしてウィンナ・オペレッタを代表する《こうもり》と、エメリッヒ・カールマン作曲による《チャールダーシュの女王》からのセレクション。2人の歌手たちが麗しい歌声を聴かせ、バレエ・ダンサーたちが優雅に舞うステージは、理屈抜きで楽しくゴージャスな気分を味わえるだろう。 令和2年のニューイヤー・コンサート、どれに行こうかと迷っている方。ぜひ高貴な宮殿の香りに触れることができるこのオーケストラへ。 林 英哲 ©Minsei Tominaga山下洋輔 ©Akihiko Sonoda

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