eぶらあぼ 2019.12月号
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40やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)オープニング・ラインナップ見どころ聴きどころ多様なカルチャーとの出会い〜オープンハウスで全貌に触れる 客席数2001の大ホールを中心に、山形の新しい文化発信地となるべく12月1日にいよいよプレ・オープンを果たす、やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)。すでに2021年初頭まで、オーケストラ・コンサートを中心としたバラエティ豊かなクラシック音楽の公演はもちろん、大規模なオペラやバレエ公演、「合唱の祭典」やストリートダンスなど、実にさまざまな催しが予定されている。誰もが新しいカルチャーと出会える場であることは間違いなく、大ホールのお披露目となるコンサートほか、子どもたちも含めてみんなが楽しめる12月1日の「オープンハウス」で、その全貌が明らかになるだろう。その日だけでも各種のコンサート(大ホール公演以外は入場無料)、アートのワークショップやゲーム、そして歩きながら劇場内を知ることができるスタンプラリーまであり、家族でこの新しい芸術館に親しめるのだ。小曽根真登場!山響との共演で祝祭モードを盛り上げる 本格的なグランドオープンは20年3月29日。やはりここは地元の雄である山形交響楽団が「オープンハウス」に続きステージに上がる。クラシックの協奏曲も見事に弾きこなす人気ジャズ・ピアニストの小曽根真をゲストに迎えて、誇り高き“山形の音”を響かせる。演目は、小曽根が03年に山形のために作曲・初演したピアノ協奏曲「もがみ」やシベリウスの交響詩「フィンランディア」など。山形交響楽団は7月12日にも演奏する。こちらは同じ東北の音楽文化を担う仙台フィルハーモニー管弦楽団との合同演奏会だ。曲はブルックナーの大作、交響曲第8番、指揮はおなじみの飯森範親とくれば、地元のクラシック・ファンならずとも必聴の公演である。本格的オペラ&バレエ公演が実現 3面舞台を備えた大ホールならではの公演といえば、やはりオペラやバレエの舞台芸術を挙げなくてはいけない。まずは10月31日、あの名アリア〈誰も寝てはならぬ〉をはじめとして魅力的な旋律と豊かな響きが次々に繰り出される、プッチーニの壮大なオペラ《トゥーランドット》の上演。数多くのオペラ公演を行ってきた神奈川県民ホール(横浜)、iichiko総合文化センター(大分)との共同制作プロダクションであり、山響がオケピットへ入ることも大きなポイント。歌手陣などは順次発表されるが、イタリアのミラノに生まれて「プッチーニ音楽祭財団」の芸術監督などを務めてきたマエストロ、アルベルト・ヴェロネージがタクトをとり、本格派のイタリア・オペラを堪能できるだろう。 やまぎん県民ホール 内観

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