eぶらあぼ 2019.12月号
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196日本の楽壇を牽引し続け、共にバロックザール賞を受賞した、2つの弦楽四重奏団が邂逅する。バロックザールを運営する青山音楽財団の設立30周年記念プレ公演。クァルテット・アルモニコはハイドンの第82番「雲がゆくまで待とう」、クァルテット・エクセルシオはベートーヴェンの第10番「ハープ」と、各自の“十八番”を。さらに、全員が揃い、20年前の共演でも弾いたメンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」を弾く。月の12土曜ソワレシリーズ「女神との出逢い」第286回 三浦友理枝(ピアノ)レ・クロッシュ クリスマスコンサート五島記念文化賞 オペラ新人賞研修成果発表岡田昌子(ソプラノ)クァルテット・エクセルシオ &クァルテット・アルモニコ第23回 英国歌曲展 Plus辻 裕久(テノール) なかにしあかね(ピアノ)山本真希(オルガン)グレンツィング・オルガンの魅力 No.2612/7(土)17:00 フィリアホール12/14(土)16:00 渋谷/l’atelier by apc12/13(金)19:00 紀尾井ホール12/8(日)15:00 京都/青山音楽記念館バロックザール12/14(土)14:00 静岡/江﨑ホール12/17(火)19:00 東京/豊洲シビックセンターホール12/14(土)17:00 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館文:笹田和人上:クァルテット・エクセルシオ 下:クァルテット・アルモニコ実力派の女性奏者たちの瑞々しい調べを味わう、土曜ソワレシリーズ「女神との出逢い」に、国際的な活躍を続けるピアニストの三浦友理枝が登場。4年前に同シリーズで好評を得たラヴェルのピアノ作品全曲演奏に続き、今度はドビュッシーの全曲演奏に挑む。3回シリーズの初回は、「ベルガマスク組曲」「2つのアラベスク」「版画」「夢」「喜びの島」ほかを。繊細に色彩を変えてゆく響きの世界を現出させる。©Yuji Hori岡田昌子は東京藝大・同大学院からイタリアへ留学、フェニーチェ国際コンクールほか登竜門で実績を重ねた気鋭のソプラノ。現在も同国在住で、国際的に活躍する。第23回五島記念文化賞のオペラ新人賞を受けての研修成果発表リサイタルは、ピアノの村上尊志が共演。プッチーニ《蝶々夫人》から〈ある晴れた日に〉、ヴェルディ《イル・トロヴァトーレ》から〈恋はばら色の翼に乗って〉ほか、名アリアを歌い尽くす。りゅーとぴあが誇るスペイン・グレンツィング社製オルガンの音色を、専属オルガニストの山本真希の秀演で堪能するシリーズ。今回は、バッハが54歳の時に書いた、オルガン音楽の最高峰「クラヴィーア練習曲集第3部」を特集する。同曲集の枠組みを成す「前奏曲とフーガ変ホ長調」BWV552や大コラール編曲を披露。ヴォーカル・アンサンブル・カペラが、それぞれの原曲となったコラールを併せて歌う。山本真希 ©星野謙一ヴォーカル・アンサンブル・カペラ心に温かな灯をともす、ハーモニーの贈り物が今年も届く。共にパリ高等音楽院などで学んだ、ピアノの宇宿真紀子とチェロの宇宿直彰による姉弟デュオ「レ・クロッシュ」。恒例のクリスマスのステージは、フォーレ「夢のあとに」やモンティ「チャルダッシュ」、聖夜に寄せた旋律などを2人で紡ぐ一方、直彰がバッハ「無伴奏チェロ組曲第2番」から3曲、真紀子がドビュッシー「雪は踊っている」ほか、ソロもたっぷりと。イギリス歌曲のスペシャリストとして知られる、テノールの辻裕久が続けてきたシリーズ「英国歌曲展」。第23回は、初のクリスマス時期の開催に。妻で作曲家のなかにしあかねのピアノを伴い、前半は、アメリカの作曲家バーバーがアイルランドの古い詩を基に書いた歌曲集「隠者のうた」や、ブリテンの珍しいクリスマス・ソングを。後半は、なかにしの編曲によるイギリスの聖歌とクリスマス・キャロルを歌う。辻 裕久なかにしあかね

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