eぶらあぼ 2019.12月号
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166屋・大阪・札幌)のほか、新日本フィルとの共演も予定されている。また、来日に合わせ、新譜『バッハ・ワークス&リワークス』(2枚組)も12月4日に発売予定。 その他の主要部門では、オーケストラ・オブ・ザ・イヤーに香港フィルハーモニー管弦楽団が、レコーディング・オブ・ザ・イヤーにベルトラン・シャマユ(ピアノ) とエマヌエル・クリヴィヌ指揮フランス国立管弦楽団による『サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番&第5番』(Erato)が選ばれた。Gramophone Classical Music Awardshttps://www.gramophone.co.uk/■令和元年秋の叙勲・褒章 令和元年秋の叙勲・褒章が発表され、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた業績を挙げた者に贈られる紫綬褒章を、舞台美術家の松井るみが受章した。 松井は劇団四季を経てロンドンへ留学、帰国後、舞台美術デザイナーとして活動を始めた。 2004年には第59回トニー賞舞台美術賞にノミネート、07年には“世界で最も名誉ある舞台美術デザイナー12人”に選出された。アメリカ・サンタフェ・オペラにおいてタン・ドゥン《TEA: A Mirror of Soul》(宮本亜門演出)のセットデザインを手がけるなど、これまでに手がけた舞台は300作品を超え国内外で活躍を続けている。 そのほか、フランスで音楽博物館シテ・ドゥ・ラ・ミュージックを運営するフィルハーモニー・ドゥ・パリ総裁のローラン・ベイルが旭日中綬章を、ジョージア出身で関西フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターのギオルギ・バブアゼが旭日単光章を受章。また、音楽を通じ日独の友好親善に寄与したとして、テノール歌手で指揮者のペーター・シュライヤーが旭日小綬章を受賞した。■「ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2020」 テーマ発表 「ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2020」(LFJ)が2020年5月2日から5月4日の3日間の日程で開催されることが発表された。テーマは生誕250年にちなみ「Beethoven〜ベートーヴェン」。来年、日本上陸15周年を迎えるLFJが、05年の最初の年にテーマとしたのが「ベートーヴェンと仲間たち」だった。アーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンは、再度ベートーヴェンを取り上げることについて「交響曲、ピアノ協奏曲、ピアノ三重奏、ピアノソナタに加え、彼の知られざる作品や、ジャズや電子音楽など19〜20世紀の作曲家によるオマージュ作品など独創的なプログラムで紹介たい」と語る。 会場は東京国際フォーラムを中心とした大手町、丸の内、有楽町エリアで、およそ330公演が予定されている(約200公演は無料)。5月1日には前夜祭としてガラ・コンサートが行われ、期間中には聴衆参加型の「みんなで第九」も企画されている。12月下旬にはプログラムの一部が発表される予定。ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2020https://www.lfj.jp/■浜松国際ピアノアカデミー2020開催 2020年3月に、アクトシティ浜松にて開催される「浜松国際ピアノアカデミー2020」の概要が発表された。世界的なピアニストの育成を目的とする同アカデミーは、故・中村紘子を音楽監督に迎え、1996年に始まり毎年開催されていたが、2016年の中村の逝去に伴い、17年にいったん終了していた。これまでに、チョ・ソンジン、牛田智大、小菅優など数多くのピアニストがこのアカデミーから世界へと飛躍を遂げている。今回、第10回浜松国際ピアノコンクールの審査委員長を務めた小川典子が音楽監督に就任し、新たなスタートを切ることとなった。 開催期間は、3月1日から8日まで。10〜12歳と13〜18歳の2つのクラスが設けられ、予備審査(録音提出)をクリアした受講者は、期間中計6回のレッスンを受けることができる。講師は、小川、石井克典、マレー・マクラクランの3名。すべてのマスタークラスが公開で行われ、講師陣によるレクチャーコンサートなども予定されている。3月7日にはマスタークラス受講者による披露演奏会が行われるほか、一般のアマチュア演奏家を対象とした講座「大人のためのワンポイントレッスン」も実施される。マスタークラス受講の申込締切は11月29日。各種チケットの発売は12月中旬の予定。浜松国際ピアノアカデミーhttps://www.actcity.jp/hacam/PianoAcademy/■~座間歌曲祭2020~第4回日本歌曲 コンクール開催 日本歌曲に対する理解と普及を目指す、座間市スポーツ・文化振興財団と神奈川新聞社主催の「日本歌曲コンクール」が、2020年4月に開催される。第4回の応募要項が発表された。本コンクールは、プロ・アマ問わず広く出場者を募るところが大きな特徴で、第1次・第2次予選を経て、本選は4月19日にハーモニーホール座間で行われる。審査員長は、ドイツ連邦共和国認定終身教授の資格を持ち、ブレーメン国立音楽大学声楽科教授を務める小松英典。審査員は、歌曲伴奏のスペシャリストとして知られるピアニストの塚田佳男、作曲家の木下牧子、音楽評論家の國土潤一、ソプラノ歌手の本島阿佐子。 課題曲には、瀧廉太郎、山田耕筰、中山晋平、平井

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