eぶらあぼ 2019.11月号
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77フレッシュ名曲コンサート 協奏曲 × コンチェルト ~水戸博之 & 東京フィルハーモニー交響楽団~11/30(土)16:00 江戸川区総合文化センター問 江戸川区総合文化センター03-3652-1106 https://edogawa-bunkacenter.jp/髙木凜々子(ヴァイオリン)& 實川 風かおる(ピアノ)若きソリストたちの爽快な音楽性が迸る取材・文:宮本 明Interview ヴァイオリンの髙木凜々子とピアノの實川風。11月、江戸川区総合文化センターの「フレッシュ名曲コンサート」に出演する。協奏曲の夕べだ。東京藝大を卒業したばかりの新星で、昨年の東京音楽コンクール第2位の髙木がブルッフを、2015年のロン=ティボー=クレスパン国際コンクール第3位(1位なし)の實川がチャイコフスキーを弾く。 ブルッフはヴァイオリニストなら避けて通れない定番。 髙木「子どもの頃から、技術を磨くために弾くことが多い曲なのですが、大人になってあらためて作品と向き合ってみると、シンプルながらも音楽的に豊かなので、そこを大事に演奏できたらなと思っています」 対するチャイコフスキーも説明不要の不滅の名作だ。 實川「なんと言ってもゴージャスな序奏やオーケストラと対決するようなパワフルなパッセージが有名ですが、派手さだけではないチャイコフスキーの内気な表情や優しさが随所に滲み出ているので、そういう細やかな感情表現も大切にしたいです」 ちなみに互いの曲について。 髙木「チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を今月(9月30日・大友直人指揮東京交響楽団)弾くんです! ピアノ協奏曲についてはそれほど詳しくないのですが、オーケストラとの一体感や対話というのはヴァイオリン協奏曲とも共通していると思います」 實川「ブルッフという作曲家はピアニストにはなかなか縁がないのですが、この協奏曲は昔から明快なかっこいい曲だと思っていました」 髙木「かっこいいです!(メロディを歌う)」 實川「ヴァイオリンの指遣いがわからないので、技術的に小学生が弾けるというのがまったく信じられません。理解できません(笑)」 オーケストラは水戸博之指揮の東京フィルハーモニー交響楽団。 實川「以前、ラフマノニフのパガニーニ狂詩曲を共演したことがありますが、情熱とカリスマ性のある、お人柄も素敵な指揮者です」 コンサートは学生券が1,000円と格安。子どもたちに憧れのソリストに会いに来てほしいという願いが込められている。二人の子ども時代のアイドルは? 髙木「私は男性的な太い音に憧れていたので、ロシアのヴァイオリニストのダヴィッド・オイストラフとレオニード・コーガンが好きでした」 實川「チャイコフスキーは、物心ついてからはリヒテルやギレリスの演奏に憧れていました」 二人とも、「どれだけ心に残るかが課題」(髙木)、「ハートが動く演奏を」(實川)と意気込みは同じ。フレッシュな二人の協奏曲を心に刻もう。アプリコ・ニューイヤーコンサート2020 ウィーン・サロン・オーケストラ本場のウィンナ・ワルツで初春に酔う文:長谷川京介 ウィンナ・ワルツやポルカと言えば、毎年お正月にウィーン楽友協会大ホールから生中継される、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートが有名だが、ヨハン・シュトラウス父子が活躍していた時代は、ダンスホールや貴族の邸宅の舞踏会で、もっと小さな規模のオーケストラによって演奏されるのが常だった。 ウド・ツヴェルファーがヴァイオリンを弾きながら指揮をするウィーン・サロン・オーケストラは、まさにそうした本場のウィンナ・ワルツやポルカを聴かせてくれる。1994年ウィーン・フォルクスオー2020.1/12(日)14:00 大田区民ホール・アプリコ問 チケット専用電話03-3750-1555 https://www.ota-bunka.or.jp/パー交響楽団のメンバーらにより結成され、その演奏は伝統を踏まえた折り紙付きの素晴らしさ。コンサートでは、「皇帝円舞曲」「美しく青きドナウ」などの名曲のほか、レハールのオペレッタ《メリー・ウィドウ》の二重唱や、バレエも披露される。公演終了後、出演者を囲んだパーティー(100名限定)もある。新しい年は本物のウィーンの調べで迎えたい。實川 風 ©ミューズエンターテインメント髙木凜々子

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