eぶらあぼ 2019.10月号
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9410/5(土)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール問 キーノート0422-44-1165 https://www.ensemble-nomad.com/アンサンブル・ノマド 第67回定期演奏会様々なめぐりあいが未知の音楽を生む文:飯尾洋一 ギタリスト佐藤紀雄の呼びかけによって集まり、斬新なプログラムで活動を続けるアンサンブル・ノマド。その第67回定期演奏会は、フルート奏者で作曲家の木ノ脇道元によるプロデュースで開催される。 公演は「出会いVol.2 ~呼び交わす頌歌~」と題され、マーラーと李白、藤倉大とディキンソン、ブレイクといったように、洋の東西を超えたさまざまな出会いがテーマのひとつ。木ノ脇によれば「世界の驚異や人生の哀愁へのさまざまな思いが時空を超えて出会う広場」。プログラムはマーラー(木ノ脇道元編)の「大地の歌」より、藤倉大の「世界への手紙」(室内楽版)世界初演と「グラシア」、木ノ脇の「月は有明のひんがしのやまぎはに細くていづるほどいとあはれなり」と木管五重奏のための小品集、エリオット・カーターの「エレジー」。 ゲストはソプラノの平松英子、テノー10/27(日)19:00 横浜みなとみらいホール問 横浜みなとみらいホールチケットセンター  045-682-2000https://yokooto.jp/わくわくJAZZ♪中高生とプロミュージシャンたちの夢のようなコラボが実現文:小室敬幸熱帯JAZZ楽団 昔ブラバン、いま“吹部”――日本全国津々浦々、部活動として盛り上がりをみせる中学・高校の吹奏楽部ではジャズやフュージョンの人気曲もアレンジされ、「吹奏楽ポップス」として人気を博している。そして、それがきっかけとなり、ジャズミュージシャンを目指す…なんてケースがいま結構多いのだ。活動歴が四半世紀ほどにもなる老舗のビッグバンド、熱帯JAZZ楽団も7年前から中高生に「ジャズを通して音楽の楽しさを伝える」活動をおこなっている。今年もその企画がきっかけとなって生まれた「みなとみらいSuper Big Band」と、一般公募の中高生を主役に据えたライヴを開催。彼らをサポートするのは「熱帯JAZZ楽団」に加え、アニソンやボーカロイド曲をジャズとしてカバーする若手のビッグバンド「Lowland Jazz」だ。スタンダードに加え、最後には全員でアース・ウィンド・アンド・ファイアーによる永遠の名曲〈セプテンバー〉を演奏して公演を締め括る。世代差を超えて音楽の楽しさがシェアされる特別な一夜となるだろう。11/30(土)14:00 東京エレクトロン韮崎文化ホール問 東京エレクトロン韮崎文化ホール0551-20-1155 https://www.nirasaki-bunka.jp/韮崎市制施行65周年記念公演 齊藤一也 ピアノ・リサイタル欧州仕込みの若手ヴィルトゥオーゾが凱旋公演!文:笹田和人©Takumi Jun 俊英ピアニストが紡ぐ、瑞々しい響きに身を委ねたい。今年で市制施行から65周年の節目を迎えた、山梨県北部にある韮崎市。これを記念し、地元出身で、昨年のベルリン・アルトゥール・シュナーベルコンクールで最高位入賞を果たした齊藤一也を招き、待望のリサイタルを開催する。 1990年生まれ。東京藝大からパリ国立高等音楽院に学び、現在はベルリン芸術大学修士課程で研鑽を積む。カンピージョスやマッサローザの両国際コンクールを制し、ロン=ティボーやマリア・カナルスなどでも入賞。昨年にベルリンで開いたリサイタルは高い評価を受け、スタインウェイ賞を受賞している。 地元での“凱旋公演”でもある今回は、親しみやすいトークを交え、寛いだ雰囲気で。リスト「ラ・カンパネッラ」「愛の夢」やドビュッシー「月の光」「花火」、ラヴェル「水の戯れ」などの小品から、ベートーヴェン「《ファルスタッフ》の主題による変奏曲」、プロコフィエフのソナタ第4番「古い手帳から」など骨太な作品まで、彩りも豊かに弾く。ルの升島唯博、バリトンの森雅史、二胡・笛子の王明君ら多彩。新しい音楽との出会いが待っている。©Maki Takagi

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