eぶらあぼ 2019.9月号
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70ウィーン=ベルリン ブラス・クインテット鮮烈にして豊潤な最強のドリーム・ブラス文:柴田克彦9/26(木)19:00 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール問 渋谷区文化総合センター大和田03-3464-3252 https://www.shibu-cul.jp/※マスタークラスやランチタイムコンサートなどの詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。 現代最強のトランペッターとして真っ先に名が挙がるのが、ベルリン・フィルの首席奏者G.タルケヴィだ。渋谷駅から徒歩5分の渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールに、彼を中心としたグループが2年続けてやってくる。昨年はベルリン・フィル ブラス・トリオ、そして今年はウィーン=ベルリン ブラス・クインテット。世界最高峰の両雄ベルリン&ウィーン・フィルのメンバーが合体した豪華な金管五重奏団である。 メンバーは、トランペットがタルケヴィとG.イェル(ベルリン・フィル首席)、ホルンがT.イェプストル(ウィーン・フィル)、トロンボーンがM.ガール(ウィーン・フィル)、テューバがA.v.プットカマー(ベルリン・フィル)。強靭で華麗なベルリン・フィル3名が高音と低音、豊潤で柔らかなウィーン・フィル2名が中音を受け持つ絶妙な構成で、両者の美点が融合した比類なきアンサンブルを聴かせてくれる。過去の来日公演でも絶賛された彼らの魅力は、美麗なサウンドや超絶技巧に加えて、伝統の様式を踏まえた表情豊かにして品格のある表現。楽曲の最上の姿を伝えるその演奏は、ブラス・ファン以外をも魅了する。 今回(全国ツアーあり)のプログラムは、バッハ等の名曲アレンジもの、エヴァルド等のオリジナル曲からピアソラまで実に多彩。誰もが楽しめること請け合いだし、「子どものサーカス」「ミュージック・ホール組曲」といった複数のブラス定番曲が、愛好家を喜ばせる。なお渋谷公演は、同日開催の「若手演奏家のための公開マスタークラス」(17:00~ 聴講要申込)や、マスタークラス受講生を含む若き演奏家たちによるランチタイムコンサート(9/12,9/17,10/8 12:10~同センター1F 観覧無料)にも要注目。 ここは世界のトップ・サウンドをぜひ体験したい。第9回 関西の音楽大学オーケストラ・フェスティバル IN 京都コンサートホール秋山和慶の指揮のもと、若きエネルギーが炸裂する文:横原千史9/16(月・祝)15:00 京都コンサートホール問 京都コンサートホール075-711-3231 https://www.kyotoconcerthall.org/ 毎年恒例、関西の8つの音楽大学の学生が集う祭典「関西の音楽大学オーケストラ・フェスティバル IN 京都コンサートホール」が開催される。第9回の参加校は大阪音楽大学、大阪教育大学、大阪芸術大学、京都市立芸術大学、神戸女学院大学、相愛大学、同志社女子大学、武庫川女子大学。それぞれの大学の精鋭によるオーケストラと合唱で、学生同士自らの技術と音楽性を披瀝し、互いに切磋琢磨する絶好の機会となる。 第6回以降、名匠秋山和慶が指揮し、本格的なプログラムに取り組んでいる。これまで、マーラー「復活」、交響曲第5番、モーツァルト「レクイエム」、ベートーヴェン「合唱幻想曲」などの大作に取り組み、その若々しくフレッシュな演奏が好評を博してきた。 今回のプログラムは、モーツァルト「戴冠式ミサ曲」とサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付」が中心となる。モーツァルトの声楽作品は、ザルツブルク時代最後期の傑作ミサであり、オケも合唱も緻密なアンサンブルと洗練された美しい音色が要求される。独唱はオーディションで選ばれた学生が歌う。サン=サーンスの交響曲は、フランス風の華やかな色彩とドイツ風の循環形式の堅固な構築を兼ね備えた壮大な名作である。京都コンサートホールの大オルガンと堂々と対峙する必要もある。名教師秋山の指揮のもと、若く優れた能力を結集して、これまで同様素晴らしい演奏を披露してくれるに違いない。ホールのホワイエには各大学の案内ブースもあり、開演前にはロビーコンサート(14:20~)が行われる。関西の音楽大学の実力を知る格好のイベントとなるだろう。昨年の模様秋山和慶

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