eぶらあぼ 2019.8月号2
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179コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報天才作曲家モーツァルトの多様性を探る、休日の午前スタートの好評シリーズ。第37回は、シリーズ初登場となる名匠・沼尻竜典が、東京交響楽団を指揮して、作曲家の「晩年」をテーマに。死の3年前に書かれ、「短調に特別な思いを感じる」と沼尻が評する「交響曲第40番」をはじめ、人気ソプラノの森麻季を迎えてオペラ《ドン・ジョヴァンニ》《コジ・ファン・トゥッテ》からの名アリア、そして序曲を披露する。実力派ピアニストの佐伯周子が、2004年から年2回のペースで続けてきた「シューベルトピアノ曲完全全曲演奏会」が26回目で、遂に完結へ。楽譜はベーレンライター新全集版を用い、未完の作品や断片も網羅、ベーゼンドルファーで作曲者が意図した幅広いダイナミクスを表出——というこだわりのシリーズ。今回は「ソナタ第17番」はじめ、「糸を紡ぐグレートヒェン」直前から「冬の旅」同時期までの傑作を俯瞰する。“心に響く歌”には、境界線などない。前田ヒロミツは、英国王立音楽院などに学んだ実力派テノール。作・編曲家として活躍するピアノの三平順子とのステージでは、〈流れよ、わが涙〉などジョン・ダウランドのリュート・ソングから、20世紀英国のバターワースの洗練された歌曲、〈君住む街角〉〈慕情〉ほかミュージカルや映画音楽、さらに〈熱き心に〉など、懐かしの日本の歌謡曲まで、美声で歌い尽くす。モーツァルト・マチネ 第37回シューベルトピアノ曲完全全曲演奏会第26回佐伯周子(ピアノ)前田ヒロミツ 夏のうた祭り田代慎之介(ピアノ)第45回 木曽音楽祭気軽にワンコインコンサート~トワイライト・マンドリン 8/24(土)11:00 ミューザ川崎シンフォニーホール8/19(月)19:00 東京文化会館(小)8/11(日・祝)14:00 東京建物八重洲ホール8/27(火)19:00 札幌コンサートホールKitara(小)9/3(火)19:00 東京文化会館(小)8/23(金)~8/25(日) 木曽文化公園文化ホール8/19(月)19:00 新宿文化センターわずか500円で、質の高い演奏に触れられると好評のシリーズ。今回は「トワイライト・マンドリン・コンサート」と銘打って。第18回日本マンドリン独奏コンクールを制し、幅広く活躍する桝川千明と、ハンブルク音楽演劇大学を首席で卒業、国際コンクールで実績を重ね、国内外で活動を展開する児嶋絢子が登場。アンドウマユコのピアノを伴い、「星に願いを」「ミズバショウの庭で」ほか、繊細な音色で奏でる。アンドウマユコ児嶋絢子桝川千明©宇都宮 保長野の山あいの町で、1975年から毎年開かれている音楽祭。今年も、木曽文化公園文化ホールを会場とする、3公演を軸に。ヴァイオリンの久保陽子や加藤知子、チェロの山崎伸子、オーボエの古部賢一、メゾソプラノの白井光子ら世界的な名手たちが集結する。第1日(8/23)はシューベルト「八重奏曲」ほか、第2日(8/24)は、ワルター「八重奏曲」などを披露。最終日(8/25)は、ブラームス「セレナード第2番」「2つの歌」ほかで締め括る。沼尻竜典森 麻季 ©Yuji Hori田代慎之介はリスト音楽院に学び、マリア・カナルス国際音楽コンクールなど、国内外で受賞を重ねた実力派ピアニスト。現在は楽譜の校訂出版や、武蔵野音大演奏学科長として、後進の指導にも力を注ぐ。今回はまず、「4つの即興曲 D935」から第4番に「ソナタ第21番」と、シューベルト最晩年の作品を。さらに、バルトーク「子供のために Ⅲ-Ⅳ」、リスト「《ドン・ジョヴァンニ》の回想」と、立体感あるプロに対峙する。©林 喜代種昨年の模様

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