eぶらあぼ 2019.6月号
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56山響 さくらんぼコンサート2019 東京公演新時代の到来を告げるオペラ・ガラ文:室田尚子6/28(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール問 ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 https://www.japanarts.co.jp/ 山形交響楽団が毎年6月に開催している「さくらんぼコンサート」。“食と温泉の国のオーケストラ”のキャッチフレーズにふさわしく、ロビーで山形物産展も同時開催して人気のコンサートだ。 今年は、常任指揮者に阪哲朗が就任したことを記念してのオペラ・ガラで、人気のソプラノ森麻季と新進気鋭のバリトン大西宇宙(たかおき)が出演する。阪は、ベルリン・コーミッシェ・オーパーやウィーン・フォルクスオーパーをはじめとするヨーロッパ各地の歌劇場で活躍してきたことで知られる。就任記念をオペラ・ガラで飾るのは、オペラ指揮者としての手腕を発揮してきた阪にふさわしいといえるだろう。森は、今さら紹介するまでもない世界的な人気ソプラノ。その透明感のある美しい歌声で紡ぎ出される音楽は、聴き手を包み込むようなあたたかさを持っている。そして大西は、シカゴ・リリック・オペラなどアメリカで研鑽を積み、近年めきめきと頭角を現してきたバリトンだ。そんなふたりが歌うのは、モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》《コジ・ファン・トゥッテ》からのアリアと二重唱、そしてヴェルディの《リゴレット》からの二重唱など。 もちろん、モーツァルトの「セレナータ・ノットゥルナ」と交響曲第36番「リンツ」など、シンフォニー・オーケストラとしての山響の魅力が味わえるプログラムも用意されている。初夏のひとときを楽しむ音楽会の予定に、ぜひこの「さくらんぼコンサート」を加えてみてはいかがだろうか。森 麻季 ©Yuji Hori伊藤 恵プロデュース「ピアノ! ピアノ!! ピアノ!!!」壮観!6人のピアニストたちの大アンサンブル大会文:飯田有抄7/12(金)19:00 紀尾井ホール問 紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061 http://www.kioi-hall.or.jp/ 数々の感動的なピアノ・リサイタルを生み出してきた紀尾井ホールに、このたび新しいスタインウェイ・ピアノが加わる。これまでの2台とともに、3台で繰り広げる華やかなコンサート「ピアノ! ピアノ!! ピアノ!!!」が開催される。新スタインウェイのお披露目公演をプロデュースするのは、「春をはこぶコンサート」シリーズでもお馴染みのピアニスト伊藤恵。共演者は、伊藤がゲストとして招いたポーランドを代表するピアニスト、エヴァ・ポブウォツカ、そしてピアノ音楽界の未来を担うエネルギッシュな若手奏者たちだ。 「エヴァ・ポブウォツカさんは、私の最も敬愛するピアニストで、世界最高峰のショパンのマズルカ弾きです。共演の夢がここに叶います。若手室内楽奏者としてトップを走る津田裕也さん。武生国際音楽祭で津田さんと意気投合した鬼才、北村朋幹さん。そして、昨年のポーランドのデュオ・コンクールで見事に優勝を果たした坂本姉妹(彩&リサ)。この素晴らしいメンバーとともに、新しくデビューするピアノと、活躍中の2台のピアノとを合わせて、オーケストラのような様々な音色を繰り出すことが、楽しみでなりません」。伊藤はそう喜びを語る。 曲目はシューベルト、ショパン、ウェーバー、ワーグナー、プーランクらによる数々の作品(編曲作品も含む)。北村がこの日のために書きおろす12手3台ピアノバージョンのラヴェル「ボレロ」にも期待が高まる。圧巻のピアニズムを堪能したい。左より:伊藤 恵 ©大杉隼平/エヴァ・ポブウォツカ/北村朋幹 ©TAKUMI JUN/津田裕也 ©Christine Fiedler/坂本姉妹 ©FUKAYA Yoshinobu/auraY2大西宇宙 ©Dario Acosta阪 哲朗 ©Florian Hammerich

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