eぶらあぼ 2019.6月号
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193コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報17歳でイスラエル国際ハープ・コンクールを制して以降、ベルリン・フィルなど各国の一流楽団と共演を重ねるなど、世界の最前線で活躍を続ける吉野直子。今回は、吉松隆が彼女のために書いた「ライラ小景」をはじめ、リスト「ため息」、フォーレ「即興曲 op.86」など、とっておきの名旋律を集めて。国際基督教大学で美術史も修めた吉野にとって、縁の深い小金井でのステージ。美音と共に、寛いだ雰囲気も醸し出されよう。意欲的な取り組みと、密度の濃い快演が好評の定期演奏会を軸に活動し、来年で創立30周年を迎える東京ニューシティ管弦楽団。今回の定期は、一足早く、今年でデビュー30周年となる曽我大介の指揮で、「三大Bの肖像」。ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、ブラームスの二重協奏曲(ヴァイオリン:清水髙師、チェロ:アントン・ニクレスク)、バッハ「管弦楽組曲第3番」から2曲(マーラー編曲)を聴く。「作曲し、執筆し、発言し、演奏する。いずれも独特な佇まいで、強い印象を与えている」。鬼才・高橋悠治について、ギタリストの佐藤紀雄はこう評する。佐藤が主宰し、時代やジャンルを超え、変幻自在な世界を構築する「アンサンブル・ノマド」が、高橋のピアノとコラボレート。「この歌をきみたちに」ほか高橋の自作に、クセナキス、ストラヴィンスキー、アメリカ出身のクレイグ・ペプルスと、個性的な響きが舞台上で邂逅する。たった1人で弾くシンフォニー。しかし、確かな技巧と美しい音色で紡ぐ響きの奥深さに、きっと魅了されよう。東京藝大・同大学院からハンガリー国立リスト音楽院に学び、1999年にはブラームス国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人初の優勝、国際的に活躍する松岡淳。今回は、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」(リスト編曲)を、やはり楽聖のソナタ第26番「告別」、ラヴェル「高雅で感傷的なワルツ」も併せて。小金井音楽談話室 吉野直子(ハープ)ハープ・ファンタジア鶴クァルテット 第5回公演松岡 淳(ピアノ)ピアノの交響楽曽我大介(指揮) 東京ニューシティ管弦楽団第125回定期アンサンブル・ノマド 第66回定期出会いVol.1 高橋悠治(ピアノ)と0さいからのクラシック音楽のおくりもの6/27(木)19:15 小金井 宮地楽器ホール(小)6/25(火)19:00 和光大学ポプリホール鶴川6/19(水)19:00 東京文化会館(小)6/30(日)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール6/27(木)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール6/22(土)11:00 14:00 杜のホールはしもと©Akira Muto高橋悠治 ©柳生弦一郎小さい時から本物を聴かせたい。赤ちゃんがいて、なかなかコンサートへ行けない。そんなパパやママも大歓迎だ。大人気の「0さいから」シリーズ、今回は「音楽のおくりもの」と題して。東京藝大に学んだ精鋭たちで組織された「アンサンブル・ディヴェルターズ」が、楽器紹介や「みんなで歌いましょう」のコーナーを交えつつ、ビゼー「闘牛士のマーチ」やジブリメドレーなど、聴きなじみある名旋律が、たっぷり楽しめる。アンサンブル・ディヴェルターズNHK交響楽団のヴァイオリン奏者として活躍する青木調が、「もっと室内楽を勉強したい」と崇高な思いのもと、結成した「鶴クァルテット」。ヴァイオリン猶井悠樹、ヴィオラ中村翔太郎、チェロ宮坂拡志というN響で同僚の名手たちと、理想のハーモニーを追求する。今回は、ラヴェルにベートーヴェンの第8番「ラズモフスキー第2番」、シューベルトの第12番「断章」と、珠玉の弦楽四重奏曲を揃えて。左より:曽我大介/清水髙師/アントン・ニクレスク

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