eぶらあぼ 2019.5月号
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64第10回 フルート・ライヴ in Hakuju 2019唯一無二の響きを1日2公演で堪能文:柴田克彦6/29(土) Part1 14:00 Part2 18:00 Hakuju Hall問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 https://www.hakujuhall.jp/ 世界的奏者・工藤重典と、第一線で活躍する綺羅星のごとき名手たちがHakuju Hallに集うフルートの祭典「フルート・ライヴ」が、第10回を迎える。そこで今回は“10周年スペシャル”として、2時間半の拡大版コンサートの豪華2本立てで開催。20名のフルート奏者が、記念の舞台を華やかに彩る。 もちろん、中心をなすのは、長年フランスを拠点に世界の最前線で活動を続けている工藤重典。さらに今回は特別ゲストとして、フランスからミシェル・モラゲス、韓国からイ・ジュヒという、ソロや室内楽で活躍中の名奏者が参加する。これに、東京フィル首席の神田勇哉やN響の梶川真歩など日本の実力派12名、「若い芽のカルテット」4名と「つくばフルートコンクール2018」優勝者を加えた多彩な顔ぶれが、妙なる競演を披露。また、大阪響首席ソロ・コンサートマスターの森下幸路、ハープの清水梨紗、ピアノの長崎麻里香と成田有花も出演し、色合いの変化と安定した響きをもたらす。 プログラムの目玉は、2公演通してドップラーのフルート・デュオ全作品を聴けること。「ハンガリー田園幻想曲」でおなじみのカール・ドップラーは、弟フランツとのフルート・デュオで欧州を席巻した。その真髄を味わえるのは大きな妙味。これは多くのクラシック・ファンにも貴重な機会となる。このほか、Part1ではハイドン、ベートーヴェン、Part2ではバッハ、ベルリオーズ等の作品をレア体験できるし、「キラキラ星変奏曲」やショスタコーヴィチの「祝典序曲」も面白そう。響きの良いホールで華麗なサウンドに浸る稀有のチャンスをお見逃しなく!工藤重典新日本フィルの生オケ・シネマ Vol.4 チャップリン『キッド』&『担になへ銃つつ』今回は二本立て! チャップリンの傑作をライヴ・オーケストラの迫力とともに文:東端哲也5/25(土)11:00 15:00 すみだトリフォニーホール問 トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212/プランクトン03-3498-2881https://www.triphony.com/ 大画面に映し出される名作映画を、新日本フィルハーモニー交響楽団による生演奏で楽しむ人気コラボレーション企画「生オケ・シネマ」。優れた才能を持つ俳優・映画作家にして天才音楽家でもあったチャールズ・チャップリン。彼が関わったオリジナル・サウンドトラックの音楽と映画を上演し、大好評を博してきたこのシリーズも今年で4回目。 今回は彼が世界的映画スターとなる足がかりを築いたファースト・ナショナル社時代の傑作を二本立て(1日2回公演)。街で見つけた捨て子を引き取って育ててきた浮浪者(チャーリー)が5年後に遭遇する、とある“奇跡”を笑いと涙で描いた1921年1月アメリカ初公開の『キッド』と、第一次世界大戦最後の年である18年の10月にアメリカで公開され、(反戦思想を取り入れた)戦争風刺コメディとして大ヒットを記録した『担へ銃』(※別題『チャップリンの兵隊さん』)という魅力的なラインナップ。 どちらもチャップリン自身が後にサウンド版として音楽入れした時のオリジナル・スコアをこのコンサート用に復元。もちろん大画面に映し出されるのは完全デジタル修復を施した鮮明な高画質リマスター版。指揮を務めるのは3回目の登場となるこの道のスペシャリスト、ティモシー・ブロック。ロビーではお馴染み山本光洋のパントマイムが今年も観客を出迎える。 チャップリン生誕130周年に、恐らく本人が望む最高の音響と映像で贈る映画体験をお見逃しなく!The Kid ©Roy Export SAS/写真は合成によるイメージ画像です

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