eぶらあぼ 2019.3月号
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41ギドン・クレーメルユベール・スダーン ©N.Ikegamiバリー・ダグラス ©Katya Kraynovaエーテボリ歌劇場管弦楽団ヘンリク・シェーファーボロディン弦楽四重奏団も、特に国際的な評価を高めている、台湾ではトップクラスの台湾国立フィルハーモニックも登場。音楽監督のリュウとの「交響曲第2番」[C15]などシベリウスの曲やR.コルサコフ「シェエラザード」[C33]に加えて、俊英ゲオルギス・オソキンスをソリストに据えてのショパン「ピアノ協奏曲第1番」をシェーファー[C23]、新星・藤田真央を迎えてのチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」をミヒャエル・バルケ[C21]のタクトで。 地元が誇るOEKも、今回特別に「祝祭」の2文字を名前に冠し、数多くのステージに出演。スダーン指揮でグリーグ「ペール・ギュント」組曲第1、2番[C13]やハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」[C34]などを披露する。 また、ヴァイオリンの巨匠クレーメルが、シベリウスの協奏曲でのソリストを務めるに留まらず、この音楽祭で計4ステージへ出演することも話題に。鮮烈な音楽創りで人気を誇り、超の付くほど多忙な、世界的ヴァイオリニストを聴ける貴重な機会だ。 まずは、現代ポーランド出身の大家ヴァインベルクによる無伴奏チェロのための「24曲のプレリュード」を、自身でヴァイオリン独奏用に編曲、リトアニア出身の写真家アンタナス・ストゥクスの映像とのコラボレーションで披露[H13]。オソキンスやOEK弦楽セクションとのシューベルトほか[H24]、やはりオソキンスと、自身で創設した室内楽団「クレメラータ・バルティカ」からチェロのギードレ・ディルヴァナウスカイテを迎えてのピアノ・トリオ[A31]と、先鋭的な試みに挑む。 そして、スタート以来、好評の「名曲チクルス」では、ショパンを取り上げる。三夜にわたるステージには、ダグラスやオソキンスら一線ピアニストに加え、公開オーディションで選ばれた地元の演奏家や、子どもたちも出演。他の室内楽のステージでもプログラミングされ、多面的に“ピアノの詩人”の魅力に迫る[K12、22、32ほか]。 さらに、ロシアの名作曲家の名を冠した弦楽四重奏の最高峰「ボロディン弦楽四重奏団」も登場。結成から70年以上の歴史を持つ名門が、OEKが誇るクラリネットの名手・遠藤文江と共にモーツァルトの「五重奏曲」などを披露[H23]する。期間中は、まさに“耳を離せない”注目公演が目白押しだ。       いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2019会期:[プレイベント]4/28(日)~5/2(木・休) [本公演]5/3(金・祝)~5/5(日・祝)会場:石川県立音楽堂、金沢市アートホール、北國新聞赤羽ホール 北陸エリア(福井・石川・富山)問 いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 実行委員会事務局076-232-8111 2/22(金)発売http://www.gargan.jp/Information

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