eぶらあぼ 2019.3月号
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202東京タワーが、この日は文化の発信地となる。世界の文化を東京で体感できる芸術祭「東京タワー文化フェスティバル」の第3弾。留学生や港区など日本の子どもたちによる邦楽コンサートや、スイスのアルペンホルンをはじめ、ウズベキスタン、ルーマニア、ウクライナ、チリなど、各国の伝統楽器と邦楽器とのコラボレーションやダンスの披露も。さらに、マリンバの高橋治子や、箏の上田麻里名によるコンサートなど多彩に。世界中の人々の心を捉え続ける永遠のラブストーリーを、グノーが美しい旋律とハーモニーで彩ったオペラ《ロメオとジュリエット》。1993年に日本初演を果たして以降、5度の再演を重ねた東京オペラ・プロデュースにより、再び新たな命を得る。ロメオに古橋郷平と城宏憲、ジュリエットに高橋維と梅津碧ら、気鋭の若手とベテランを揃えたダブルキャスト。八木清市の演出、フランス・オペラに精通する飯坂純の指揮で臨む。自然と人間が共存できる豊かな社会の実現を目指し、僧侶で歌人・詩人でもあった中西悟堂によって創設された「日本野鳥の会」が、この3月で85周年を迎える。これを記念し、大島ミチルよるオリジナル曲と詩の朗読で構成されるコンサート『道』を開催。ハープに早川りさこと松井久子、オーボエに渡辺克也、同会の事務局長代理の安藤康弘が詩作と朗読を担当する。第2部では、会長で俳優の柳生博の進行によるトークショーも。狛江ゆかりの音楽家による「エコルマ・アンサンブルコンサート」第11弾は、かつて狛江に住み、アウトリーチ活動も行ったヴァイオリンの礒絵里子を迎えて。礒にとって念願の初共演となるピアノの近藤嘉宏、盟友でチェロの新倉瞳、桐朋学園の後輩でヴィオラの田原綾子と共に、ピアノ四重奏曲第1番、ピアノ三重奏曲第1番に、「F.A.Eソナタ」からスケルツォと、オール・ブラームス・プログラムに挑む。日本フィルハーモニー交響楽団の「杉並公会堂シリーズ」第6弾に、1995年から7年間、同フィルの指揮者を務め、その後も何度も共演を重ねる藤岡幸夫が登場。ベルリオーズが織り上げた、極彩絵巻「幻想交響曲」を軸に。RNCMマンチェスター国際を制するなど、数々のコンクールで実績を重ねる伊藤亜美を迎えて、サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」、藤岡が敬愛する吉松隆の「夢色モビールⅡ」と多様な響きを味わう。月の3東京オペラ・プロデュース第103回定期グノー《ロメオとジュリエット》NikikaiDays@Blue Rose 2019 プレコンサート 声楽作品から見るモーツァルト交遊録日本フィル杉並公会堂シリーズ 第6回藤岡幸夫(指揮) 伊藤亜美(ヴァイオリン)東京タワー文化フェスティバル Ⅲ 世界の文化を、東京で~世界 × 日本による芸術祭~エコルマ・アンサンブルコンサート vol.11礒 絵里子(ヴァイオリン)と仲間たち日本野鳥の会Presents朗読コンサート「道」3/2(土)、3/3(日)各日15:00 なかのZERO3/10(日)14:00 サントリーホール ブルーローズ(小)3/5(火)19:00 杉並公会堂3/2(土)11:00~19:30 東京タワーホール3/16(土)15:00 狛江エコルマホール3/8(金)19:00 紀尾井ホール文:笹田和人古橋郷平城 宏憲礒 絵里子 ©Yoshinori Kurosawa高橋治子天才の創造の泉を刺激した人、数々の傑作を世に送り出した人…。モーツァルトの声楽作品から、彼を取り巻く人間模様を俯瞰する、ユニークなステージ。《ドン・ジョヴァンニ》などダ・ポンテの台本によるオペラの名アリアや、友人のカストラート歌手のために書いたコンサート・アリアなど、ソプラノの澤畑恵美と針生美智子、メゾソプラノ小林由佳、テノール望月哲也、バリトン宮本益光の名唱で紐解いてゆく。澤畑恵美宮本益光藤岡幸夫 ©Shin Yamagishi伊藤亜美渡辺克也早川りさこ

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