eぶらあぼ 2019.2月号
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51ザ・プレミアム! 外山啓介 & 辻本 玲 スペシャル・コンサート新たな世界を拓く旬な二人の華麗なるコンチェルト文:宮本 明2/1(金)19:00 サントリーホール問 チケットスペース03-3234-9999 http://www.ints.co.jp/ 外山啓介(ピアノ)と辻本玲(チェロ)による「ザ・プレミアム! スペシャル・コンサート」。人気・実力ともに21世紀のクラシック界を牽引する二人が顔をそろえ、それぞれ不朽の超名曲を引っさげて華麗に競い合う贅沢な協奏曲の一夜だ。共演は円光寺雅彦指揮東京フィルハーモニー交響楽団。 まずは外山啓介のショパンのピアノ協奏曲第1番。2007年のデビュー以来、ショパンと大切に付き合ってきた外山。これまでにCDアルバムを3枚リリース。17年に全国約20ヵ所で実施したデビュー10周年記念オール・ショパン・プログラムによるリサイタル(デビュー・リサイタルとほぼ同一プログラムという、新たな一歩を示す挑戦だった)に対して、「第44回日本ショパン協会賞」を授けられたスペシャリストだ。音楽の美しさに溺れることなく、しかし絶対に奇を衒わない正攻法のショパンは、いつもすがすがしい。 そして辻本玲が満を持して初挑戦するのがエルガーのチェロ協奏曲。長く続いた第一次世界大戦の暗澹とした空気がヨーロッパを覆い、愛妻アリスの健康が悪化するなかで作曲・初演されたエルガー最後の大作は今年で誕生100年を迎える。仄暗いメランコリーが支配する名曲を、辻本のスケールの大きい美音と豊かな表現力でどう描くか。世紀の凄演をのこしたジャクリーヌ・デュ・プレや、辻本も敬愛するヨーヨー・マに迫る新たな名演の誕生に期待したい。 この二人がいるのだから、ショパンのチェロ・ソナタなどもおねだりしたいなあ…。辻本 玲 ©Ayumu Gombi太田 弦(指揮) 神奈川フィルハーモニー管弦楽団若手が集結! 新風吹き込むアメリカン・プログラム文:山田治生定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ 第5回アメリカ~新世界で生まれ育ち、移りゆく音楽達~4/20(土)15:00 神奈川県民ホール問 神奈川フィル・チケットサービス045-226-5107 http://www.kanaphil.or.jp/ 2018年から始まった神奈川フィルの「定期演奏会 県民ホール名曲シリーズ」の第5回は、アメリカ音楽特集。指揮を務める太田弦は1994年生まれ。東京藝術大学で学び、2015年の東京国際音楽コンクール〈指揮〉で第2位に入賞している。そして今年4月には大阪交響楽団の正指揮者に就任する注目株だ。 この演奏会では、コープランド、アンダーソン、ケージ、J.ウィリアムズらアメリカの作曲家の作品のほか、ドヴォルザーク、ラフマニノフ、コルンゴルトがアメリカに渡って残した名曲が取り上げられる。 ソリストには注目の若手が抜擢された。ドヴォルザークのチェロ協奏曲第1楽章では佐藤晴真が独奏を務める。佐藤は1998年生まれ。東京藝術大学附属高校2年生だった2014年に日本音楽コンクールで第1位を獲得。18年にはポーランドのルトスワフスキ国際チェロ・コンクールで第1位。現在はベルリン芸術大学で研鑽を積んでいる。ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」(抜粋)のピアノ独奏は阪田知樹。1993年生まれ。ハノーファーでアリエ・ヴァルディに師事し、2016年のリスト国際ピアノコンクールで第1位となる。阪田にとって横浜は地元であり、神奈川フィルとの共演に注目したい。 ドヴォルザークやラフマニノフの名曲やJ.ウィリアムズの『スター・ウォーズ』メイン・タイトルのほか、ジョン・ケージの「4分33秒」はどんな“演奏”になるのであろうか。次代を担う20代の若きアーティストたちによるアメリカ音楽の饗宴が楽しみである。佐藤晴真外山啓介 ©Yuji Hori阪田知樹 ©HIDEKI NAMAI太田 弦 ©ai ueda

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