eぶらあぼ 2019.1月号
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187コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報芥川也寸志の遺志を受け継ぎ、現代の邦人作品の紹介に力を注ぐオーケストラ・ニッポニカ。今回は間宮芳生90歳記念として、初演時に大反響を巻き起こしたオペラ《ニホンザル・スキトオリメ》を、野平一郎指揮で53年ぶりに上演する。男とクスノキの対話を大枠に、権力と愚民が辿る滅びの道を、多彩な音楽様式を採り込んで描く野心作。大槻孝志、原田圭ら実力派キャスト、田尾下哲演出によるセミ・ステージ形式で。フォルテピアノの小倉貴久子が、モーツァルトの“263歳”の誕生日を、聴衆と共に祝う特別な演奏会。この日のために結成された、ピリオド楽器のオーケストラを伴い、ピアノ協奏曲第17番から第3楽章や同第23番(全曲)を。ピアノ四重奏曲変ホ長調から第3楽章、ソナタ第11番から「トルコ行進曲」「ロンド ニ長調」など天才の音楽世界のエッセンスを抽出。さらに、“親友”のJ.C.バッハ「五重奏曲 ニ長調」から第1楽章も。歴史的鍵盤楽器の名手・大塚直哉が案内役となり、音楽と美術の密接な関係を掘り下げるシリーズ第3弾。2018年1月より全国巡回中の『ブリューゲル展』をテーマに、リコーダーのラファエラ・ダンクザークミュラーやガンバの西谷尚己と共演し、スウェーリンク「涙のパヴァーヌ」など、16世紀オランダを中心とした作品の演奏を。さらに、編集者で評論家の山田五郎とのトークを交えて、光と影を巧みに操った巨匠が生きた時代の実像へ迫ってゆく。髙橋望は、ドレスデン音大で名匠ペーター・レーゼルの薫陶を受けた実力派ピアニスト。大バッハによる鍵盤音楽の最高峰「ゴルトベルク変奏曲」の演奏をライフワークに据え、同曲に対峙するリサイタルを毎年1月に開いている。特に2015年のライヴ録音はCD化され、高い評価を得た。6回目となるステージ。1週間前(1/12)には、髙橋自身が大曲を平易に紐解く“勉強会”も。「皆さまとバッハの音楽で繋がるのが楽しみ」と話す。オーケストラ・ニッポニカ 第34回演奏会間宮芳生:オペラ《ニホンザル・スキトオリメ》山田剛史(ピアノ) ~音の万華鏡~ゴルトベルク変奏曲髙橋 望によるバッハの世界小倉貴久子と巡るクラシックの旅モーツァルティアーナ!音楽と美術の幸せな結婚 大塚直哉レクチャー・コンサート・シリーズⅢびわ湖ホール オペラへの招待林 光:オペラ《森は生きている》1/27(日)16:00 すみだトリフォニーホール1/20(日)14:00 トッパンホール1/19(土)14:00 ルーテル市ヶ谷センター1/27(日)14:30 北とぴあ さくらホール1/25(金)19:00 よみうり大手町ホール1/19(土)、1/20(日)各日14:00 びわ湖ホール(中)大槻孝志原田 圭大塚直哉 ©Eiji Shinohara©Yukio Kojima大人も子どもも、オペラ初心者もマニアも楽しめるシリーズ「びわ湖ホール オペラへの招待」。今回は、ロシアの児童文学を題材に林光が作曲した、日本語オペラの傑作《森は生きている》を上演する。森に棲む精たちが起こす奇跡とは…? 心温まる物語を中村敬一の演出、寺嶋陸也の指揮とピアノ、びわ湖ホール声楽アンサンブルによる実力派キャスト、ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団が、魅力的な旋律とハーモニーで綴る。寺嶋陸也中村敬一 ©Keiichi KIMURA東京藝大大学院からケルン音大に学んだ気鋭のピアニスト、山田剛史が「作品の時代や場所に関係なく、純粋に音の佇まいを探りたい」と始めたシリーズ「音の万華鏡」。今回は、ラヴェル「鏡」とシューマン「ダヴィッド同盟舞曲集」に、C.P.E.バッハと現代英国のベンジャミンの組み合わせで。「作曲家にとって、音は常に移りゆくもの」と山田。「確かな方向性と想像力を育みつつ、私自身もその世界を楽しみたい」。©Masaaki Hiraga

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