eぶらあぼ 2019.1月号
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174 師走のOTTAVAでは、2018年の掉尾を飾る(?)企画「マイ・フェイヴァリット・ドビュッシー! 貴方のお好きなトップ3を教えてください」が進行中です。今さら人気投票? と呆れないでください。リクエスト番組を10年以上担当している立場から申し上げますと、ドビュッシーは「リクエストが多い作曲家」として必ずトップ3に入る人気を誇るだけではなく、リクエストされる作品が実に幅広い、バラバラ、という際立った傾向があるのです。比較的同じ楽曲にリクエストが集まるモーツァルトやベートーヴェンとは対照的。ではそんなドビュッシーの作品の中で一番人気があるのは何なのだろう? 知りたくありませんか? 今回はボルダ得点制(ボルダルール)という方式で皆さんからいただいた投票を集計します。ボルダルールは、「多数決よりも民意を確実に反映できる」方式とされ、現在も例えばスロヴェニアの少数民族の代表を選ぶ選挙などに導入されているのだそうです。多数決では1位と2位の差が大差でも僅差でも同じ結果になりますし、似た意見を持った人に票が割『OTTAVA Bravo Brass 〜ブラバンピープル集まれ! オザワ部長の Let’s吹奏楽部〜』毎週土曜22:00〜24:00/再放送 毎週日曜17:00〜19:00れて、共倒れになったりすることがあり、これは必ずしも民意(総意)を反映しているとは言えない、という考え方から、18世紀の科学者ジャン=シャルル・ド・ボルダが考案しました。例えば3人に順位をつける際、一人の投票で1位に3点、2位に2点、3位に1点が配点され、これを集計するわけです。 先ほどもお伝えした通りドビュッシーの場合、票が割れることは必至、その中で順位をつけるには、この方式が最も皆さんの総意を反映するのではないか? ということで。ドビュッシー・イヤーの締めくくりに、貴方も「マイ・フェイヴァリット・ドビュッシー」にご参加ください。1位、2位、3位を選んでいただき、ss@ottava.jp までお送りください。組曲、曲集は楽曲単位でお願いします(『映像』ではなく、〈水の反映〉といったように)。投票締め切りは2018年の大晦日までとさせていただき、19年早々に「ベスト・ヒット・ドビュッシー・カウントダウン(仮)」を実施させていただきます(放送日は次回の当コラムでお伝えします)。最後までお願いでした。良いお年を!文:斎藤 茂(OTTAVAゼネラルマネージャー)&オザワ部長もっとも民主的に決定するドビュッシーのナンバーワン?Vol.11◎OTTAVAとは2007年に開局した24時間無料でクラシック音楽が楽しめる国内唯一のインターネット・ラジオ局。リスナーは全世界で100万人以上。パソコンやスマートフォン、タブレットで、いつでもどこでもクラシック音楽が聴ける。OTTAVA検索コンテンポラリー・クラシック・ステーションへようこそ!オッターヴァ無料でインターネットで聴ける!連載 2018年11月18日、大阪城ホールにて全日本マーチングコンテストが開催されました。マーチングはその名のとおり行進しながら演奏することですが、単に歩き回るだけではなく、多彩なステップやフォーメーションの変化、ドラムメジャー(マーチングの指揮者)の華麗なバトンさばき、全員で一直線になって前進しながら演奏するクライマックス「カンパニーフロント」など、音楽を目と耳の両方で楽しめるものとなっています。今回、高校以上の部では習志野高校(千葉)、市立柏高校(千葉)、箕面自由学園高校(大阪)、精華女子高校(福岡)などが金賞に輝きました。一般の人は大会以外ではなかなかマーチングを見る機会はありませんが、各校の定期演奏会では「ステージドリル」(ステージ上で行うマーチング)が披露されることがあります。吹奏楽の多様性や機動性が生かされたマーチング、ぜひ一度ご覧ください!【今月のオススメ曲】シン・レッド・ライン(アルフォード)「マーチング」も吹奏楽の楽しみ方のひとつ!Vol.7オザワ部長の“コラム in コラム”

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