eぶらあぼ 2018.12月号
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179コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL夫が加わった新体制。 新シーズンは、高関によるブルックナーの交響曲第1番(リンツ稿・新原典版)で開幕。森麻季を独唱に迎えたR.シュトラウス「4つの最後の歌」にも注目が集まる(2019.4/13)。高関は、このほかマーラー「巨人」(9/7)、シベリウスの交響曲第2番と日本人作品(柴田南雄、矢代秋雄)(20.1/18)、ベルリオーズ「幻想交響曲」(2/1)などを含め全6公演に登場し、木下美穂子、小原啓楼ら豪華独唱陣が加わり演奏会形式で上演されるプッチーニ《トスカ》(3/14)でシーズンを締めくくる。 また、藤岡の就任披露公演となる7月の定期では、シベリウス、ピアソラ(独奏:神尾真由子)、ウォルトンという意欲的なプログラムが並ぶ(19.7/26)。藤岡は、このほか伊福部昭「サロメ」(11/9)でも楽団に新風を吹き込む。飯守は、交響曲第3番「英雄」(7/6)、「ミサ・ソレムニス」(20.2/22)と2020年に生誕250年を迎えるベートーヴェン作品を披露。そのほか、川瀬賢太郎、下野竜也、角田鋼亮が各1公演を振る。ソリストにも、ヴァイオリンのライナー・キュッヒルや辻彩奈、そして進境著しいピアノの藤田真央、松田華音など話題のアーティストが揃い、多彩な13公演となった。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団http://www.cityphil.jp/■小林研一郎が群響ミュージック・アド バイザーに就任 群馬交響楽団は、大友直人音楽監督が2019年3月末で退任するのに伴い、新たに同年4月より小林研一郎がミュージック・アドバイザーに就任すると発表した。任期は3年間。 小林研一郎は国内外の数多くの楽団のポジションを歴任。現在は、日本フィルの桂冠名誉指揮者、ハンガリー国立フィルの桂冠指揮者、東京文化会館音楽監督などを務め、その情熱的な指揮ぶりから「炎のコバケン」として多くのファンに親しまれている。 群響は来年秋にオープンする高崎芸術劇場に本拠地を移す予定で、ソフト・ハード両面で新体制を印象づける次シーズンとなる。群馬交響楽団http://www.gunkyo.com/■阪 哲朗が山響常任指揮者に就任 山形交響楽団は、2019年4月より阪哲朗が常任指揮者に就任すると発表した。 阪は、京都市出身。京都市立芸術大学、ウィーン国立音楽大学に学び、1995年ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。ヨーロッパに拠点を置き、ベルリン・コーミッシェ・オーパー専属指揮者、アイゼナハ歌劇場音楽総監督、レーゲンスブルク歌劇場音楽総監督などを歴任。山響では、2007から09年に首席客演指揮者を務めた経験をもつ。 なお、阪の常任指揮者就任に伴い、現・音楽監督の飯森範親は新たに芸術総監督のポストに就き、より幅広い活動を担う。山形交響楽団http://www.yamakyo.or.jp/■一柳 慧が平成30年度文化勲章を受章 作曲家の一柳慧が平成30年度文化勲章を受章した。文化勲章は、我が国の文化の発達に関して顕著な功績のあった者に対して授与される勲章で、昭和12年に制定された。 一柳は、1933年神戸生まれ。50年代半ばに渡米し、ジョン・ケージらに強い影響を受け、さまざまな前衛芸術活動に参加したのち帰国。アメリカの実験音楽を日本に多く紹介。また、長年にわたり精力的な創作活動を行い、これまでに尾高賞を5度受賞。欧州各地の音楽祭からの委嘱も多く、その作品は国内外で広く演奏されている。85年フランス共和国芸術文化勲章受章。現在は、神奈川芸術文化財団の理事・芸術総監督などを務め、85歳の今も現代音楽界を牽引する存在となっている。■池辺晋一郎が平成30年度文化功労者 に選出 作曲家の池辺晋一郎が平成30年度の文化功労者に選ばれた。文化功労者は、我が国の文化の発展に関し特に功績顕著な者を顕彰するもので、昭和26年に制定。社会との関係の中で音楽を捉えるメッセージ性のある創作活動を展開し、クラシック音楽の普及に尽力したことが評価されての選出となった。 池辺は、1943年水戸市生まれ。交響曲、協奏曲、オペラ、合唱曲など幅広いジャンルの作品があり、映画やTVドラマ、演劇の音楽も約500本を担当。また、NHK『N響アワー』の司会者としてもお茶の間の人気を博した。現在は、東京音楽大学名誉教授を務めるほか、横浜みなとみらいホール館長、石川県立音楽堂・洋楽監督など多くの要職に就いている。■平成30年秋の叙勲・褒章 平成30年秋の叙勲・褒章が発表され、笙奏者の宮田まゆみが紫綬褒章を受章した。紫綬褒章は、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化における優れた業績を挙げた者に授与される。 宮田は、雅楽古典のみならず、武満徹、ジョン・ケージ、細川俊夫など現代作品の初演を数多く手がけ、国内外のトップオーケストラと共演。笙の新たな可能性を積極的に追求している。 その他、ドイツリートの優れた解釈者として長年演奏

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