eぶらあぼ 2018.11月号
29/207
滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、関西随一のオペラ劇場として、一流のオペラやバレエに加えコンサートも開催。また、国内外の実力派アーティストが充実したアンサンブルやソロを披露するほか、講座なども開催しています。このコーナーではびわ湖ホールが主催する注目の公演をご紹介します。びわ湖ホールPreviewびわ湖ホールチケットセンター077-523-7136 https://www.biwako-hall.or.jp/音楽の喜び、笑いと感動に包まれて年末年始を過ごしてみては?文:横原千史びわ湖ホールで愉しむ年末年始の名物公演びわ湖ホール ジルヴェスター・コンサート2018-2019 12/31(月)22:00(24:30終演予定)びわ湖ホール四大テノール 謹賀新年 笑い初め 新春コンサート in 大ホール 2019.1/6(日)14:00びわ湖ホール 大ホール びわ湖ホール四大テノールの快進撃が止まらない。地元関西のみならず、東京、愛知、岐阜、徳島など各地で大喝采を浴びている。NHK-BSでも演奏会が収録され、何度もアンコール放映された。その実績が認められ、昨年は関西元気文化圏賞ニューパワー賞を受賞した。メンバーは清水徹太郎、竹内直紀、二塚直紀、山本康寛で、いずれもびわ湖ホール声楽アンサンブル出身であり、実力と人気を兼ね備え、今やオペラ、演奏会でソリストとしても引っ張りだこである。人気の高まりと共に演奏会は各地で早々完売となり、びわ湖ホールの公演も小ホールから中ホール、そしてついに大ホールまで上り詰めた。1月6日の新春コンサートのプログラムの詳細は未発表だが、リーダー竹内直紀がプロデュースする人気企画「テノール de コント」は、「白組だけの紅白歌合戦」と題して、関西人ならではの笑いのセンスと演技力で、痛快な舞台となるはずだ。彼らの本領であるオペラ・アリアの名曲から、正月の定番を含む日本の歌、ヒットナンバーもある世界の歌からカンツォーネまで、持ち前の個性的な歌唱とアンサンブルで、テノールの魅力を味わい尽くす1日になりそうだ。びわ湖ホール四大テノール 謹賀新年笑い初め 新春コンサート in 大ホール びわ湖ホール恒例、大晦日を彩る「ジルヴェスター・コンサート」の内容が発表された。この「ジルヴェスター」は開館以来、毎年開催され今年で21年目を迎える。目玉は、指揮台に同ホール芸術監督の沼尻竜典が戻ってくること。ここのところ、沼尻の方針で海外からの指揮者などを起用することが多かったが、今回は監督本人が采配をふるう。オーケストラは大阪交響楽団。ソリストは「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」において沼尻のピアノで名演を聴かせた戸田弥生が登場。ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番でロマンの香りを届ける。 2019年が記念年となる作曲家ベルリオーズ(没後150年)の序曲「ローマの謝肉祭」で始まり、プーランク(生誕120年)の「グローリア」は珍しい聴きもの。びわ湖ホール声楽アンサンブルと特別編成のびわ湖ホールジルヴェスター合唱団の共演で快演を聴かせてくれることだろう。オッフェンバック(生誕200年)の有名な「ホフマンの舟歌」も取り上げられ、耳へのご馳走となる。ジルヴェスター恒例のカウントダウン・ファンファーレは、やはり特別編成のジルヴェスター・ファンファーレ隊が輝かしく高らかに吹奏する。このファンファーレは沼尻の自作を披露したこともあるが、今回は、ジョン・ウィリアムズの「オリンピック・ファンファーレとテーマ」を演奏する。またオペラでは《蝶々夫人》の他、沼尻作曲の《竹取物語》のエンディングにも注目したい。後者はびわ湖ホールでの初演で高い評価を得たので、今回も話題性十分。 盛りだくさんのステージの司会は、クラシック通の落語家・桂米團治、構成はエンターテインメントの引き出しの多い演出家・岩田達宗だけに想像するだけでもワクワクする、楽しい大晦日になるのは確実!びわ湖ホール ジルヴェスター・コンサート2018-2019前回のジルヴェスター・コンサートの模様
元のページ
../index.html#29