eぶらあぼ 2018.11月号
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1841月の見もの・聴きもの2019年1月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場1月1、3、5日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 指/S.ゲッツェル、演出/O.シェンク、1月6、9、11、15日 ジョルダーノ:アンドレア・シェニエ 指/F.シャスラン、演出/O.シェンク、出/G.クンデ、L.サルシ1月7、10、13日 ロッシーニ:セビリアの理髪師指/M.ギュトラー、演出/G.レンネルト、出/P.コルガティン、P.ルメッツ◎1月8日 ワーグナー:ラインの黄金 指/A.コーバー、演出/S.E.ベヒトルフ、出/T.コニエチュニー、N.エルンスト、S.コッシュ◎1月12日 ワーグナー:ワルキューレ 指/A.コーバー、演出/S.E.ベヒトルフ、出/C.ヴェントリス、T.ケーラー、T.コニエチュニー、C.ネイグルスタッド、I.テオリン、S.コッシュ1月14、18日 プッチーニ:トスカ 指/E.ピド、演出/M.ヴァルマン、出/K.オポライス、V.グロゴーロ、M.ヴラトーニャ◎1月16日 ワーグナー:ジークフリート 指/A.コーバー、演出/S.E.ベヒトルフ、出/S.グールド、I.テオリン、T.コニエチュニー◎1月20日 ワーグナー:神々の黄昏 指/A.コーバー、演出/S.E.ベヒトルフ、出/S.グールド、F.シュトルックマン、I.テオリン、W.マイヤー1月22日 J.カレヤT 共/V.スカレーラp1月23、25、27、30日 ヴェルディ:ファルスタッフ指/J.コンロン、演出/D.マクヴィカー、出/C.アルヴァレス、S.キーンリサイド、J.シャホウ1月28、31日 ロッシーニ:チェネレントラ 指/S.スカップッチ、演出/S.E.ベヒトルフ、出/M.スピレス、A.アルドゥイーニ、P.スパニョーリ、E.マクシモヴァ、A.プラヘトカ1月29日 ヴェルディ:椿姫 指/M.アルミリアート、演出/J.F.シヴァディエ、出/E.シウリーナ、S.ピルギュ、L.テジエウィーン・フォルクスオーパー1月1(19:00)、25(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 新校訂演出/H.ツェドニク1月2(19:00)日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ 演出/A.フライヤー1月4(19:00)、11(19:00)、14(19:00)、18(19:00)、26(18:00)、28(19:00)日 F.レーヴェ:マイ・フェア・レディー(ミュージカル)演出/R.ヘルツル1月5(18:30)、16(18:30)、22(18:30)日 H.アーレン:オズの魔法使い 演出/H.マソン1月6(18:00)日 フンパーディンク:ヘンゼルとグレーテル 演出/K.デンヒ◎1月7(19:00)、12(19:00)、13(16:30)日バーンスタイン:ワンダフル・タウン(ミュージカル)[18年12月プレミエ] 演出/M.ダヴィッズ1月8(18:00)、19(18:30)、31(11:00)日 P.ヴァルティノーニ:ピノッキオ 演出/P.M.クレン1月17(19:30)、21(19:30)、23(19:30)、29(19:30)日 プッチーニ:外套/ジャンニ・スキッキ 演出/R.マイヤーアン・デア・ウィーン劇場◎1月17(19:00)、19(19:00)、24(19:00)、26(19:00)、28(19:00)、30(19:00)日 パーセル:アーサー王 指/S.ゴットフリート、演出/S=E.ベヒトルフ、演奏/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス◎1月23(19:00)日 ウェーバー:ペーター・シュモールと隣人たち(演奏会形式) 指/R.パーテルノストロ、演奏/ウィーン放送響ウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(SZH)=ハウス・フュア・モーツァルト(ザルツブルク)、(SZM)=モーツァルテウム大ホール(ザルツブルク)、(LUG)=LACサラ・テアトロ(ルガーノ)、(FRA)=アルテオーパー(フランクフルト)、(BUD)=ベラ・バルトーク国立コンサート・ホール[ブダペスト芸術宮殿](ブダペスト)]◎1月1(11:15)日 C.ティーレマン指揮(ニューイヤー・コンサート) J.シュトラウスⅡ・ファミリー他の音楽◎1月9(19:30)、10(19:30)、12(15:00)、13(11:00)日 A.アルティノグリュ指揮 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番、リムスキー=コルサコフ:金鶏(組曲)、ラヴェル:ダフニスとクロエ(第2組曲) 独/D.トリフォノフp◎1月17(19:30)日 M.T.トーマス指揮 マーラー:交響曲第9番◎1月18(20:30)(LUG)、19(20:00)(FRA)、21(20:00)(BUD)、22(19:30)(KH)日 M.T.トーマス指揮 アイヴズ:ホリデイ・シンフォニー〜第2楽章「戦没将兵追悼記念日」、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番、ブラームス:交響曲第2番 独/I.レヴィットp◎1月26(19:30)(SZH)、30(19:30)(SZM)日B.ハイティンク(26日)/R.ホーネック(30日)指揮 → 〔ザルツブルク・モーツァルト週間〕参照ウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(GRZ)=シュテファニーエンザール(グラーツ)、(BRZ)=祝祭劇場(ブレゲンツ)]1月1(20:00)(KH)日 A.オロスコ=エストラーダ指揮 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 独/R.ミューレマンS、D.ラングMs、S.ダヴィスリムT、F.ベッシュBr1月11(19:00)(KH)日 A.ギルバート指揮(Fridays@7) ドヴォルザーク:金の紡ぎ車、【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 1月恒例の「ザルツブルク・モーツァルト週間」。2019年のこの公演は、文字通り、全公演がモーツァルトの作品のみに限定されている。注目は、演出付で上演される「エジプトの王タモス」、シフとバルトリの共演、ハイティンク=ウィーン・フィルとジャニーヌ・ヤンセンの共演、ルセ指揮レ・タラン・リリクの演奏する「救われしベトゥーリア」、マーラー室内管と内田光子の共演、バレンボイムのピアノを中心としたアンサンブルでの「ケーゲルシュタット・トリオ」といったところだろうか。 一方、現代音楽フェスティバルとして開催される「Ultraschall Berlin」も要注目。ベルリン・ドイツ響によるカンブルランやシモーネ・ヤング指揮による演奏会がこれにあたる。これと並行して、ベルリン州立歌劇場ではスイスの現代作曲家ベアート・フラーの新作オペラや「LINDEN21」という枠組みでM.クラーラー/A.シェットの仮面劇、C.ヴィヴィエのオペラといった現代作品も上演される。 その他のオペラ公演では、まず、通常公演から、ミュンヘン(バイエルン州立歌劇場)のベートーヴェン「フィデリオ」(ペトレンコ指揮)、ベルリン州立歌劇場のR.シュトラウス「エレクトラ」(シェロー演出)、ドレスデン(ゼンパーオーパー)のワーグナー「さまよえるオランダ人」(ティーレマン指揮)に要注目。ミュンヘンの「フィデリオ」はペトレンコが振るだけでも人気になるのに、ヨナス・カウフマンがフロレスタン役で出演するためチケットは争奪戦(WEBでの発売は公演の2ヵ月前から)。ベルリンの「エレクトラ」は、もうご承知のとおり、パトリス・シェロー最後のオペラ演出作品。しかもこの公演には、バレンボイムの要望でもあるのだろうが、ワルトラウト・マイヤーはもちろんのこと、フランツ・マツーラとかシェリル・ステューダーといった、かつての超大物歌手の名前が並んでいる。ドレスデンの「オランダ人」は、ティーレマン自らがこの曲を振ることに注目。新演出でもない限り、ワーグナーの中では「オランダ人」は客演指揮者に任せてしまう例が少なくない。その新演出公演では、パリ・オペラ座のベルリオーズ「トロイアの人々」と同ガルニエ宮の方で上演されるスカルラッティの「カイン」(ヤーコプス指揮)、ベルリン・ドイツ・オペラのベッリーニ「夢遊病の女」、フィレンツェ歌劇場のワーグナー「さまよえるオランダ人」(ルイージ指揮)などが重要。レギュラー公演に戻って、チューリッヒ歌劇場のヘンデル「セメレ」(クリスティ指揮)、ウィーン国立歌劇場のワーグナー「リング」公演、ハンブルク州立歌劇場のR.シュトラウス「影のない女」やヴェルディ「レクイエム」(演出付)、フランクフルト歌劇場のヘンデル「クセルクセス」、シュトゥットガルト歌劇場のケルビーニ「メデア」なども見逃せない。 オーケストラでは、ソヒエフの指揮するベルリン・フィルや、ヤノフスキの振るベルリン・フィル、NDRエルプフィル、シュトゥットガルト歌劇場管、フランス国立放送フィルがまず要注目。アルティノグリュやティルソン・トーマスの振るウィーン・フィル、ミンコフスキ指揮のウィーン放送響、ロト指揮のウィーン響とロイヤル・コンセルトヘボウ管、ラトル指揮のロンドン響などもどれも面白そう。ヘンゲルブロックは、手兵バルタザール・ノイマン・アンサンブルと共にギリシャとスペインでモーツァルト「レクイエム」を演奏する。なお、本文には記述できなかったが、キリル・ペトレンコは、若い演奏家を集めたブンデスユーゲント管を振って、1/6:ルクセンブルク、1/7:エッセン、1/8:ハンブルク、1/9:ベルリンで「春の祭典」をメインとしたコンサート・ツアーを行う。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)
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