eぶらあぼ 2018.11月号
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162■第67回ミュンヘン国際音楽コンクール で葵トリオが第1位、近衞剛大が第3位 9月9日から15日にかけてドイツ・ミュンヘンで行われた、ドイツ公共放送連盟(ARD)主催 第67回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ三重奏部門で「葵トリオ」が優勝を果たし、同じくヴィオラ部門で近衞剛大(このえ・たけひろ)が第3位に入賞した。 「葵トリオ」はいずれも東京藝術大学の大学院生と卒業生で、メンバーは小川響子(ヴァイオリン/修士課程修了)、伊東裕(チェロ/修士課程在籍)、秋元孝介(ピアノ/博士後期課程在籍)から成り、ピアノ三重奏部門での優勝は日本人では初。ファイナルでシューベルトのピアノ三重奏曲第2番D929とヘンツェの室内ソナタを演奏し、高い評価を得た。 ヴィオラの近衞は1997年、オランダのアムステルダム生まれ、同国在住の20歳(入賞時)。4歳よりコシェ・ヴェイゼンベイク教授にヴァイオリンを学び、13歳でヴィオラの本格的なレッスンを開始した。数々のコンクール歴があり、今年の第4回東京国際ヴィオラコンクールに出場し、特別賞(「サントリー芸術財団賞」「弓賞」)を受賞した。ミュンヘン国際音楽コンクールhttp://www.br.de/ard-music-competition/■第1回ショパン国際ピリオド楽器コン クールで川口成彦が第2位 ポーランドの国立ショパン研究所が、ショパンの生きていた19世紀前半のピアノによる演奏の普及を目的として、ワルシャワで初めて開催したショパン国際ピリオド楽器コンクール(9/2〜9/14)で、アムステルダム在住の川口成彦が第2位に入賞した。第1位のトマシュ・リッターのほか、もう1名の第2位および第3位はいずれもポーランド勢。 川口は1989年盛岡市生まれ。東京藝術大学大学院、アムステルダム音楽院修士課程修了。2016年には、ブルージュ国際古楽コンクールのフォルテピアノ部門で最高位を受賞している。フィレンツェ五月音楽祭、ユトレヒト古楽音楽祭など国内外の音楽祭に数多く出演。国内では、11月14日に北とぴあ国際音楽祭で、シューベルト作品を中心としたリサイタルが予定されている。International Chopin Competition on Period Instrumentshttp://iccpi.eu/en/■第25回ブラームス国際コンクールで 河尻広之と西山舞音が第2位 9月1日から9日までオーストリア南部のペルチャッハで第25回ヨハネス・ブラームス国際コンクールが行われ、ピアノ部門で河尻広之、ヴァイオリン部門で西山舞音がそれぞれ第2位に入賞した。ファイナルでは、河尻はブラームスのピアノ協奏曲第1番、西山はドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲を演奏した。 河尻は1998年愛知県生まれ。第3回東京ピアノコンクール第1位をはじめ、第18回ブルクハルト国際音楽コンクール、第13回エトリンゲン国際青少年ピアノコンクールなど数々のコンクールにて入賞・入選し、これまでに愛知室内オーケストラ等と共演。現在、東京藝術大学音楽学部に在学中、東誠三に師事。 西山は神奈川県生まれの18歳。現在はウィーンに拠点を置き、ウィーン国立音楽大学に在籍している。ブラームス国際コンクールhttp://www.brahmscompetition.org/■インディアナポリス国際ヴァイオリン コンクールで外村理紗が第2位 8月31日から9月16日にかけて米インディアナポリスで開催された第10回インディアナポリス国際 近衞剛大2点とも ©Daniel Delang左より:伊東 裕、小川響子、秋元孝介 西山舞音2点とも ©Günter Jagoutz河尻広之©Fumitaka Saito
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