eぶらあぼ 2018.10月号
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195コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALした。結果は以下の通り。第1位&濱中浩一賞・横須賀賞 Alessandro Beverari第2位 Youjin Jung第3位 Tiago Bentoジャック・ランスロ国際クラリネットコンクールhttp://jlicc.jp/■第2回 Shigeru Kawai 国際ピアノ コンクール審査結果 第2回 Shigeru Kawai 国際ピアノコンクールのファイナルが8月11日、東京文化会館で開催された。審査委員は海老彰子(審査委員長)、イヴ・アンリ、須田眞美子、練木繁夫、ディーナ・ヨッフェ。受賞者は以下の通り。第1位&聴衆賞 アンドレイ・シチコ(ベラルーシ)第2位 ナイール・マヴリュードフ(ロシア)第3位 伊舟城歩生(いばらき・あゆむ)(日本)第4位 ヤオ・ジャリン(中国)第5位 スコット・マシザック(カナダ)第6位 青島周平(日本) 同コンクールは、1967年より小・中学生を対象に音楽コンクールを開催してきた株式会社河合楽器製作所が、次世代を担うピアニストの発掘・育成を目的として2017年に創設したコンクール。16歳から26歳を対象とし、第2回となる今回は、予備審査の通過枠拡大や、ファイナルの課題曲に2台ピアノによる「ピアノ協奏曲」を採用するなどの改定がなされた。Shigeru Kawai 国際ピアノコンクールhttp://skipc.jp/■墨田区×新日本フィルが「ふるさと納 税型クラウドファンディング」を実施 すみだトリフォニーホールを本拠地とする新日本フィルハーモニー交響楽団は、「音楽の力で人とまちを元気に」と題し、フランチャイズ契約を結んでいる墨田区が実施している「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」プロジェクトに2017年より参加している。GCFは、自治体がオーナーとなり、ふるさと納税の仕組みを使ってプロジェクトに共感した人々から寄附を募る制度で、23区初の試み。今年の目標金額は2500万円。新日本フィルを応援したい人がふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を通じて墨田区に寄附金を支払うと、同区は、新日本フィル演奏会チケットのプレゼント、「まちかどコンサート」の実施、同フィルの過去の演奏録音アーカイブ作成など文化支援のための財源として活用。一方、寄附をした人は納税時に寄附金控除が受けられる。また、プロジェクトの返礼品として小澤征爾が同フィルを振った1977年と2003年定期演奏会の貴重な音源が収録された非売品の特製CD(2枚組)や当時のプログラム冊子のレプリカなどが贈られる。受付は18年12月31日まで。新日本フィルhttp://www.njp.or.jp/■訃報:クラウディオ・シモーネ氏 イタリアの指揮者クラウディオ・シモーネ氏が9月6日に亡くなった。83歳。休暇中に肋骨を骨折し、療養中だった。1934年パドヴァ生まれ。59年にバロックから古典派の作品をレパートリーとするアンサンブル「イ・ソリスティ・ヴェネティ」を創設。エラート・レーベルに多くの録音を残し、特にヴィヴァルディ、アルビノーニなどさまざまなバロック作品の再発見に努めた。また、ロッシーニの歌劇《エジプトのモーゼ》やクレメンティの交響曲を現代に蘇らせたことでも知られる。日本では、「イ・ソリスティ・ヴェネティ」との来日のほか、読売日本交響楽団の公演などにも出演した。指導者としては、ヴェネツィアやヴェローナの音楽院で教鞭を執り、パドヴァ音楽院院長も務めた。■訃報:末吉保雄氏 作曲家の末吉保雄(すえよし・やすお)氏が8月20日に死去した。十二指腸がんだった。81歳。1937年、東京都出身。東京藝術大学を卒業後、パリ・エコール・ノルマル音楽院で学ぶ。作曲を石桁眞礼生ほかに師事した。主に器楽や声のために作品を残し、代表作に歌曲「中原中也の“三つの詩”」、同「おかる勘平」、室内楽曲「コレスポンダンスI〜XII」などがある。また、ピアニスト舘野泉に、左手のためのピアノ作品「土の歌・風の声」を献呈した。東京藝術大学、桐朋学園での教育活動、NHKテレビ放送教育番組の企画も行った。また、日本音楽コンクール作曲部門の審査員も務めた。■訃報:永田穂氏 音響設計士、永田穂(ながた・みのる)氏が8月7日、肺炎のため死去した。93歳。1925年、福岡県出身。東京大学第一工学部計測工学科卒業後、NHK技術研究所で音響業務に携わった後、西ドイツ留学を経て、74年に永田穂建築音響設計事務所(現・永田音響設計)を創設した。サントリーホール、京都コンサートホール、フェスティバルホール、東京芸術劇場など著名ホールの音響設計を手がけ、この分野の世界的パイオニアとして知られた。日本音響学会功績賞、新日鉄音楽賞特別賞、渡邉曉雄音楽基金特別賞など受賞多数。上野学園大学音楽文化研究センター名誉センター長を務めた。後日、お別れの会が予定されている。

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