eぶらあぼ 2018.8月号
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549/14(金)19:30 文京シビックホール問 シビックチケット03-5803-1111http://bunkyocivichall.jp/夜クラシック Vol.18 宮田 大(チェロ) ・ 金子三勇士(ピアノ)ゆったりとした夜の時間を名曲と共に文:高坂はる香 5シーズン目を迎え、すっかり人気企画として定着した文京シビックホール「夜クラシック」。夜7時半開演、ドビュッシー「月の光」に始まるプログラムがトークを交えて届けられる。 中秋の名月が近づく9月の公演に登場するのは、チェロの宮田大とピアノの金子三勇士。デュオではポンセの「エストレリータ(小さな星)」、ソロではベートーヴェン「月光」第1楽章(金子)、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番より「プレリュード」(宮田)など、ゆったりした夜の時間に似合う曲が並ぶ。メインはフランクのチェロ・ソナタ。両者とも誠実で情感豊かな音楽の持ち主だけに、このフランス系ソナタの傑作で想いをどのように出し合い融合させていくのか、期待は高い。 二人はそれぞれ以前にも同シリーズに出演しているが、この組み合わせでの登場は初めて。曲間のトークでどんな掛け合いが聞かれるのかもお楽しみ。世界をまたにかけるチェロ界、ピアノ界のエースを、リラックスした雰囲気の中で聴く一夜となりそう。8/26(日)16:00 イタリア文化会館アニェッリホール問 ミリオンコンサート協会03-3501-5638http://www.millionconcert.co.jp/きりく・ハンドベルアンサンブル サマーコンサートクール&メタリックなサウンドで納涼気分文:笹田和人 真夏の宵、清澄な音色が一陣の風のように吹き渡る。「きりく・ハンドベルアンサンブル」は、この楽器へ新たな可能性をもたらし続けている名手・大坪泰子が、管・打楽器の経験を持つ奏者らを結集して組織した精鋭集団。近年、好評のサマーコンサートでも、古今東西の名旋律を一糸乱れぬハーモニーで紡ぎ上げる。 掌サイズからバケツ大まで、数十個のベルを9人で担当し、ブロックを一つひとつ積み上げるような地道な作業を経てサウンドを構築する。「こんな曲も!?」と聴き手を驚かせる、ユニークな選曲も魅力。2004年にデビューコンサートを開いて以来、4度の海外公演も行い、「ハンドベル芸術の最高峰」と称えられている。 今回のステージは、“世界最古の楽譜”とされる、紀元前2世紀頃の「セイキロスの墓碑銘」で幕開け。ヴィヴァルディやプッチーニなどクラシックの名曲、ピアソラの「ブエノスアイレスの夏」、「道」などニーノ・ロータによる映画音楽の傑作、さらに超絶技巧が光るモンティ「チャールダーシュ」まで、多彩な名旋律を綴る。宮田 大 ©Daisuke Omori金子三勇士 ©Ayako Yamamoto第1次予選~本選 8/26(日)~9/2(日) よこすか芸術劇場審査員コンサート 9/1(土)15:00 よこすか芸術劇場入賞者披露コンサート 9/5(水)19:00 サントリーホール ブルーローズ(小)問 ジャック・ランスロ国際クラリネットコンクール事務局03-3957-0996 http://jlicc.jp/第4回 ジャック・ランスロ国際クラリネットコンクール Japan 2018希代の名手の名を冠したコンクールとコンサート文:笹田和人ジャック・ランスロ 高い音楽表現と近代フランス音楽文化の継承を主眼に据え、2012年にスタートした「ジャック・ランスロ国際クラリネットコンクール」。2年ごとにフランスと日本で交互に開催される他に類を見ないコンクールだが、第4回となる今年は8月26日から9月2日まで、よこすか芸術劇場で行われる(入場無料)。 ジャック・ランスロ(1920~2009)は、20世紀を代表するフランスの名クラリネット奏者。ルーアン音楽院などの教授を務め、日本人の教え子も数多い。 日本で2度目の開催となる今回。6日間にわたる予選と準本選を経て、9月2日に大友直人指揮の東京フィルと共演する本選で、雌雄を決する。 期間中の9月1日には、審査員によるステージも(入場無料・要申込)。審査委員長のミシェル・アリニョンをはじめ、フィリップ・ベローやマイケル・コリンズら世界的名手が一堂に会し、珠玉の名曲を紡ぐ。そして、入賞者披露コンサートは同月5日、サントリーホール・ブルーローズで開催(有料)。上位入賞者3名に加えて、第3回コンクールを制したハン・キムらが登場し、美技を聴かせる。
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