eぶらあぼ 2018.8月号
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151コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALギリス)、第3位にはJulia Turnovsky(オーストリア)が入賞した。審査委員長はエステル・ペレーニ。前回開催の2013年には、伊藤亜美が第2位に入賞している。 長尾は、静岡県掛川市出身。07年日本音楽コンクールヴァイオリン部門第1位、08年ロン=ティボー国際音楽コンクール第5位、10年仙台国際音楽コンクール第3位など入賞多数。東京藝術大学・同大学院、グラーツ国立音楽大学などに学び、15年からはリスト音楽院に留学。これまでにソリストとして、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団などと共演しているほか、室内楽にも積極的に取り組んでいる。現在は、ハンガリー国立歌劇場管弦楽団コンサートマスターを務めており、17年日本公演も担当した。Flesch Károly Violin Competitionhttp://eschviolincompetition.com/■クレア・フアンチが第14回ゲザ・アンダ 国際ピアノコンクールで優勝 アメリカ出身のピアニスト、クレア・フアンチが、6月3日から12日までスイスのチューリヒとヴィンタートゥールで開催された第14回ゲザ・アンダ国際ピアノコンクールで優勝した。同コンクールは、ハンガリーのピアニスト、故ゲザ・アンダ(1921〜76)の精神を受け継ぎ、若い世代のピアニストたちを奨励する目的で1979年にチューリヒで創設され、以降3年に一度開催されている。審査委員長クリスティアン・ツァハリアスのほか、ロバート・レヴィンやアレクセイ・ボロディンも審査員に名を連ねている。第2位は、Jong Hai Park(韓国)、第3位はSergej Tanin(ロシア)。 フアンチは90年ニューヨーク生まれ。ハノーファー音楽演劇大学でアリエ・ヴァルディに師事。これまでに、ミュンヘン国際音楽コンクール第2位に入賞したほか、モーツァルテウム管、シュトゥットガルト放送響ほか世界各地のオーケストラとの共演やソロ・リサイタルなど活発な演奏活動を展開している。Concours Géza Andahttp://www.geza-anda.ch/■カワイ仙台オープン 河合楽器製作所の直営店で、東北地区最大規模のショールームを構える店舗として、1966年から親しまれてきたカワイ仙台ショップが、このほどリニューアルされ、6月23日に「カワイ仙台」としてオープンした。店舗には、コンサートサロン「ヴェルデ」が併設されている。 「ヴェルデ」で開催されたオープン記念コンサートでは、ピアニストの島田彩乃が、サロンに常設されるフラッグシップモデルShigeru Kawaiのフルコンサートピアノ「SK-EX」でドビュッシーやショパンなどを披露した。カワイ仙台http://shop.kawai.jp/sendai/■訃報:ゲンナジー・ロジェストヴェンス キー氏 ロシアの世界的指揮者ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー氏が6月16日に死去した。87歳。死因は明かされていない。 1931年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院で指揮を学び、20歳でボリショイ劇場にデビュー。61年にモスクワ放送交響楽団、65年にボリショイ劇場の音楽監督に就任。その後世界各地で演奏を行い、名声を国際的なものとした。83年にはソ連政府が設立したソヴィエト国立文化省交響楽団の音楽監督、さらにロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニーとBBC交響楽団の首席指揮者なども歴任した。ショスタコーヴィチ、グラズノフなどロシア音楽のスペシャリストとして知られ、前者の交響曲全曲録音はいまもって評価が高い。 日本との繋がりも深く、79年に読売日本交響楽団を初めて指揮して以来、共演を重ね、90年には同団の名誉指揮者に就任した。2017年5月の読響定期公演で振った、シャルク版によるブルックナー交響曲第5番が日本での最後の演奏となった。精緻な音楽づくりとユーモラスなキャラクターで多くのファンに愛された。©読響©Gregor Hohenberg

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