eぶらあぼ 2018.6月号
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69中嶋朋子が誘う 音楽劇紀行バロック・オペラからミュージカルへ~音楽劇の歴史を追う(全6回)第五夜 オペレッタ 6/20(水)19:00第六夜 ミュージカル 2019.2/2(土)、2/3(日)各日14:00Hakuju Hall 第六夜:5/19(土)発売問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 http://www.hakujuhall.jp/加かく耒 徹(バリトン)若手人気バリトンが誘うオペレッタの魅力取材・文:東端哲也Interview 女優の中嶋朋子を案内役に迎えた全6回からなるシリーズ『音楽劇紀行』は、田尾下哲(総合プロデューサー)と加藤昌則(音楽監督)が中心となって音楽劇の表現形式の変遷を辿るHakuju Hall主催の人気企画。 6月公演の第五夜のメイン・テーマは「オペレッタ」だが、プログラムはまずカウンターテナーの藤木大地が高らかに歌い上げるバロック・オペラのアリアで幕開け。続く古典オペラのコーナーでは《魔笛》からの二重唱が披露される。ここでパパゲーノ役を歌うのが、幅広い音楽性で今、注目を集めるバリトンの新星、加耒徹だ。 「バロックのアリアにははじけるノリがあり、宗教曲にはアンサンブルの妙がある。それらを成熟させて受け継いだのが次世代のモーツァルトだと思う。鵜木絵里さん(ソプラノ)と一緒に楽しいステージにしたいですね」 次のロマン派オペラのコーナーでは、人気テノールの大槻孝志と《セヴィリアの理髪師》の二重唱に挑戦。 「この二重唱は初めて歌います。〈パ・パ・パの二重唱〉とはまた違うロッシーニならではの早口の面白さにご期待下さい。それにしても、この喜劇的な流れの後で、チレアの〈フェデリーコの嘆き〉というシリアスな曲。曲調の違う作品をつなぐ台本にも注目です」 メインのオペレッタのコーナーでは、王道である《こうもり》《メリーウィドウ》から、名作ながらも日本ではあまり演奏されることのないロンバーグ《学生王子》やサリヴァン《ペンザンスの海賊》まで取り上げ、これらをあわせて1つのオペレッタかのような、様々な“笑い”の魅力をたっぷりと楽しむことができる。《ペンザンスの海賊》を歌うのは、魅惑のクリスタルヴォイスをもつ豪州出身のヴォーカリスト、サラ・オレイン。 「学生時代に市民オペラの《こうもり》に参加して以来、オペレッタに魅了されつつも、これまで舞台で演じる機会は多くなかったので凄く嬉しいです。歌だけではなくワルツなど踊りの要素も大好きですね。オペレッタでは、バリトンはステージに出突っ張りで目立っているわりに、アリアは少ないので《学生王子》の〈乾杯の歌〉を歌うのが楽しみです」 最後のコーナーでは、加耒も引き続き出演する次回公演(2019年2月)第六夜のメイン・テーマであるミュージカルを先取りする。 「以前、『レ・ミゼラブル』よりジャベールの〈星よ〉を歌わせてもらったり、田尾下さん演出の作品でご一緒させていただいた時もとても楽しく、ミュージカルの世界も大好きです。バリトンにとってはオペラと同じ音域で歌えるのも強み。皆さんの予想を裏切るようなコミカルな演技や悪役などにも、どんどん挑戦していきたいです」夜クラシック Vol.17 仲道郁代(ピアノ) & 仲道祐子(ピアノ)姉妹デュオが演出する素敵なウィークエンド文:高坂はる香 2014年に始まり、今や人気シリーズとなった文京シビックホール「夜クラシック」。そのファーストシーズンからたびたび登場している仲道郁代が、Vol.17公演では、妹・仲道祐子とのピアノ・デュオでステージに立つ。 それぞれ桐朋学園で学んだのちドイツのミュンヘンに留学した二人。これまでにもデュオでの活動を行い、個性を輝かせつつ、さすが姉妹という息のあった演奏を聴かせてきた。モーツァルト「ピアノ・ソナタ第16番 K.545」のグリーグによる2台ピアノ版や、ホルス7/20(金)19:30 文京シビックホール問 シビックチケット03-5803-1111http://bunkyocivichall.jp/仲道祐子 ©Akira Mutoト「ジュピター」といった珠玉の作品で、2台ピアノが表現しうる豊かな音の世界を届ける。シリーズテーマ曲のドビュッシー「月の光」は2台ピアノ版と珍しい形で聴くことができそうなので、これも楽しみだ。 19時半と少し遅めの開演、トークも交え、リラックスした雰囲気で楽しむことができるこのコンサート。仲道家のリビングに招かれたような気分で、姉妹デュオのパワフルかつ華やかな音を堪能することができそう。仲道郁代 ©Kiyotaka Saito
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