eぶらあぼ 2018.5月号
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181コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL業、現在は同大学大学院在籍。第80回日本音楽コンクール第1位、2017年エリーザベト王妃国際音楽コンクールのチェロ部門第2位入賞。また、第16回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。室内楽や国内外のオーケストラと共演するなど、国際的に活躍している。◎辻 彩奈(ヴァイオリン)2016年18歳でモントリオール国際音楽コンクール優勝、併せて5つの特別賞も受賞するなど多数のコンクールで入賞の実績を持つ。これまでに国内外のオーケストラと共演、18/19シーズンにはズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団との共演を予定。現在、東京音楽大学に特別特待奨学生として在学中。出光音楽賞http://www.idemitsu.co.jp/music_prize/■第19回 ホテルオークラ音楽賞授賞式・ 受賞記念演奏会 第19回 ホテルオークラ音楽賞授賞式および受賞記念演奏会が3月14日に同ホテルにて開催され、今年の受賞者であるヴァイオリニストの山根一仁と毛利文香が出席した。毛利は「ドイツに留学して3年目なのですが、新しい先生のもとでたくさんのことを学んでいます。これからも日本とヨーロッパの両方で活躍していきたい」と語った。一方、山根は「昔、音楽を純粋に楽しんでいた頃とは違って、今はいい意味で音楽について悩むことが増えました。これからいろいろな壁にぶち当たることもあると思いますが、自分が本当に求めるものを失わないようにやっていきたい」と述べた。 授賞式の後に行われた記念演奏会では、山根はバッハ「シャコンヌ」を、毛利はグリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番をそれぞれ披露し、最後に二人揃ってのサラサーテ「ナヴァラ」では息の合った演奏を聴かせ、来場者から大きな拍手を浴びていた(ピアノ:三又瑛子)。ホテルオークラ音楽賞http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/company/mecenat/music/■スタインウェイ&サンズ 自動演奏ピ アノ「SPIRIO」発売 スタインウェイ・ジャパン株式会社は、日本国内でハイレゾリューション自動演奏ピアノ「SPIRIO」の発売開始を前に、記者発表を行った。「SPIRIO」は、通常のスタインウェイのグランドピアノに、最新テクノロジーを用いた自動演奏装置が付けられたもの。世界一流のアーティストが弾いた演奏を、独自のソフトウェアで繊細なタッチやペダリングのニュアンスまでデータフォーマットとして認識・記録し、それを高精細プレイバックシステムで再生する。自動演奏システムは、製造時に取り付けられ、外観上、システムが見えることはなく、通常のピアノとしての演奏も可能。購入者にはインターフェイスとしてiPadが無料で提供される。スタインウェイ・アーティストの演奏や過去の歴史的名演などの音源が定期的にアップデートされ、自宅にいながらにして世界最高峰の演奏を楽しむことができる。5月中旬発売予定で、価格は1,320万円(税別)から。 この日の記者発表では、ピアニストの佐野優子によるデモンストレーションが行われ、ショパン「小犬のワルツ」が、佐野の生演奏に(中間部のみ)「SPIRIO」によるラン・ランの自動演奏を交えたかたちで披露された。スタインウェイ・ジャパンhttp://www.steinway.co.jp/■訃報:ホセ・アントニオ・アブレウ氏 子どもたちに無償でクラシック音楽を教える音楽教育プログラム「エル・システマ」の創始者のホセ・アントニオ・アブレウ氏が3月24日に死去した。78歳。 1939年ベネズエラ西部バレラ出身。経済学を専門とするが、ベネズエラ中央音楽大学で専門的な教育を受けるなど、クラシック音楽への知識も深めた。 「エル・システマ」は非行を防ぐため、ベネズエラの貧困層の子どもたちを対象として、主にオーケストラ演奏を通じ社会性を持たせることを目指し75年に創られ、世界50ヵ国以上にも広まった。世界的指揮者、グスターボ・ドゥダメルを輩出したことでも知られる。日本でも東日本大震災の被災地で子どもの成長を促す復興支援制度としても取り入れられた。授賞式から 左より:山根一仁、池田正己(ホテルオークラ東京代表取締役社長)、毛利文香写真提供:ホテルオークラ東京3月14日の記者発表から 左より:佐野優子、後藤一宏(スタインウェイ・ジャパン株式会社 代表取締役社長)、ベンジャミン・スタイナー(スタインウェイ&サンズ社CFO兼COO)Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE

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