eぶらあぼ 2018.4月号
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70左より:チョン・ミョンフン ©上野隆文/東京フィル/ペーター・ザイフェルト/マヌエラ・ウール/ヘンリク・シェーファー/ジョン・健・ヌッツォ/神尾真由子 ©Shion Isaka/オーケストラ・アンサンブル金沢4/28(土)~5/6(日) 軽井沢大賀ホール問 軽井沢大賀ホールチケットサービス0267-31-5555http://www.ohgahall.or.jp/2018spring/軽井沢大賀ホール 2018春の音楽祭豪華アーティストが集結! 春の軽井沢で音楽三昧文:宮本 明 軽井沢に春の訪れを告げる軽井沢大賀ホールの「春の音楽祭」。今年も4月28日から5月6日まで、中身の詰まった濃厚な7公演が開催される。 まず注目は、音楽祭のホスト役である東京フィルハーモニー交響楽団による公演(5/3)。同楽団の名誉音楽監督チョン・ミョンフンによるオール・ベートーヴェン・プログラムだが、そこに、この直後に東京で上演する歌劇《フィデリオ》の、ひと足早いハイライト上演が含まれているのだからすごい。もちろん歌手付きで、フロレスタン役に大べテラン・テノールのペーター・ザイフェルト、レオノーレ役に、こちらもキャリア十分の円熟のソプラノ、マヌエラ・ウールを引き連れて軽井沢に乗り込む。メイン・プロには「運命」が置かれ、“ザ・ベートーヴェン”を全身に受け止める贅沢な一日になる。 音楽祭の常連であるオーケストラ・アンサンブル金沢は、スウェーデンのイェーテボリ歌劇場音楽監督ヘンリク・シェーファーとともに音楽祭初日を飾る(4/28)。モーツァルトの交響曲第40番、そして人気テノール、ジョン・健・ヌッツォの情熱の歌声で、〈女心の歌〉〈誰も寝てはならぬ〉などおなじみのオペラ・アリアを聴かせる名曲プログラム。 室内楽は神尾真由子のヴァイオリン・リサイタル(4/30)。夫ミロスラフ・クルティシェフとのデュオで、モーツァルトやフランクのソナタから、ウェーベルン、フェルドマン、細川俊夫、ペルトの近現代作品、そしてハイフェッツ編曲の《ポーギーとベス》と変化に富む構成。同内容の東京公演はすでに完売だから、たとえこれを聴くためだけにでも、軽井沢まで出かける価値あり。 気鋭の若手奏者たちによる弦楽オーケストラ「軽井沢チェンバーオーケストラ」(4/29)や、1980年生まれのラトビアの注目指揮者アンドリス・ポーガとNHK交響楽団によるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番(独奏:清水和音)&「悲愴」という王道プログラム(5/4)も魅力。 さらには、クラシック音楽オンリーでないのもこの音楽祭のスタイル。こどもの日の午前中は、和太鼓集団「鼓童」の0歳児から入場OKのキッズ・コンサート。そして音楽祭のトリを飾るのは、女性シンガー・杏里が〈悲しみがとまらない〉などのヒット曲を携えてのスペシャル・ライヴだ(5/6)。 軽井沢はちょうど、桃も桜も一斉に開花する花の季節。夏のハイシーズンの賑わいとはまた違う、落ち着いた美しい表情のリゾートで、ゴージャスな音楽祭を堪能しよう!第135回 スーパー・リクライニング・コンサート 梶川真歩 フルート・リサイタルフランスの名旋律をたおやかな音色で文:笹田和人 快適なリクライニング席に身を預け、心身ともにゆったりと音楽を愉しめる好評シリーズ「スーパー・リクライニング・コンサート」。今回は、ソロや室内楽、オーケストラで活躍するフルートの梶川真歩が、ピアノの工藤セシリアと共に登場し、没後100年を迎えたドビュッシーをはじめフランスの調べを、たおやかな音色で聴かせる。 東京藝大を経て、パリ・エコールノルマル音楽院やパリ国立地方音楽院に学び、国内外の登竜門で実績を重ねた梶川。ソリストとして活動の一方、5/8(火)15:00 19:30 Hakuju Hall問 Hakuju Hallチケットセンター  03-5478-8700http://www.hakujuhall.jp/工藤セシリア ©Bren-Ya BaNHK交響楽団員としても活躍する。共演の工藤は主にフランスで活躍、日本を代表するフルートの名手である父・重典との共演も多く、フルートの特性と魅力を知り尽くしている。 牧神が持つ笛(パンフルート)にちなみ、「パンの笛に魅せられて」と題したステージ。ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」「ビリティスの歌」、ムーケのソナタ「パンの笛」を核に。さらに、梶川が無伴奏でドビュッシー「シリンクス」、工藤もソロでデュカス「牧神のはるかな嘆き」を添える。梶川真歩

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