eぶらあぼ 2018.4月号
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43Information近江の春 びわ湖クラシック音楽祭20185/3(木・祝)[プレ公演]、5/4(金・祝)、5/5(土・祝)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール、ピアザ淡海 滋賀県立県民交流センター、遊覧船ビアンカ ほか問 びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136※料金を含む公演詳細などは下記公式ウェブサイトをご参照ください。http://bc2018.biwako-hall.or.jp/名手たちが集結〜「円熟を聴く」 小ホールでは4日、「ベテランが良い演奏をしていることをアピールしたい」と、豪華な顔ぶれによるシリーズ「円熟を聴く」を開催。チェロでは藤原真理がバッハの無伴奏組曲第3番ほかを、上村昇がベートーヴェンの第3番とドビュッシーという名ソナタ2曲などを弾く。そして、ヴァイオリンの渡辺玲子はバッハやパガニーニなど、無伴奏の名品を厳選。デビュー25周年を迎える戸田弥生は、沼尻のピアノを伴い、ベートーヴェン「春」とドビュッシー、2つのソナタを演奏する。 さらに、ピアノでは小川典子がドビュッシーや武満の作品から、琵琶湖にちなんで「水」をテーマとする7曲を弾き、野平一郎は「イタリア協奏曲」などバッハの佳品に、自作を交えて。ハーモニカの和谷泰扶(やすお)はヴァイオリンの難曲、サラサーテ「カルメン・ファンタジー」などで超絶技巧を聴かせ、ギターの福田進一がラテンの名曲を軸とした得意のプロで掉尾を飾る。多彩な歌の世界を堪能〜「歌手たちの競演」 5日には、「オペラハウスのびわ湖ホールらしく」(沼尻)、人気・実力を兼ね備えた8人の名歌手たちが歌い継ぐシリーズ「歌手たちの競演」を開く。ソプラノでは、森谷がカッチーニほか「真理のアヴェ・マリア」、砂川涼子は故郷・沖縄の旋律を歌い、角田祐子は「現代歌曲は恐くない!」。メゾの林美智子はオペラでの“男装”の世界を特集。さらに、水口聡の「ザ・テノール!」バリトンでは河野克典のシューベルトや大御所・折江忠道による変幻自在の表現力など、まさに百花繚乱だ。新機軸、野外オペラも実施〜「かがり火オペラ」 湖畔に特設されたステージでは、夕刻に開演する「かがり火オペラ」も。今回は、びわ湖ホール声楽アンサンブルとザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団、大川修司の指揮、中村敬一演出でパーセル《ディドとエネアス》を上演。「野外でのオペラは、独特の趣があります。実は、いずれはオーストリアのブレゲンツ音楽祭のように“湖上”オペラを、との“野望”もあるんです」と笑みをみせる沼尻。「ゆく春を 近江の人と 惜しみける」――かつて松尾芭蕉がしたためた、俳句そのままの風情も味わえよう。マイケル・コリンズ森谷真理 ©武藤 章大植英次 ©飯島 隆藤原真理 ©Atsuya Iwashita戸田弥生 ©Kinoshita Akira林 美智子 ©Toru Hiraiwaびわ湖ホール声楽アンサンブル

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