eぶらあぼ 2018.4月号
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173コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL唱団、イサオ・ナカムラ(パーカッション)、大友良英(ターンテーブル)など多彩なアーティストが集結する。 第2弾は、Hakuju Hall開館15周年記念企画でもある「藤倉大 個展」(10/20)。カルテット・アマービレ、小林沙羅(ソプラノ)、新倉瞳(チェロ)などが出演し、委嘱新作を含む藤倉作品の世界を2公演にわたって紹介する。 最後の催しとなるのが、東京芸術劇場で演奏会形式で上演されるオペラ《ソラリス》日本初演(10/31)。ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムの小説『ソラリス』にインスピレーションを得て書かれたオペラで、2015年にパリで世界初演されている。演奏は、佐藤紀雄指揮のアンサンブル・ノマド。ソリストには、サイモン・ベイリー(バリトン)、トム・ランドル(テノール)らが名を連ね、藤倉はエレクトロニクスで参加する。 藤倉は「“ボンクリ”は赤ちゃんからシニアまで楽しめるイベント。昨年よりパワーアップしています。Hakuju Hallでの個展では、ボンクリと同じ曲は1曲もありません。初演時の奏者が出演してくれることになりました」と語った。《ソラリス》については、「ずっと前から、もしオペラを委嘱されたら『ソラリス』の小説を題材にしようと考えていた」という。「惑星ソラリスで起こる不思議なことは、すべて内面的なものであり、様々な登場人物は主人公の過去の反映として出てくるところが一番の魅力。そうした感情表現には音楽が一番適している」と作品誕生の背景を明かした。東京芸術劇場http://www.geigeki.jp/Hakuju Hallhttp://www.hakujuhall.jp/■大阪4オケ共同プロジェクト「Concert 4-2」を実施 大阪を拠点とする4つのオーケストラ(大阪交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、日本センチュリー交響楽団)による共同プロジェクト「Concert 4-2(フォ・トゥ)」の実施が決定した。この4つの楽団はクラシック音楽界の新たな可能性の発見、市場の活性化を目指し、2015年より共同事業を行っており、今回もその一環によるもの。 「Concert 4-2」は、「母の日」プレゼント用チケットとして、オリジナルブーケとサプライズ付き鑑賞券を販売する“Concert for Mother”、その収益をもとに音楽に接する機会の少ない子どもたちをクラシックコンサートに招待する“Concert for Children”と対になっている2つのプロジェクト。 “Concert for Mother”の対象コンサートは、4〜 5月の各楽団主催公演より1公演ずつの4公演。販売数は計20セット40名分を予定。“Concert for Children”は7〜8月に実施される各楽団主催公演より1公演ずつ、計4公演を予定している。大阪交響楽団http://sym.jp/大阪フィルハーモニー交響楽団http://www.osaka-phil.com/関西フィルハーモニー管弦楽団http://kansaiphil.jp/日本センチュリー交響楽団http://www.century-orchestra.jp/■「ゼツメツキグシュノオト」記者発表会 音楽之友社ウェブサイトで2016〜17年に連載されていたシリーズ「ゼツメツキグシュノオト」が、楽譜・CD・絵本として発表されることになり、2月27日に都内で記者発表会が行われた。音楽之友社、日本アコースティックレコーズ、らんか社の3社による共同プロジェクトで、アートと科学という異なる分野が手を携えたユニークな企画となっている。イラストレーターの音の台所(茂木淳子)が絶滅危惧種の生き物を描いた絵と文をもとに、作曲家の春畑セロリがピアノ・ソロ曲を書き、これまでに18曲が誕生。リュウキュウコノハズク、エゾナキウサギ、ラッコ、ライチョウなど、現在絶滅の危機にさらされている生き物がテーマとして取り上懇談会から 藤倉 大Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE記者発表会から 左より:内藤 晃、春畑セロリ、深津美佐紀Photo:I.Sugimura/Tokyo MDE
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