eぶらあぼ 2018.3月号
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84第4回 スタインウェイ・コンクール in Japan 本選次世代のスターの誕生を目撃する文:長井進之介3/31(土)11:00 イイノホール問 スタインウェイ・ジャパン03-5251-6553 http://www.steinway.co.jp/ 1853年の創業以来、世界屈指のピアノメーカーであるスタインウェイ&サンズ社は様々な形で若い才能を発掘しサポートしてきた。ドイツ・ハンブルクで1936年にスタートした「スタインウェイ・コンクール」もその一つ。16歳までを対象としたこのコンクールは欧州、アジア諸国で開催され、これまでにクリストフ・エッシェンバッハや小菅優、アリス=紗良・オットといった輝かしい才能を送り出してきた。 日本では2011年より「スタインウェイ・コンクール in Japan」として開始し、今回で第4回を迎えた。昨年10月から12月にかけて地区審査会が行われ、各地区の最優秀賞を受賞した若き才能が選出、3月31日にイイノホールで開催される本選に出場する。本選では4つに分けられた年齢カテゴリーごとに第1位から第3位が決定される他、会場の聴衆の投票による「聴衆賞」も用意され、演奏者や審査員だけでなく聴衆も参加してこのコンクールを盛り上げる。 なお、本選入賞者から1名が「大賞」に選ばれ、ドイツ・ハンブルクで2年に1度開催される「INTERNATIONAL STEINWAY FESTIVAL」に参加し、各国のコンクール優勝者たちとの演奏機会が与えられる。第1回は山口哉(15年度「アリオン桐朋音楽賞」受賞)、第2回は波田紗也歌(15年度全日本学生音楽コンクール高校の部第3位)、そして第3回は堀内龍星(東京藝大ジュニア・アカデミー第1期生)がその権利を獲得し、すでに輝かしい実績を上げている。ぜひ「スタインウェイ・コンクール in Japan」本選で次世代のスターが誕生する瞬間の目撃者になろう。前回の本選出場者スペースオペラKケゴンEGON現代音楽とダンスと光のアートが交錯する壮大な舞台文:渡辺真弓3/18(日)14:30 福島/白河文化交流館コミネス問 白河文化交流館コミネス0248-23-5300 http://www.cominess.jp/ 世界を股にかけ活躍する“驚異のダンサー”森山開次出演の『スペースオペラKEGON』が福島県白河市の白河文化交流館コミネスで上演される。2016年10月のオープンから2年目を迎えたコミネスが、東日本大震災からの創造的復興を願い、戊辰戦争から150年になるのを記念して取り上げるもので、「希望の光と命の躍動」をテーマに掲げている。「オペラ」と銘打たれているが、歌もセリフもなく、音楽に合わせてダンスと光のアートが融合する壮大なスケールの創作舞台。昨年、宮城県多賀城市でも上演されている。 作曲は東京藝術大学副学長の松下功で、自らアンサンブル東風を指揮する。これまで祈りをテーマに作曲してきた松下だが、『KEGON』では、華厳経の「光明遍照(こうみょうへんじょう)(無限の光が世界の隅々まで照らし出す様子)」の世界観に基づき、ひとりの男の子の試練と成長の物語を通して、人間の命の大切さや尊さを訴えている。全体は5つのシーンからなり、第1・第2シーンの女神(鈴木麻矢)たちの踊りに続き、第3の「生命の躍動と反骨」における森山演じる若者の踊りが見ものだ。演出・台本・構成を志賀野桂一館長が担当するほか、光のアート(ヤマザキミノリ)、巨大背景画(加川広重)、布アート(大竹貴雄)、女神と子役の振付・ダンス指導(鈴木寿雄)などスタッフの体制も万全で舞台作りにも力が入る。公募で選抜された地元の小学生32名が子役として出演するのも話題だ。市民参加型の舞台の成果が注目される。森山開次 ©石塚定人鈴木麻矢松下 功アンサンブル東風 ©Ayane Shindo
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