eぶらあぼ 2018.3月号
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214寛いだ雰囲気の中、極上の音楽と軽やかなトークを。オペラやコンサートで活躍するメゾソプラノの郡愛子の歌と司会、超絶技巧と美音を武器に、ベルリン・ドイツ・オペラ管の首席などを歴任、ドイツを拠点に活躍するオーボエの渡辺克也の演奏による、楽しいステージ。「春の息吹につつまれて」と題し、ピアノの松本康子と古澤幹子の共演で、レハール《メリー・ウィドウ》ほか、名旋律を披露する。小林沙羅は東京藝大・同大学院を経て、ウィーンとローマで学び、2012年にソフィア国立歌劇場でデビュー、国内外の檜舞台で名演を重ねる新星ソプラノ。ピアノの河野紘子と共演するリサイタルは、ヴォルフの「イタリア歌曲集」からの5曲をはじめとする、王道のリートから、不思議な料理のレシピを“推薦の弁”と共に歌い上げる伊藤康英「あんこまパン」、美しい詩と音楽による武満徹の歌曲まで、多彩に披露する。月の3郡 愛子(メゾソプラノ) 渡辺克也(オーボエ)ワンダフル・コンサート~春の息吹につつまれて~ピョートル・アンデルシェフスキ(ピアノ)沼尻竜典(指揮) トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア 第76回定期小笠原伸子(ヴァイオリン) 東京室内管弦楽団 三大協奏曲の夕べ未来の音 ガラ・コンサートめぐろパーシモンホール開館15周年記念小林沙羅(ソプラノ)3/4(日)15:00 川口リリア 音楽ホール3/18(日)14:00 ヤマハホール3/11(日)15:00 三鷹市芸術文化センター3/6(火)18:30 神奈川県立音楽堂3/21(水・祝)15:00 めぐろパーシモンホール3/17(土)14:00 藤沢リラホール文:笹田和人左より:郡 愛子/渡辺克也 ©Kiyoshi Kamatani©NIPPON COLUMBIAモダンはもちろん、ピリオド楽器にも取り組むなど、名ソリストとして精力的に活躍するヴァイオリンの小笠原伸子。ベートーヴェン、メンデルスゾーン、チャイコフスキーと三大協奏曲を一気に披露する野心的なステージは、ジャンルを超えたしなやかな活動を続ける東京室内管弦楽団と、小笠原がコンサートマスターを務める横浜バロック室内合奏団の強力バックアップで。名曲が名演と出逢う一夜となろう。小笠原伸子国際的に活躍する指揮の沼尻竜典が音楽監督を務め、国内外の名手らによって1995年に結成されたトウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア。毎回、沼尻の独特な感性を反映した鮮烈な快演で、聴衆のハートを掴んでいる。今回はオール・モーツァルト。オーボエ金子亜未、クラリネット澤村康恵、ホルン木川博史、ファゴット長哲也をフィーチャーしての協奏交響曲、交響曲第40番、「ディヴェルティメント K.136」を演奏する。沼尻竜典若き音楽家の“今”を聴く、シリーズ「未来の音」。ホール開館15周年を記念し、今回は豪華な顔ぶれでのガラに。まずはピアノの北村朋幹が、シューマン「ダヴィッド同盟舞曲集」で幕開けを告げる。ヴァイオリンの郷古廉は、ピアノの加藤洋之を伴い、ルクーのソナタを。そして、チェロの横坂源は、北村と共にラフマニノフのソナタを披露。エール弦楽四重奏団による、シューベルトの第13番「ロザムンデ」で締め括る。左より:北村朋幹 ©TAKUMI JUN/郷古 廉 ©Hisao Suzuki/横坂 源 ©ワーナーミュージックジャパン僅か333席のみに許された、至高の時間に身を浸したい。今年49歳のピョートル・アンデルシェフスキは、名手ひしめく同世代のピアニストの中にあって、気高い音楽センスと深い精神性で群を抜く。初登場となる、ヤマハホールでのリサイタル。「幻想曲ハ短調」と「ソナタ第14番」、関連性の深いモーツァルトの2作品に、「幻想ポロネーズ」ほかショパン、さらにヤナーチェク、シューマンと彩り豊かな佳品を弾く。©K.Miura

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