eぶらあぼ 2018.3月号
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185コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALジョン・ケージ賞は、作曲家ケージの精神を反映すると認められた卓越した活動や業績に対して贈られるもので、2年ごとに発表される。Foundation for Contemporary Artshttp://www.foundationforcontemporaryarts.org/■第3回 一柳 慧 コンテンポラリー賞 「一柳 慧 コンテンポラリー賞」の第3回受賞者が、作曲家のゼミソン・ダリルと森円花に決まり、1月23日に都内で授賞式が行われた。同賞は、芸術音楽の充実と活性化、また音楽を通した豊かな社会の創造を目的とし、2015年に創設された。作曲家、パフォーマー、指揮者、評論家などを対象とし、一柳慧が審査を行う。 カナダ出身のゼミソンは、「『憂きこと聞かぬところありや』尺八、十三絃箏、十七絃箏、薩摩琵琶、囃子のための」(2017)で、日本の詩歌を取り入れ、劇的な情感を映し出したことが評価された。森の「Melodia for orchestra」(2017)は、オーケストラの可能性を大きく拡げ、新しい響きの発露を感じさせる作品であるとの評価を受けた。 受賞者には、表彰状と賞金100万円(複数者受賞の場合、賞金は分割)が授与される。第4回の応募時期は2018年11月の予定。一柳 慧 コンテンポラリー賞 事務局(カメラータ・トウキョウ内)http://www.camerata.co.jp/■第28回 新日鉄住金音楽賞に景山梨乃 第28回新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞にハープの景山梨乃が選ばれた。同賞は、日本の音楽文化の発展と将来を期待される音楽家の活躍を支援することを目的として、1990年に設けられたもの。「輝かしい音色、柔軟な音楽性などの秀でた才能に併せ、ソリスト、室内楽奏者、さらにはオーケストラの正団員として幅広く活躍していることから、ハープの魅力と可能性を今後長きにわたり知らしめてくれるアーティストとして期待される」として景山の授賞が決定した。特別賞は該当者なし。 景山は、90年東京生まれ。東京藝術大学卒業後、パリ・エコール・ノルマル音楽院、ベルリン芸術大学などで研鑽を積んだ。リリー・ラスキーヌ国際、オランダ国際、USA国際の各コンクール入賞のほか、2016年のミュンヘンARD国際音楽コンクールでは第3位に入賞している。これまでに、ソリストとして新日本フィル、日本フィル、バイエルン放送響などと共演。現在、東京交響楽団首席ハープ奏者。新日鉄住金音楽賞http://www.nssmc.com/csr/social/music/prize.html■岩崎 淑が山陽新聞賞(文化功労)を受賞 ピアニストの岩崎淑が第76回山陽新聞賞(文化功労)を受賞した。同賞は岡山・広島両県などで地域社会に貢献した個人、団体を顕彰し、山陽新聞社が毎年贈呈を行っている。 岩崎は、岡山県倉敷市出身。1967年にはミュンヘン国際音楽コンクールの二重奏部門第3位に入賞。76年から始めた『岩崎淑ミュージック・イン・スタイル』と題したコンサートシリーズは、2017年で40周年を迎えた。指導者としても、桐朋学園大学院大学などで後進の指導にあたり、国内外でマスタークラスも開催。現在、高松国際ピアノコンクールで審査員長を務めており、長年にわたる活動が評価されての受賞となった。山陽新聞社http://www.sanyonews.jp/■第27回 青山音楽賞の受賞者が決定 第27回青山音楽賞の受賞者が決定した。同賞は、公益財団法人青山音楽財団が1991年に創設した顕彰事業で、青山音楽記念館(バロックザール)で開催された公演の中から選考し、個人または団体へ授与される。 新人賞には黒岩航紀(ピアノ)と森田啓佑(チェロ)、青山賞受賞には本條秀慈郎(三味線)とアレクセイ・グリニューク(ピアノ)が、バロックザール賞にはアンサンブル・レ・フィギュール(古楽アンサンブル)とテディ・パパヴラミ(ヴァイオリン)&岡田真季(ピアノ)のデュオが選ばれた。受賞者には賞金とバロックザールで行われる演奏会の開催費用が、新人賞受賞者には併せて音楽研修費が贈られる。青山音楽財団http://www.barocksaal.com/授賞式から 左より:ゼミソン・ダリル、一柳 慧、森 円花 写真提供:カメラータ・トウキョウ©N.Ikegami

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