eぶらあぼ 2018.2月号
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59中木健二(チェロ) × 松本 望(ピアノ) デュオ・リサイタル“伝統”と“精神性”を重視した意欲的な選曲文:林 昌英3/7(水)19:00 札幌/ふきのとうホール 問 オフィス・ワン011-612-86963/9(金)19:00 Hakuju Hall 問 Eアーツカンパニー info@earts.jp http://earts.jp/ 2010年よりフランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団首席チェロ奏者を務め、ソリストとしても活躍中のチェリスト中木健二。パリ国立高等音楽院、ベルン芸術大学の両校を首席で卒業、05年ルトスワフスキ国際チェロ・コンクール優勝をはじめ、受賞も多数。フランスを拠点に音楽を深め、紀尾井ホール室内管弦楽団メンバーなど日本での活動も盛んな中木が、3月に札幌と東京で「~Éternité 永遠への憧れ~」と題するリサイタルを開催する。 中木は「クラシック音楽は伝統を重んじることで品格を保ってきました。そういった伝統と、そこに見出される共通性と精神性を表現できるプログラミングに憧れます」と語り、伝統の中で個性的なスタイルを確立してきた作曲家の作品を集めたという。2回共通の作曲家はベートーヴェン、ドビュッシー、フォーレ、メシアン。札幌ではメンデルスゾーン、東京ではブルッフとR.シュトラウスが前半に加わる。後半に組まれた得意のフランスものについては「音楽の永遠性と精神性=“作曲家の祈り”に耳を傾けます」とのことで、ドビュッシーとフォーレの晩年の名ソナタ2作に続き、メシアン「世の終わりのための四重奏曲」より「イエスの永遠性への賛歌」が異彩を放つ。 ピアノは、やはりパリ国立高等音楽院のピアノ伴奏科を首席卒業した松本望。中木のデビューCD『美しき夕暮れ』でも共演した松本とともに披露する、こだわりのプログラム。“伝統と個性”を両立した名作曲家たちのメッセージを、中木がどう伝えてくれるのか、大いに注目したい。松本 望ららら♪クラシック コンサート“超名曲”と5人のソリストが織りなす素敵なステージ文:東端哲也2/3(土)14:00 サントリーホール問 テンポプリモ03-3524-1221 http://lalalaclub.com/ NHK Eテレで2012年から放送中の、クラシック音楽の魅力を多彩な切り口でわかりやすく紹介する人気音楽番組『ららら♪クラシック』がコンサートを開催。第1回のテーマは「ヴァイオリン名曲特集」。 川久保賜紀・辻彩奈・成田達輝・松田理奈・宮本笑里と、国際的に活躍する名手から若手のホープまで綺羅星のごとくヴァイオリニスト5名が集まり、浦壁信二・江崎昌子・大須賀恵里のピアノで「絶対に外せない超名曲」を披露する。もちろん当日は昨年4月から番組のMCを務める高橋克典も司会者として登場。高橋は「ヴァイオリニストから感じる強いエネルギーと色彩豊かなオーラは特別なもの。小さな楽器ひとつで、あれほどまでに優しく美しい音色から力強い音まで、それぞれの演奏家の心のままに奏でられることに、憧憬の念を抱きます」とコメントも寄せている。 プログラムはサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」やクライスラー「愛の喜び」「愛の悲しみ」、マスネ「タイスの瞑想曲」、ブラームス「ハンガリー舞曲第5番」など、過去に番組で紹介した名曲がずらり。 「クラシック初心者の僕でも聴いたことがある曲ばかりで、素晴らしいソリストの皆さんがどんな演奏を聴かせてくださるのかとても楽しみ…個人的には『ハンガリー舞曲』が好きです。素敵な時間になること間違いなし。普段あまりコンサートに馴染みがない方でも愉しんでいただけるはず。司会の高橋が会場でお待ちしております!」辻 彩奈 ©大杉隼平中木健二 ©ノザワヒロミチ(Capsuleoce)成田達輝 ©Hiroki Sugiura松田理奈 ©Shigeto Imura宮本笑里高橋克典川久保賜紀 ©Yuji Hori

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