eぶらあぼ 2017.12月号
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62細川千尋 ジャズライブ12/8(金)19:00 浜離宮朝日ホール問 テレビマンユニオン03-6418-8617http://www.chihirohosokawa.com/CD『CHIHIRO/細川千尋』テレビマンユニオン TVU-S-4-002¥2315+税11/19(日)発売©井村重人細川千尋(ピアノ)異色のジャズ新星ピアニスト登場!取材・文:藤本史昭Interview モントルー・ジャズ・フェスティバル・ソロ・ピアノ・コンペティションにおける日本人女性初のファイナリスト…と聞けば、多くの人はゴリゴリのジャズ・ピアニストを想像するかもしれない。 だがこの人、細川千尋はちょっと違う。幼い頃からピアノと戯れ、曲を作り、クラシックを徹底的に学び、音大在学中に出会ったジャズに自分が求める音を見いだしたという彼女の指から発せられる音楽は、時にクラシカルな叙情性を湛え、時に情熱的なラテン・フレーバーを迸らせ、時に軽やかなスウィング・ビートで聴く者の心を浮き立たせ、という具合に自由奔放。その、枠にとらわれない表現のありようは、まさにワン・アンド・オンリーの個性と言っていいだろう。 そんな細川が12月、浜離宮朝日ホールでトリオによるジャズライブをおこなう。 「トリオでのホール公演は初めての経験なのですが、もともとホールで演奏することが好きなのでとても楽しみです。音響が素晴らしい会場なので、響きを活かした演奏ができればと思っています。トリオのメンバーはニュー・アルバム『CHIHIRO』とおなじ鳥越啓介さん(ベース)と石川智さん(ドラムス)。お二人ともジャズだけではなく様々な音楽に精通されている方で、私が求めている理想のサウンドをいっしょに作ってくれる素晴らしいミュージシャンです」 コンサートでは自身のオリジナルや「サマータイム」「マイ・リトル・スエード・シューズ」といったジャズ・スタンダードなど多彩な曲が演奏される予定だが、とりわけ注目したいのは、クラシック曲をジャズ・アレンジしたナンバーだ。 「実はこれまで“クラシックのジャズ化”というのは1度もやったことがないんです。というか、中途半端がいやだったのであえてやらなかった。やるならしっかりと練り込んだものをしかるべきタイミングで…今回がその時だと思ったので、一大決心してプログラムに入れることにしました。グノー=バッハ『アヴェ・マリア』、『パガニーニの主題による“ジャズ”変奏曲』、ドビュッシーの『ゴリウォーグのケークウォーク』を演奏する予定ですが、特にパガニーニは私のエキスがふんだんに入った音楽になると思うので、楽しみにしていてください」 クラシック、ジャズ、作曲——自分がこれまで学んできたすべてを発揮できるコンサートにしたいという細川。希有な才能の新しいページが開かれる瞬間に、ぜひ立ち会われたし。2018.1/12(金)18:30習志野文化ホール問 習志野文化ホール047-479-1212http://narabunh.jp/習志野シンフォニエッタ千葉 プレ・コンサート“音楽のまち習志野”にプロ・オーケストラ誕生!文:宮本 明ジェラール・プーレ 千葉県習志野市。JR津田沼駅前の習志野文化ホールを拠点に、新たなプロ楽団が産声をあげる。習志野シンフォニエッタ千葉。本格始動を前にお披露目の「プレ・コンサート」を開く。 習志野市民歴40年以上という横川晴児(元N響首席クラリネット奏者)を芸術監督・指揮者に、市内在住者・出身者を中心に構成される“おらが村のオーケストラ”だ。年2~3回の定期演奏会を軸に、地域へのアウトリーチ活動も視野に入れる。もともとジュニア層のオーケストラ活動が盛んな土地。1960年代から始まった小中学校のオーケストラ活動は、78年にウィーン青少年音楽祭に参加した習志野少年少女オーケストラをその象徴として、地域の音楽教育の質を高めた。 その豊かな教育環境で育った出身者たちが、今度は音楽鑑賞環境の発展に尽くす。幸せな帰結。プログラムは、ヴァイオリンの名匠ジェラール・プーレを迎えてのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」や、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」など。私たち聴き手も、会場に足を運ぶことでその幸せの輪に加わろう。横川晴児

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