eぶらあぼ 2017.12月号
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48スターダンサーズ・バレエ団12/9(土)14:00、12/10(日)11:30 16:00 テアトロ・ジーリオ・ショウワ問 スターダンサーズ・バレエ団03-3401-2293 http://www.sdballet.com/東京バレエ団12/16(土)、12/17(日)各日14:00 東京文化会館問 NBSチケットセンター03-3791-8888 http://www.thetokyoballet.com/谷桃子バレエ団12/17(日)15:00 カルッツかわさき問 カルッツかわさき044-222-5223 http://culttz.city.kawasaki.jp/キエフ・バレエ12/24(日)12:00 16:00 東京国際フォーラム ホールA問 光藍社チケットセンター050-3776-6184 http://www.koransha.com/年末の『くるみ割り人形』バレエ団のカラーやスタイルを色濃く反映文:高橋森彦 音楽界の年末の風物詩といえばベートーヴェンの「第九交響曲」だが、バレエ『くるみ割り人形』(音楽:チャイコフスキー)の上演も盛ん。あまたある公演の中からピックアップしてご紹介する。 創立150周年を迎えたウクライナのキエフ・バレエがクリスマス・イブの日曜日に東京で昼夜2回公演を行う。故ワレリー・コフトゥンによる温かで親しみやすい演出は定評があり、ウクライナ国立歌劇場管弦楽団を帯同しているのも魅力だ。アンナ・ムロムツェワ&ヤン・ヴァーニャ、オレシア・シャイターノワ&デニス・ニェダクという気鋭たちの競演にも心惹かれる。 10月にオープンしたカルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)初のバレエ公演となる谷桃子バレエ団の舞台にも注目したい。齊藤耀(クララ)、山口緋奈子(金平糖の精)、吉田邑那(ゆうな)(くるみ割り人形/王子)ら活きのいい踊り手が主演し、その周りを実力派の演技巧者が固める。老舗ならではの味わい深いステージになるだろう。福田夏絵指揮・東京ニューシティ管弦楽団の生演奏付きなのも嬉しい。 東京バレエ団が現代バレエの巨星モーリス・ベジャール没後10年を記念して5年ぶりに上演するベジャール版にも要注目。巨匠が自らの少年期を回想するという異彩を放つ展開で、母への限りなき追慕やバレエへの惜しみない愛を物語る名作である。 スターダンサーズ・バレエ団の鈴木稔版はユニークかつセンスがいい。設定を現代に読み替えた独自のストーリーと才気に富んだ振付が光り、少女クララが人形劇の人形たちの世界に入り込む冒険譚はスリリングで目が離せないし、感動的な幕切れには胸が熱くなるはず。演奏は田中良和指揮のテアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ。 バレエ団のカラーやスタイルが色濃く反映される演目だけに見比べるのも一興だ。家族や大切な人と一緒に“くるみ”を観て聴いて安らいで、心穏やかに新年を迎えたい。望月哲也 シューベルト三大歌曲シリーズ 第2回 「美しき水車小屋の娘」ギター伴奏で際立つ美声と情感文:宮本 明 これは聴かなければ! 美声のリリック・テノール望月哲也の「美しき水車小屋の娘」。今年2月に福田進一との「冬の旅」でスタートした、ギター伴奏によるシューベルト三大歌曲集シリーズ第2弾だ。「冬の旅」もいいが、やっぱりテノールは「水車小屋」がよく似合う。公演に寄せた本人のコメントには「若い頃からフリッツ・ヴンダーリヒの録音をよく聴き、この曲を歌うことをひとつの目標として、日々の勉強を続けてきた」とある。まさにそれ! しかもこまやかで繊細な感情表現を考えれば、望月2018.4/7(土)17:00 Hakuju Hall 11/25(土)発売問 Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700 http://www.hakujuhall.jp/ ©北山宏一の声は、かの不滅の名テノールにまったく引けを取らないだろう。勇気を出して言えば、望月のほうがいいかもしれない。しかもインティメイトなギター伴奏とくれば、そのデリケートさも一段とアップされるはず。共演は実力派・朴葵姫。歌の伴奏を弾くのは初めてだという彼女とのフレッシュなコミュニケーションが、「水車小屋」らしい青年の歌を紡ぎ出すにちがいない。東京バレエ団 Photo:K.Hasegawaキエフ・バレエ
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