eぶらあぼ 2017.11月号
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174174■神奈川フィルが2018/19シーズンの ラインナップを発表 神奈川フィルハーモニー管弦楽団が、2018/19シーズンのラインナップを発表した。同シーズンのコンセプトは「音楽の道標(みちしるべ)」。常任指揮者の川瀬賢太郎、特別客演指揮者の小泉和裕は、ともに就任5シーズン目を迎える。川瀬は定期演奏会の6公演、小泉は2公演を指揮。 『みなとみらいシリーズ』で川瀬は、バーンスタイン・プロ(2018.4/7)、ソプラノの市原愛をソリストにマーラーの交響曲第4番(18.10/13)などを披露。小泉は、ブラームスの交響曲第3番とR.シュトラウスのカップリング(18.9/8)。そのほか、沼尻竜典によるマーラーの交響曲第9番(18.5/19)にも注目。 改修工事を終えて再開する『神奈川県民ホール名曲シリーズ』は、川瀬のヴェルディ「レクイエム」(19.2/23)、小泉の管弦楽名曲集(19.1/19)、名誉指揮者現田茂夫のモーツァルト・ガラ(18.7/14)に加え、広上淳一の指揮でベートーヴェン「第九」を披露する(18.12/21)。 18年度は改修工事のため休館している神奈川県立音楽堂のシリーズをベースに、「音楽の父 J.S.バッハ」と「20世紀を代表する作曲家ストラヴィンスキー」の2名の作品による『みなとみらいホール 小ホールシリーズ』が幕を開ける。鈴木優人指揮によるバッハの「ブランデンブルク協奏曲」全曲とストラヴィンスキーの「プルチネルラ」組曲(18.7/19,7/20)、川瀬指揮によるストラヴィンスキーの「兵士の物語」と指揮者なしでのバッハ(19.3/6,3/7)。同シリーズの平日夜の2日間連続公演は神奈川フィルにとって新しい取り組みとなる。神奈川フィルハーモニー管弦楽団http://www.kanaphil.or.jp/■仙台フィルが2018年度以降の指揮者 新体制発表 2018年に創立45周年を迎える仙台フィルハーモニー管弦楽団が、同年4月からの指揮者の新体制を発表した。 06年より常任指揮者を務めていたパスカル・ヴェロと首席客演指揮者の小泉和裕が17年度末で退任。新たに、常任指揮者に飯守泰次郎、レジデント・コンダクターに高関健、指揮者に角田鋼亮(こうすけ)が就任する。 飯守は、新国立劇場オペラ部門芸術監督や東京シティ・フィルおよび関西フィルの桂冠名誉指揮者を歴■山田和樹が読響の首席客演指揮者に 就任 読売日本交響楽団は、9月14日に都内で会見を開き、2018年度シーズンより山田和樹が首席客演指揮者に就任すると発表した。任期は18年4月から21年3月末までの3年間。これにより同楽団の指揮者陣は、常任指揮者のシルヴァン・カンブルラン、今年の4月に首席客演指揮者に就任したコルネリウス・マイスター、そして山田和樹が加わった“3人体制”が敷かれることになった。首席客演指揮者の2人は年間2週間程度の間に集中して演奏を行う。 山田が就任後に初めて指揮するのは19年1月で、賑やか且つ独自性溢れる選曲が成されている。まず『名曲シリーズ』ではサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」、レスピーギ「ローマの祭り」ほか(19.1/8)。次に『土曜/日曜マチネーシリーズ』のラヴェル「高雅で感傷的なワルツ」「ピアノ協奏曲」、R.=コルサコフ「シェエラザード」(19.1/12,1/13)、そして『定期演奏会』は諸井三郎「交響的断章」、藤倉大「ピアノ協奏曲第3番」(共同委嘱、日本初演/独奏:小菅優)、スクリャービン:交響曲「法悦の詩」ほか(19.1/18)。 「2週間で3プログラムを組まなくてはならない。企画力が鍛えられると思う。最初のサン=サーンスやレスピーギはいわば“祝祭プロ”。次の『シェエラザード』はぜひ取り上げたかった曲で実現できて嬉しい。ラヴェルはオーケストラの色合いが出せればと思う。これは“色彩プロ”。3つ目は、私は日本人なので、日本の作品を入れることにした。スクリャービンとあわせて“法悦プロ”としてお聴かせしたい」と抱負を語った。読売日本交響楽団http://yomikyo.or.jp/会見から 左より)山田和樹、コルネリウス・マイスターPhoto:I.Sugimura/Tokyo MDE

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