eぶらあぼ 2017.10月号
193/231

204■茂木宏文が第27回 芥川作曲賞を受賞 第27回 芥川作曲賞の選考会が9月2日に行われ、演奏会形式による公開選考の結果、茂木宏文の「不思議な言葉でお話しましょ!」が受賞作に決定した。「ユニークなタイトルにふさわしい内容を持つ秀作。多彩な流れのなかに独特の印象を与える楽句を巧みに織り込み、優れた楽器用法と精緻なオーケストレーションによって、推進力のある独創的な音楽世界を生み出した。新鮮なファンタジーと筆力・構成力を持ち、作曲家としての豊かな将来性を感じさせる」として高く評価された。選考委員は酒井健治、西村朗、山内雅弘の3名。 芥川作曲賞は、故・芥川也寸志の功績を記念してサントリー音楽財団(現・公益財団法人サントリー芸術財団)により1990年に創設。わが国の新進作曲家のもっとも清新にして将来性に富む作品を対象に、演奏会形式により公開選考を行っている。[茂木宏文 略歴]1988年生まれ。2014年東京音楽大学大学院作曲指揮専攻作曲研究領域修了。これまでに作曲を池辺晋一郎、糀場富美子、鈴木純明、西村朗、原田敬子、藤原豊、村田昌己に師事。指揮を汐澤安彦、時任康文、野口芳久に師事。現在、東京音楽大学非常勤研究員。第3回山響作曲賞21を受賞。15年ヴァレンティノ・ブッキ国際作曲コンクールファイナリスト。16年度武満徹作曲賞第1位受賞。芥川作曲賞http://www.suntory.co.jp/sfa/music/akutagawa/■荒井里桜が第15回 東京音楽コンクール 弦楽部門で優勝 第15回東京音楽コンクールの本選が8月27日から31日にかけて東京文化会館で行われ、各部門の入賞者が決まった。今年はピアノ、木管、弦楽の3部門で行われ、弦楽部門でヴァイオリンの荒井里桜が第1位に入賞した。結果は以下のとおり。【ピアノ部門】第1位&聴衆賞 ノ・ヒソン(韓国)第2位 原田莉奈第3位 丸山晟民(あきひと)入選 太田糸音(しおん)【木管部門】第1位 アレッサンドロ・ベヴェラリ(クラリネット/イタリア)第1位&聴衆賞 ヘルバシオ・タラゴナ・ヴァリ(クラリネット/ウルグアイ)第3位 伊藤優里 (フルート) 入選 安井悠陽(ゆうひ)(ファゴット)   竹内久力(くり)(クラリネット)【弦楽部門】第1位&聴衆賞 荒井里桜 (ヴァイオリン)第2位 三井 静(チェロ)第3位 パク・ハヤン(ヴィオラ/韓国)入選 チョン・ウチャン(チェロ/韓国)   エリナ・フアスキトゥディンオワ (チェロ/ロシア)東京音楽コンクール(東京文化会館)http://www.t-bunka.jp/■第41回 ピティナ・ピアノコンペティション 特級グランプリが片山 柊に決定 全日本ピアノ指導者協会が主催する「第41回 ピティナ・ピアノコンペティション特級」のファイナルが8月21日に第一生命ホールで行われ、8月22日の表彰式で片山柊(しゅう)の「特級グランプリ」と「聴衆賞」の受賞が発表された。 片山は北海道出身。現在、東京音楽大学3年ピアノ演奏家コース・エクセレンスに在学中。ファイナルではラヴェルのピアノ協奏曲(渡邊一正指揮東京フィル)をとりあげ、「独自の世界観を音楽で表現」したことが評価された。賞金として100万円と聴衆賞賞金836,750円、および文部科学大臣賞とスタインウェイ賞が贈られ、また今後、国内や海外(ウィーン、ポーランド)での演奏会の機会が与えられる。ピティナ・ピアノコンペティションは全国から約4万人が参加する世界最大規模のピアノコンクールで、「特級」はその中の最上級にあたり、過去にも多くの優れた才能を輩出していることで知られている。全日本ピアノ指導者協会http://www.piano.or.jp/写真提供:一般社団法人全日本ピアノ指導者協会写真提供:公益財団法人サントリー芸術財団

元のページ  ../index.html#193

このブックを見る