eぶらあぼ 2017.9月号
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56リリア・ワンコイン・コンサート 9/20(水)14:00 川口リリア・音楽ホール問 リリア・チケットセンター048-254-9990スイーツタイムコンサート 9/21(木)13:30 名古屋/宗次ホール問 宗次ホールチケットセンター052-265-1718CD『こころ歌/後藤真美』アールアンフィニ(ソニー・ミュージックダイレクト/ミューズエンターテインメント)MECO-1042(SACDハイブリッド盤)¥3000+税 8/23(水)発売©ミューズエンターテインメント後藤真美(ソプラノ)瑞々しいクリスタル・ヴォイスでつむぐ“日本の抒情”取材・文:東端哲也Interview 東京芸大同期の女声4名によるユニット、「lunace(ルナーチェ)」及び「月島歌劇団」で、本格的な声楽曲やオペラの魅力を幅広い層のリスナーに届ける活動を続けている若きソプラノ、後藤真美が待望のソロ・アルバムをリリース。スブレット~リリコのクリスタル・ヴォイスをいかして日本の抒情を歌い上げた新録『こころ歌』は音楽シーンで話題を呼びそうだ。 「lunaceのレパートリーはオペラ・アリアからミュージカル・ナンバーに歌謡曲までと多彩で、日本歌曲や童謡、唱歌なども積極的にとりあげてきたのですが、誰にもお馴染みと思っていた日本の曲を、特に若い世代が知らなかったりするのが衝撃的でした。プロデューサーから今回のアルバムの企画をいただいた時に、日本の歌をもっと広めたいという気持ちもあり、ぜひやってみたい!と即、お返事しました」 〈赤とんぼ〉や〈この道〉などの山田耕筰メロディも素晴らしいが、伴奏ピアニストとして定評のある下岡達朗によるオリジナル編曲で歌われる〈朧月夜〉や〈ふるさと〉〈紅葉〉といった唱歌も今回の聴きどころのひとつ。 「唱歌の持つ古めかしいイメージを払拭してくれそうな爽やかさがあって、それでいて聴き慣れた人にも愛されるツボを抑えた素敵なアレンジ。下岡さんと出会えた幸運に感謝したいです」 出身地である大分県ゆかりの作曲家、瀧廉太郎の〈荒城の月〉は尺八の独奏で幕を開けるのが印象的。 「やはり自分にとって子どもの時から歌ってきた特別な曲です。今回は私も所属している邦楽ユニット“やわ風”のメンバーである遠藤頌豆さんに尺八を、アレンジを同ピアニストの木下愛子さんにお願いしました。実に難しくて奥が深い。これまでも折にふれてとりあげ、その度に表現を模索してきましたが、今後もずっと歌い続けていきたいです」 中田喜直の作品では定番の〈さくら横ちょう〉〈たあんき ぽーんき〉〈霧と話した〉に加えて珍しい佳曲も。 「〈桐の花〉は静かな部分も好きですが、情熱的に歌うところでは表現したい感情がどんどん溢れてきて、ピアノの下岡さんともお互いに感じるものを十分に出し合ってレコーディングに臨みました。改めて、いい曲だなと感じましたね」 武満徹〈小さな空〉や、沖縄音楽を代表する古謝美佐子の歌唱で知られる〈童神〉などの選曲も秀逸。 「〈小さな空〉では下岡さんのノスタルジックなアレンジに感情を乗せやすかった。〈童神〉は今回の収録曲の中では異色作かもしれないけれど、単なる子守歌を超えた祈りの力を感じる壮大な曲。ひとくちに“日本の歌”と言っても様々ですが、いろんな人にその魅力を伝えることができたら嬉しいですね」 9月にはアルバム収録曲を中心としたリサイタルも行う。こちらも楽しみだ。10/7(土)~10/9(月・祝) 東京/アスピアホール問 プロアルテムジケ03-3943-6677http://www.proarte.co.jp/カール・ヤイトラー(トロンボーン) ウィーン音楽 講習会 2017ウィーンの吹奏楽の奥義に触れるチャンス文:笹田和人カール・ヤイトラー ウィーン・フィルのバス・トロンボーン奏者として活躍し、定年退団後も後進の指導など、精力的な活動を続けるカール・ヤイトラー。元ウィーン・フィル首席トランペット奏者のワルター・ジンガーら、“音楽の街”が育んだ独自のサウンドを知り尽くす名手と共に、「ウィーン式吹奏楽」と「トランペットコアー」のレクチャー&コンサートを開く。 「ウィーン式吹奏楽」は、トロンボーンやトランペットなどの金管楽器、フルートやサックスなど木管楽器、ティンパニなど打楽器と吹奏楽の全パートが対象(中学生以上。保護者同伴なら小学生も可)。J.シュトラウスⅡ「雷鳴と稲妻」など、シュトラウス一族による、ポルカなどが課題曲となる。 一方の「トランペットコアー」は、ロータリー・トランペット、トロンボーン、テューバ、打楽器が対象で、ベートーヴェン「自然における神の栄光」ほかへ取り組む。日程は、2日間のレクチャーとリハーサルを経て、最終日のコンサート(14:00)に至る全3日間だが、参加日の選択も可能。ウィーンの響きの奥義を知る、貴重な機会となろう。

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