eぶらあぼ 2017.9月号
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55雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第12回 川畠成道 つよく優しきヴァイオリン10/4(水)11:00 第一生命ホール問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 http://www.triton-arts.net/川畠成道(ヴァイオリン)“マニアック”な作品も楽しめる多彩な90分取材・文:東端哲也Interview 音楽ライター山野雄大の解説付きで選りすぐりの演奏をお届けする、第一生命ホールの名物企画『雄大と行く 昼の音楽さんぽ』。来る第12回には人気ヴァイオリニストの川畠成道が登場。「自身もヴァイオリンを弾いた作曲家たち」をテーマにして集めた、時代も国も様々な珠玉の小品を披露する。共演は、山口研生(ピアノ)。 「パガニーニ、ヴィエニャフスキ、サラサーテ、イザイなどのヴィルトゥオーゾたちはヴァイオリンの機能を知り尽くしている作曲家。たとえ技巧を凝らした難曲であっても、理に適った自然で滑らかな動きが、どこか演奏家の自分としては手に優しいと感じます。山野さんとのトークではそのあたりの話もできたらと思っています」 プログラムにはドヴォルザークやシェーンベルクなど、意外な作曲家の顔ぶれも。 「ドヴォルザークは、恐らく名人という程の腕前ではなかったようですね(笑)。演奏よりも音楽が先にありきといった感じです。十二音技法で書かれたシェーンベルクの『幻想曲 op.47』は学生時代に演奏した記憶がありますが、プロになってからは今回が初めてです。普段あまり弾かないような少しマニアックな作品も、解説を交えることで皆さんにわかりやすく聴いていただけるのがこの企画の良いところだと思って、山野さんとも相談して選びました。やはり知られざる楽曲の魅力を伝えることも演奏家の大事な使命であると思うので…」 演奏会は平日の11時スタート。客席には友人たちとランチ前のひとときを楽しむ女性グループの姿も多いとか。 「夜型人間の自分には結構早い時間ですが(笑)、1曲目のエルガー『朝の歌』で気持ち良く目を覚ましてから、バッハの金字塔を超えようとしたイザイ『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番』などの気骨のある楽曲に挑みたいです。でも基本的には、最近のリサイタルでもよくとりあげている、ミルシテイン『パガニーニアーナ』のような自分で弾いていて楽しい楽曲ばかりなので、リラックスした雰囲気を期待して足を運んでいただけたら嬉しいです。そういえば、8年程前に初めて第一生命ホールで演奏したのもお昼のコンサートでした。今回もぜひご期待下さい」 5月にはこれまでの録音から自選した12曲に未発表曲4曲を加えた集大成的ベスト盤を発売したばかり。来年はデビュー20周年の節目を迎える。 「以前から宣言していたように、バッハ無伴奏作品の全曲録音をリリースする予定です。今年の後半はそれに向けての準備に入ります!」第8回 武蔵野市国際オルガンコンクール世界のオルガン界の最前線を目撃する文:笹田和人 「武蔵野市国際オルガンコンクール」は、優秀な若手オルガニストの発掘と、国際交流の促進を目的に、1988年から4年に1度のペースで開催。8回目の今年は、16ヵ国57人の応募者中から音源審査で選ばれた10ヵ国15人が予選へ。2次予選を突破した精鋭たちが本選で雌雄を決し、披露演奏会へ臨む。 同コンクールでは、武蔵野市民文化会館小ホールに設置されたデンマーク・マルクーセン&ソン社製パイプオルガンを使い、スイス・バーゼル音楽院名誉教授のギ・ボヴェら世界的な名手たちが審査。第一線で活躍する奏者を輩出し、今や国際的な注目度も高い。9/9(土)~9/18(月・祝) 武蔵野市民文化会館(小)問 武蔵野文化事業団0422-54-2011 http://www.musashino-culture.or.jp/iocm/武蔵野市民文化会館小ホールのマルクーセン&ソン社製パイプオルガン優勝者には賞金のほか、ナクソスからのCDリリースや記念リサイタルの権利が与えられる。 本選(9/17)では、奏者自身が自由に選んだプログラムを演奏。聴衆は、同じ日に幾つものリサイタルを聴く感覚に。来場者は聴衆賞の審査員として、1票を投ずる権利も持つ。そして、披露演奏会(9/18)では、第1~3位と聴衆賞の入賞者が一堂に会し、コンクールで弾いた全ての曲目の中から、「最も優れた演奏をした作品」が披露される。
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