eぶらあぼ 2017.9月号
142/181

151コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPALた響き」。ピアノ指導者や演奏家などハイエンドのピアノユーザー層向けのプレミアムピアノとして位置づけられている。「S3X」(価格:税別460万円、10/10発売)と「S6X」(価格:税別540万円、2018.1/10発売)の2機種が発表された。ヤマハのフラッグシップモデルである「CFX」に次ぐラインナップとして、ピアノ指導者、演奏家の他、小規模なコンサートホール、サロン、音楽大学のレッスン室などでの使用を想定しているという。 今回のピアノの特長として、弦楽器などに採用されてきたヤマハ独自の木材改質技術「A.R.E.」が導入されており、短期間で木材を熟成させ、長年使い込まれた楽器のような深みのある音色を実現している。また、ピアノの骨格である曲練(まげねり)支柱に使用する合板を3割厚くし、接着層を減少させることにより、より豊かな響きが生み出されている。ハンマーの設計やフェルトの素材も見直すことで、バランスがとれ、立ち上がりの感度に優れたタッチを実感することができるという。そのほか、熟練の技術者が手巻きで製作した低音部の巻線など、「CFXシリーズ」にも導入されているさまざまな設計や技術がここでも継承されている。 会見では、東京芸術大学准教授でピアニストの青柳晋が、「S6X」でリスト「超絶技巧練習曲」第11曲の「夕べの調べ」を披露し、きらびやかな高音、伸びのある低音を聴かせた。ヤマハ株式会社http://jp.yamaha.com/piano/■フィリップ・ジョルダンがウィーン国立 歌劇場音楽監督に就任へ フィリップ・ジョルダンが、2020/21シーズンよりウィーン国立歌劇場音楽監督に就任する。7月31日、同劇場が発表した。 フィリップ・ジョルダンは1974年、スイス生まれの指揮者。父は指揮者のアルミン・ジョルダン。現在、ウィーン交響楽団音楽監督・首席指揮者およびパリ国立オペラの音楽監督を務めている。 発表を受けジョルダンは次のようにコメントを発表した。 「劇場を愛するすべての音楽家にとって、比類なき伝統と特色あるオーケストラをもつウィーン国立歌劇場は、オペラ界で最も刺激的でチャレンジングな場の一つなのです」 また、ウィーン交響楽団総裁のヨハネス・ノイベルトは「マエストロの新しい挑戦を心からお祝いする。この決断は、マエストロとウィーン交響楽団が今まで達成してきたプロジェクトの芸術的成功ゆえであるともいえるでしょう」と祝福。12月からの日本を含むツアーは、「必ずや芸術的な成功を収められるであろう」とのコメントを寄せている。 ウィーン交響楽団との日本ツアーは11月26日の横浜みなとみらいホールを皮切りに、12月3日のサントリーホールまで行われる。ウィーン国立歌劇場http://www.wiener-staatsoper.at/ジャパン・アーツhttp://www.japanarts.co.jp/■平井秀明がウィーン・クラング・アン サンブルの首席客演指揮者に就任 指揮者の平井秀明が、2017/18シーズンより5年契約でウィーン・クラング・アンサンブルの首席客演指揮者に就任することが決定した。同楽団は、07年に若手演奏家達が室内アンサンブルとして結成。アジス・サディコビッチが常任指揮者を務める。 平井は、幼少よりチェロを父・平井丈一朗に、ピアノと作曲を祖父・平井康三郎に師事。10年チェコ・ヴィルトゥオージ室内管弦楽団首席客演指揮者就任、12年ウィーン国立歌劇場指揮デビュー、自作オペラ《かぐや姫》ザルツブルク公演、13年カーネギーホール指揮デビューを経て、14年より、ニューヨーク祝祭管弦楽団音楽監督・指揮者を務める。自作オペラ三部作(《かぐや姫》《小町百年の恋》《白狐》)は国内外で50回以上再演されるなど、作曲家としても国際的に活躍している。ミリオンコンサート協会http://www.millionconcert.co.jp/■第1回 Shigeru Kawai 国際ピアノ コンクール審査結果 第1回 Shigeru Kawai 国際ピアノコンクールのファイナルが8月4日に横浜みなとみらいホールで行われた。受賞者は以下のとおり。【受賞者】第1位 三浦謙司(日本/24歳)第2位およびソナタ賞 サン・ジッタカーン(タイ/25歳)第3位 原嶋 唯(日本/23歳)オンキヨー賞 髙木竜馬(日本/24歳)  同コンクールは、1967年から50年にわたり小・中学生を対象として「カワイ音楽コンクール」を開催してきた株式会社河合楽器製作所が、2015年より実施していた「カワイ音楽コンクール ピアノ部門 ソロの部 Sコース」を継承し、あらたに次世代を担う国©Johannes Ifkovits

元のページ  ../index.html#142

このブックを見る