eぶらあぼ2017.8月号
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62645 コンサート ~充電の60分~ 新・純邦楽ユニット WASABI9/27(水)18:45 第一生命ホール問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 http://www.triton-arts.net/WASABI(新・純邦楽ユニット)“和のバンド”が生み出すグルーヴ感取材・文:藤本史昭Interview まずは右の写真をご覧いただきたい。そのクールなビジュアルは、さながらロック・バンドのようではないか! 彼らの名はWASABI。津軽三味線の兄弟ユニット「吉田兄弟」の吉田良一郎が「子どもたちに和楽器の魅力を伝えたい」という思いから、元永拓(尺八)、市川慎(箏・十七弦)、美鵬直三朗(太鼓・鳴り物)とともに結成、キャッチーでパワフルな楽曲とパフォーマンスがジャンルを超えて注目されている新・純邦楽ユニットである。 「今の若い世代は、和楽器の音色をほとんど知らないのです。つまり和楽器に対するイメージが真っ白。それならかしこまった古典よりも、カジュアルな服装でわかりやすい音楽を聴いてもらえば興味を持ってくれるんじゃないか、というのが結成の動機です」(吉田) 「実際手応えは感じます。高校のコンサートでは“出待ち”とかあるし(笑)。古典の公演ではあり得ないことです」(元永) とはいえ、近年は和楽器でポップスを演奏することも、決して珍しくはない。ならば新・純邦楽ユニットの“新”とはいったい? 「和楽器というと一括りにされがちなのですが、津軽三味線と太鼓は民謡を、箏と尺八は邦楽の古典を演奏することが多く、これらの楽器がいっしょにやることはほとんどないんです。そこがまず新しい」(元永) 「それと音楽の作り。各人は伝統音楽の古典的フレーズを弾いてるんだけど、曲の構造は今風の作りになっている。それを和楽器だけでやっているところも“新”だと思います」(吉田) 来たる9月、このWASABIが第一生命ホールの「645コンサート~充電の60分~」に登場する。日本音楽集団の公演でこのステージにたびたび立っている元永と市川にホールの印象をきくと「まず形がきれい。楕円形で包み込まれるような感じで」(元永)、「生音でやる機会が多いが、とにかく音がいい」(市川)と大絶賛。素晴らしい音響を誇る室内楽ホールで、和楽器が奏でる曲たちがどう響くのか、メンバーたちも期待感マックスといった感じだ。 またコンサートでは、学校公演同様に楽器体験コーナーも設けられる予定(当日会場にて抽選あり)。 「和楽器に触れるチャンスはあまりないと思うので、貴重な機会だと思いますよ」(美鵬) 最後に、コンサートに向けての抱負をきいた。 「とにかく、楽しくわかりやすく和楽器の魅力をお伝えしたいですね。WA(和)+SABI(サビ=曲の盛り上がり部分)のユニット名どおり大いに盛り上げますので、みなさんぜひいらしてください!」(吉田)YCAM爆音映画祭2017マシュー・バーニー『RIVER OF FUNDAMENT』現代アート界の鬼才が描く壮大な映像オペラが日本初公開!文:長門洋平 ウィリアム・S・バロウズに影響を与えたことでも知られるノーマン・メイラーの小説『Ancient Evenings』(1983年)。このたび日本初上映される、現代アート界の鬼才=マシュー・バーニーの最新作は、同小説を下敷きとした壮大なる映像オペラだ。 ジョナサン・ベプラーが手がける本作の音楽には、古典的なアリア&レチタティーヴォからマーチングバンド、マリアッチ、各種打楽器音楽などが組みこまれ、出演者はネイティヴアメリカン俳優、シンガーソングライター、フリージャズ・8/24(木)13:30 山口情報芸術センター[YCAM] スタジオA問 山口情報芸術センター[YCAM]083-901-2222 http://www.ycam.jp/Matthew Barney and Jonathan Bepler RIVER OF FUNDAMENT:BA, 2014 Production StillPhoto:Hugo Glendinning ©Matthew Barney, Courtesy Gladstone Gallery, New York and Brussels.ドラマー、R&Bシンガー、前衛声楽家、ブロードウェイの伝説的俳優からAV女優までという絢爛かつミステリアスな布陣。古代エジプトの神話世界を21世紀アメリカと並走させつつ、主人公の死と再生のイマージュを音楽的に描き出す。大スクリーンと40台を超すスピーカーで視覚・聴覚を溶解させる6時間。現代の魔術とその祝祭性を、一回限りの特別上映でぜひとも味わいたい。

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