eぶらあぼ2017.8月号
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192東京芸術劇場が誇る、バロックと近代、2つの“顔”を持つ、世界最大級のパイプオルガン。夏休みの親子を対象に、その多彩な音色を味わい、秘密を探る。まずは、同劇場の副オルガニスト川越聡子と、芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミーのメンバーによるサクソフォン四重奏の共演で、ヘンデル「オンブラ・マイ・フ」などの名旋律を堪能するコンサート。さらに、紙工作でオルガンのパイプをつくり、合奏を楽しむイベントも。開館35周年を迎えたザ・シンフォニーホールが、大阪交響楽団と共に、大人のための贅沢な時間を提供するシリーズ「ライト・シンフォニックコンサート」。第2弾は、人気ギタリストの村治奏一を迎えて。太田弦の指揮で、ヴィヴァルディのリュート協奏曲や映画『ディア・ハンター』より「カヴァティーナ」など、静かな情熱を湛えたオケ共演の佳品を。タレガ「アルハンブラの思い出」など、ソロ曲も披露される。2014年にライプツィヒで開かれた第19回バッハ国際コンクールのヴァイオリン部門を制し、昨年は難関ヴィエニャフスキ国際で第2位に入賞した岡本誠司。東京芸大を卒業したばかりの大注目の俊英だ。出身地でのリサイタルは、ピアノの務川慧悟が共演。有名なト長調と、1975年に再発見された「遺作」のイ短調、2つのラヴェルのソナタをはじめ、プロコフィエフやマスネ、モーツァルト、クライスラーの小品まで、彩り豊かに弾く。第18代札幌コンサートホール専属オルガニストとして、仏アルフレッド・ケルン社製の銘器から魅力的な旋律を紡ぎ上げて来た、イタリア出身のダヴィデ・マリアーノ。1年間の任期満了を前に開くフェアウェル・リサイタルでは、バッハ編曲によるヴィヴァルディ「協奏曲ニ短調」や、モーツァルト「幻想曲へ短調」など古典から、プロコフィエフ、デュリュフレなど近現代までの佳品を「最大限の感謝」を込めて演奏する。両掌に包まれた楽器が創り出す、響きの宇宙に身を委ねたい。名演奏家が楽器の奥深さと魅力に迫る人気シリーズ「楽器の秘密」。今回は、国際的に活躍する宮田まゆみを迎え、「笙」の世界を掘り下げる。ステージでは、「平調調子」「越天楽」など雅楽の古典はもちろん、一柳慧「星の輪」や宮田の自作「滄海(うみ)」、ケージ、細川俊夫など現代作品も披露。“古くて新しい楽器”が孕む、無限の可能性を探る。ヴァイオリンの岩谷祐之と平山真紀子、ヴィオラ鈴木康浩、チェロ上森祥平と、国内外で活躍する、一線楽団の首席級で構成された実力派クァルテット。今回は、スメタナの第1番「わが生涯より」、マルティヌーの第7番「コンチェルト・ダ・カメラ」、スーク「テンポ・ディ・メヌエット」、ドヴォルザークの第12番「アメリカ」と、同じボヘミアに出自を持ちつつ、異なる生き様をみせた4人の作品を聴き比べる。月の8ライト・シンフォニックコンサート~大人の贅沢~村治奏一(ギター) 太田 弦(指揮) 大阪交響楽団岡本誠司(ヴァイオリン)TOKI弦楽四重奏団2017~ボヘミア音楽の夕べ~パイプオルガン講座 第68回 夏休み―特別編― 芸劇のパイプオルガンをたっぷり楽しもう楽器の秘密 シーズンⅢ 第9回 笙 ~雅楽の世界~宮田まゆみ(笙)ダヴィデ・マリアーノ フェアウェル オルガン リサイタル8/4(金)19:00 ザ・シンフォニーホール8/20(日)18:30 行徳文化ホールI&I8/9(水)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール8/10(木)19:00 ザ・フェニックスホール8/8(火)13:00 東京芸術劇場 コンサートホール8/23(水)13:30 かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール8/19(土)14:00 札幌コンサートKitara文:笹田和人岡本誠司太田 弦村治奏一 ©Satoshi Oono 川越聡子 ©谷藤貴志

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