eぶらあぼ2017.8月号
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158158■浅草オペラ100年記念「ああ夢の街  浅草!」制作記者会見 大正時代に一世を風靡した「浅草オペラ」の初演から今年で100年となるのを記念して、10月4日から30日に上演される「歌と活弁士で誘う ああ夢の街 浅草!〜すべてはここから始まった〜」の制作記者会見が、6月14日に都内で行われた。  「浅草オペラ」は、1917年(大正6年)、浅草六区常磐座で高木徳子一座によるミュージカル・コメディ『女軍出征』が上演されたことが始まりと言われる。西洋のオペラ・オペレッタや、歌と踊り、芝居などを融合したこの一大エンターテインメントは、藤原義江などの人気歌手を輩出し、庶民の娯楽として隆盛を誇った。関東大震災の影響により6年ほどで終焉を迎えるが、日本におけるオペラ、ミュージカル、レビューの黎明期にも多大な影響を与えた。 今回の“ロングラン”公演では、東京室内歌劇場が現存する音源や資料をもとに当時の「浅草オペラ」を再現し、さらに大正・昭和期の歌を織り交ぜたステージを繰り広げる。音楽監督は、洋楽受容史に造詣の深いピアニスト・作曲家の山田武彦。さらに活弁士の麻生八咫(あそうやた)が加わり、観客を100年前の熱狂へと誘う。当時人気歌手だった田谷力三の愛唱歌「恋はやさし野辺の花よ」から《カルメン》までバラエティに富んだプログラムが予定されている。メイン会場は、浅草東洋館(浅草演芸ホール4F)。 山田は公演への意気込みを次のように語った。 「浅草オペラが盛んだった1920年頃は、第一次大戦の後で、社会や音楽のあり方が大きく変わりつつあった時代。欧州の音楽の情勢がすぐに日本でも反映されていた。今回の上演では、単に100年前を再現するだけでなく、他の時代の曲も取り入れながら、今の時代ならではのステージにしたい」『ああ夢の街 浅草!』10/4(水)〜10/30(月) 浅草東洋館(浅草演芸ホール4F) 他問 コンサートイマジン03-3235-3777http://www.concert.co.jp/■クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エク スペリエンス2017記者発表 すみだトリフォニーホールが11月に開催する「クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス2017」(KJSE)の記者発表が7月3日に行われた(当初「クリスチャン・ヤルヴィ・プロジェクト2017」という公演名で告知されていたが、この日変更が発表された)。ヤルヴィは滞在先のローマからスカイプを通じて会見に参加した。 KJSEは「地球規模で現在進行しつつある音楽の変化を聴衆にいち早く紹介し、伝統的なレパートリーにおける過去の偉大な名曲とポップ・カルチャーの架け橋をめざす」プロジェクト。常に音楽を社会的・文化的連鎖の中で捉え、音楽の新たな姿を模索するヤルヴィだが、マルチメディアなども採り入れ、単なるコンサートという形態に縛られない、クロスカルチャーのプラットフォームを提示し、現代のオーケストラのあり方を探求していくという。共演は新日本フィルハーモニー交響楽団。 プログラム冒頭は、偉大な指揮者である父ネーメに捧げるヤルヴィ自身の新作「ネーメ・ヤルヴィ生誕80年のためのコラール」。息子の眼を通してネーメの生涯を描いた作品だという。続いて会見にも出席した共演ピアニスト、フランチェスコ・トリスターノの自作によるピアノ協奏曲「アイランド・ネーション」。独奏パートには多くの即興が織り込まれているという。そして、歌唱なしのオーケストラ版による約60分のワーグナー《ニーベルングの指環》(デ・フリーヘル編)が掉尾を飾る。クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス201711/3(金・祝)15:00 すみだトリフォニーホール問 トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212http://www.triphony.com/会見より 音楽監督・山田武彦(前列左端)と実行委員会メンバー、東京室内歌劇場の歌手陣 Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE会見より 左から)フランチェスコ・トリスターノ、久野理恵子(通訳)、前島秀国(KJSE企画協力) Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE

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